【コメ余り解説】大阪市内のスーパーでは…新米5キロが去年より約1500円値下がり 去年のコメの方が高い「逆転現象」も 背景を詳しく
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【コメ余り解説】大阪市内のスーパーでは…新米5キロが去年より約1500円値下がり 去年のコメの方が高い「逆転現象」も 背景を詳しく
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まず、大阪市阿倍野区のスーパーマーケットから中継でお伝えします。
(取材・報告=葛原記者)
店頭には、ずらっと新米が並んでいます。まもなく食欲の秋ということでコメがおいしい季節ですが、価格はどうなっているのでしょうか。さっそく、コメの店頭価格を見ていきましょう。
まずは、こちらの新米。高知県産「こしひかり」は5キロで税込の価格が3337円です。
続きまして、お隣の新米・宮崎県産「こしひかり」は5キロで税込3013円です。去年(2025年産)と比べて、1500円ほど安くなっているということです。
こちらは新潟県産「コシヒカリ」で2025年産の”古米”なんですが、こちらは、5キロで税込3769円です。新米の価格が古米より安いという逆転現象が起きているんです。
実際にこうした逆転現象が起きているわけなんですが、今回、2025年度の在庫がまだ残っているということと、2026年の豊作が重なってこうした現象が起きたと考えられるということです。
今回、新潟県産の備蓄米の買い戻しを発表しましたが、店頭価格に大きな影響があるかどうかお店の方にお話をお聞きしたところ、回収の量が限定的であるということと、実際市場に出回っている古米まで買い戻しがいかないということで、今のところ店頭にはそこまで大きな影響が見られないということでした。
以上、中継でお伝えしました。
(中谷しのぶキャスター)
ここからはスタジオで現状を見ていきましょう。
今回25年産の古米を対象に買い戻しを始めるという方針を政府は打ち出しました。詳しく見てみますと、備蓄米の適正水準というのは100万トンと言われているんですけれども、2025年放出したのが59万トン、今余っているのが在庫32万トンということになります。
きのう(1日)、農水大臣は新米の作付けも順調ということから、「コメの供給量が十分確保されることを確認した。そのため、食料安全保障の観点から適正な備蓄水準回復のために買い戻しを実施する」と表明しました。
どれくらい買い戻すのかと言いますと、この2025年産の21万トンを買い戻して在庫を53万トンに増やそうということなんですけれども、ただ適正水準が先ほどお伝えした通り100万トンですので、まだ足りない。なので買い戻しがさらにあるのかも注目されるんですよね。
実際、市場に出回っているコメの価格が下がっていまして、どれくらい下がっているのかと言いますと、こちらです。スーパーの5キロあたりのコメ平均価格なんですが、2024年1月時点で4,416円だったのが、ここ最近3,156円、2026年最安値も記録しています。1,000円強くらい安くなってきているということなんです。
この背景にあるのが「コメ余り」と言われていまして、2025年6月末、コメ不足の時には民間在庫が155万トンだったんですけれども、2026年6月末時点で統計開始以来過去最大の243万トンにまで増えています。この適正水準は180万トンから200万トンと言われています。
専門家の見立てとしまして、今回の買い戻し、政府の狙いは、2つあると言われています。
生産者の保護と、あと物価高対策ということなんですけれども、まずこの生産者保護という点ですね。これ以上の価格下落に歯止めをかけたかったために買い戻しをすると。翌年のコメの価格を考えるときに6月末の民間在庫量を1つの基準にするので、そうなりますと、今のタイミングでの買い戻しの発表というのは少し遅いのではないか。もう少し早い措置が必要だったのではないかというのが専門家の意見です。
一方で、この物価高対策なんですけれども、コメを買い戻しますと一般的に流通量が減って、コメの価格が上がると言われています。しかし、コメが余っているので、今買い戻しても、価格がそれほど上がることはないと政府も判断したのではないかということです。
ただ専門家いわく、こういったこともあるということで、数年後に再びコメ騒動が起きてしまうのではないかと危惧されています。その理由がこちらです。
実際、栽培するにもやはりお金がかかります。60キロあたりなんですが、平均しますと2万535円ほどかかる。肥料費も高騰していますし、農機具費も高騰している。一方で、今年のJAなどが農家に支払う前払金、概算金なんですが、新潟県産のコシヒカリで1万8,500円。足りていないんです。つまりはコメ作りが赤字になってしまうということなんです。
これで何が起きるかと言いますと、こちら。小規模農家は経営が成り立たなくなってしまうということです。
全体の生産量のおよそ3割を占める小規模農家が廃業してしまうと、数年後には価格は跳ね上がってしまうのではないかということで、小規模農家さんを守りながら、10年後、20年後、大規模の生産体制にもどう移っていけるのか。
(高橋解説委員)
今度は消費者の立場、消費者目線で話を進めたいと思うんですが、価格という面で言うと、現状、精米5キロあたり、500円くらいのギャップが生産者と消費者の間にあるとみています。
私もきのう(1日)、いつも行っている店舗でコメの価格を見てきたんですけれども、だいぶ下がっておりまして、新米の千葉県産の「ふさこがね」という、関東でよく作られているコメなんですが、税込みで2,480円です。古米ですが、2025年産の秋田産の「ひとめぼれ」も同じ、2,480円。古米ですが、魚沼産のコシヒカリ、新潟産よりも少しいつも価格が高く取引されているものですが、それも税込み3,240円で、だいぶ下がってきているんです。
先ほど、折笠さんが「生産者にとっての適正価格というのは、5キロあたり3,000円だ」という話だったんですが、消費者の立場から言うと、適正価格というか、慣れた価格はやっぱり2,000円台。つまり、令和のコメ騒動が始まる前のコメの価格がだいたいこのぐらいだったので、やっぱりこのぐらいだったら、うれしいなというのが消費者の本音です。一方、生産者は3,000円ないとコストがペイできないということで、この500円のギャップがどうしてもあると思うんですね。
ですから、まずはここのギャップを埋めていかないと、川上の生産者とそれから川下の消費者のどちらもWin-Winにならないということ。やり方としては大きく分けて2つあると思っています。やっぱりこれ、買う側の賃上げをすれば3,000円でも全然安いよねという社会になりますし、もう一つは、作る側のコストの削減。これを高市政権がどう進めていこうとしているのか、今後注目だと思いますね。
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