深部線量|X線・電子線・陽子線・重粒子線の種類とエネルギーによるちがいと拡大ブラッグピーク(モンテカルロシミュレーション)
Fujibuchi Lab, Radiological Protection in Medicine
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深部線量|X線・電子線・陽子線・重粒子線の種類とエネルギーによるちがいと拡大ブラッグピーク(モンテカルロシミュレーション)
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Fujibuchi Lab, Radiological Protection in Medicine
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水の中で線量がいちばん大きくなる深さは、放射線の種類とエネルギーでまったくちがいます。X線はだんだん減り、陽子線・重粒子線は止まる直前で最大になります。
X線・電子線・陽子線・重粒子線を同じ水の箱に上から当てて計算し、深部線量を3Dで比べ、陽子線のピークを重ねた拡大ブラッグピークもつくりました(モンテカルロシミュレーション:放射線の動きを1つずつ追いかけて計算する方法)。
▼この動画でわかること
・X線:診断用の120 kVは表面近くで最大、深さ10 cmで約17%。治療用の6 MVは深さ約1.5〜2 cmで最大(表面は約27%:ビルドアップ)、深さ10 cmでも約65%(中心の線上、最大=100%)
・電子線(6/12/18 MeV):線量が半分になる深さ(R50)は約2.4/5.0/7.5 cm。それより深くはほとんど届かない
・陽子線(70/150/220 MeV):止まる深さ(ピークの先で最大の80%に下がる深さ、R80)は約4.0/15.7/30.4 cm。止まる直前に最大(ブラッグピーク)
・重粒子線(炭素 290 MeV/u):約16.2 cmで止まり、ピークはさらに鋭い。その先にも、原子核が壊れてできた破片による線量が少し残る
・拡大ブラッグピーク:陽子線 120〜147.5 MeVの12本に重みをつけて重ねると、深さ10.5〜15 cmで線量が平らになる(入口は平らな部分の約66%)
▼チャプター
00:00 線量が最大になる深さはちがう
00:08 水の箱に上からビーム
00:22 診断用X線(120 kV)
00:36 治療用X線(6 MV)とビルドアップ
00:52 電子線 6・12・18 MeV
01:14 X線と電子線のグラフ
01:28 陽子線 70・150・220 MeV
01:50 重粒子線(炭素)
02:04 陽子線と重粒子線のグラフ
02:18 すべての深部線量
02:30 拡大ブラッグピーク(SOBP)
02:50 拡大ブラッグピークのグラフ
03:04 まとめ
▼計算の条件
・モンテカルロシミュレーションによる計算例です(実測ではありません)。
・水:40×40×40 cm。線源から水面まで100 cm、照射野10×10 cm相当(水面で半径5.64 cmの円)のビームを上から当てる
・深部線量は中心の線上(半径1 cm以内、1 mmごと)。色は中央の面の線量(最大=100%)
・X線は120 kV(タングステン陽極、アルミ2.5 mm)と6 MV(治療装置の計算スペクトル)。電子・陽子・炭素イオンは単一エネルギーで、散乱箔・リッジフィルタなどの装置は含めていません(実際の治療ビームの深部線量とは少しちがいます)
・拡大ブラッグピーク:陽子線 120〜147.5 MeV(2.5 MeVごと)の深部線量(半径3 cm以内)に、深さ10.5〜15 cmが平らになる重みをつけて足したもの。実際の治療ではリッジフィルターやエネルギーの切り替えで同じように重ねます
▼大事なこと
深部線量のちがいは、腫瘍の深さや形に合わせて放射線の種類やエネルギーを選ぶ理由のひとつです。ここで示したのは水に当てたモデルの深部線量で、実際の治療の線量分布そのものではありません(治療では、体の形や腫瘍の形に合わせて計画します)。
▼チャンネル登録で見られること
「見えない放射線を見る」シリーズでは、X線撮影・CT・X線透視の散乱線や自然放射線など、目に見えない放射線の広がりを、同じ計算方法で3Dにして解説しています。
/ @labfujibuchi8974
▼出典・所属
九州大学 藤淵研究室
計算:モンテカルロシミュレーション/3D可視化:ParaView/音楽:オリジナル
#深部線量 #粒子線治療 #放射線治療