なぜ、旅の男は履かぬわらじを十九年も抱えていたのか? | 江戸朗読 昔話 眠れる話
夜噺文庫
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#江戸 #朗読 #昔話
しののめの宿場に、おたつという下女がおりました。旅人が捨てていったわらじを夜ごと拾い、たったひとりで直してはお堂に置く。銭は一文も取りません。宿場の者は皆、おたつを笑っておりました。
その冬の雪の夜、旅籠の戸口に年老いた旅の男が倒れます。凍えた手が押さえていたふところから出てきたのは、一度も履かれていないわらじが一足でございました。
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