【雪の遺書】札内川十ノ沢大雪崩事故~登山しないサバイバリストが見た札内川十ノ沢~
すずしん工房
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【雪の遺書】札内川十ノ沢大雪崩事故~登山しないサバイバリストが見た札内川十ノ沢~
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◆コメントされる方へ
本動画説明欄全文をお読みになられた方のみ、コメントしてください。
お読みになられていないと僕が感じたコメントはすべて削除します。
登山者を蔑み、侮蔑していると少しでも僕が感じるコメントもすべて削除します。
◆雪の遺書全文について
十勝の中札内村にある日高山脈山岳センターに展示されている雪の遺書(レプリカ)を一言一句そのまま読み取ったものとなっていますので誤字脱字等もそのままです。原文ママということですから誤字脱字等の指摘は必要ありません。
◆慰霊を目的として行かれる方へ
・ヒグマの危険性について
映像を観て分かる通り、ヒグマが頻出する地帯です。過去には遺体未発見の行方不明者も出ている山域、つまりは滑落などの遭難後にヒグマによる連れ去りが起きた可能性のある場所です。単独行動を避けた上で熊対策は徹底してください。序盤の林道でのヒグマ出遭いはいわずもがな熊鈴を装備していれば回避できた例です。一般的な熊対策である熊鈴は必ず装備しましょう。「人を襲う目的で寄ってくるヒグマに熊鈴は意味ない」という文言をネット上で聞くかもしれませんが、それはヒグマの問題個体の発生確率についてを考慮していない浅学な知識です。詳しく知りたければこちらをご覧ください。
• 人喰いヒグマは何頭いる?ヒグマ被害予測&根拠データ【すずしん工房コラム】第六回
・装備について
熊対策装備含めて詳しくはカムイエクウチカウシ山登山の動画説明欄をご覧ください。
• 【カムイエクウチカウシ山】登山しないサバイバリストが見たカムイエクウチカウシ山~慰霊登山~
・行程について
今回のように八ノ沢出合でテント泊の場合、林道を自転車走行であれば1時間の休憩を入れて8時間の行程です。この場合、下山は八ノ沢からなので約3時間です。八ノ沢出合にテント、寝袋をデポする方法もありますが、不測の事態に備えて自分はデポせずに八ノ沢出合を往復しました。大きな岩と倒木のデブリを数えきれないほど越えていく必要があり、渡渉も多いです。時間計算は余裕を持ってください。
・地図について
登山道を行くわけではないので本映像で映しているチェックポイントを参考にしながら基本は紙の地図で読図しながら行ってください。読図ができないのなら行かないでください。
・そのほか注意点
作中で紹介しておりますが、九ノ沢から沢登りで九ノ沢カール→稜線→カムイエクウチカウシ山→八ノ沢カール→八ノ沢というルートがあります。そのため、年によって稀に登山者の痕跡はあるかと思いますがピンクテープは存在せず、地形図を読みながら、標高と時間計算で現在地を把握する必要があります。
また、山岳部や秀岳荘の方々が沢登りで十ノ沢や札内川、キネンベツ沢(記念別沢)を遡行し、到達困難峰であるナメワッカ岳やエサオマントッタベツ岳、札内岳を登っていることがあります。稀にそういった方々が十ノ沢出合付近で野営をし、焚き火跡が残っていることがあるようですが今回は見当たりませんでした。単独で行かれる際は八ノ沢出合から先は基本的に「助けてくれるような人間はいない」と考えて行動してください。
◆十ノ沢慰霊に行った理由
僕は十勝に生まれ住んでいましたからこの雪崩事故は地元の新聞紙である十勝毎日新聞の記事で事故の名称や概要は知っていました。また、十勝バスの運転手であった父親からも教えてもらっていました。父が若い頃に観光バスを運転していた時、日高~十勝を結ぶ日勝峠を越える際にバスガイドのアナウンスで日高山脈の有名な遭難事故として雪の遺書の話がされていたそうです。
僕が2022年1月頃にカムエク登山への本格的な準備を始めた際にとある山岳関係のブログが大変役立ったのですが、そのブログの中で十ノ沢大雪崩事故について取り上げられており、そこで事故の内容を詳しく知ることができました。実のところ、2022年の秋に行くのはカムエクか十ノ沢かで2022年3月頃まで悩んでいました。
最終的にはヒグマ関連の発信をしているのもあり、カムエクの方にしましたが、いずれ十ノ沢も行こうと2022年3月のこの頃から考えていました。
今だから言いますが、実はカムエク本編の動画のコメント欄にはこの十ノ沢大雪崩事故について書き込んだ方が2名いらっしゃいました。
1つ目は「正直、福岡大の事件よりも十ノ沢の雪崩事故の方が興味ある」というもの。
こちらのコメントはカムエク八ノ沢カール慰霊の映像であるのに、それを何の評価もせずにむしろ評価に値しないと言っているような短文のコメントであったため削除しました。ネットの顔の見えない世界であるからこそ、最低限の礼儀や礼節は怠るなかれです。
2つ目は「すずしんさんにお願いがあります。十ノ沢での雪崩事故、リーダーの沢田さんが書き残した雪の遺書を読んだことがあり、その内容に涙があふれてしまいました。(省略)…日高山脈のような場所は私ではもう行けないと思うので代わりに行っていただき、その場所を観せてはくれないでしょうか。一目、その場所がどのような場所であるのか見たいのです。すずしんさんが収める映像で慰霊をしたい気持ちでいっぱいなのです」というようなもの。
実際にはもう少し長く書かれていましたが、僕はこちらのコメントに関してはこう返信しました。
「仮にあなたが亡くなられた方々と友人であったり、縁があるなどして、どうしても慰霊がしたいというのなら、それは僕に頼むのではなく、登山や渡渉の訓練を積んでご自身で行くべきではないでしょうか。それが本当の慰霊というものだと僕は思います。また、お分かりの通り、日高山脈とくに札内川上流域のこの山域においてはこれまでに何人もの登山者が命を落としており、遺体が見つからないような行方不明者も出ているところです。ヒグマとの接触事故も近年には立て続けに2件起きています。幸い死亡には至っていませんが、1人は頭部を損傷し重症でした。いつどの瞬間に死んでもおかしくはない、そのような山域へ「私の代わりに行ってください」と言うのは、「私の代わりにあなたが遺書を書いてでも行ってください。命を落とす覚悟で行ってください」と言っているのと同義ですよ。他の視聴者であなたのようなコメントをされる方がいないのは、それが皆さん、分かっているからです。もし、あなたが本当に慰霊をしたいと思うのなら僕が同行するという形で行くことは可能です。ただし、それ相応の訓練は必要ですから、訓練方法として分からないことがあればコメント欄を通して教えます。また、僕自身はカムエクについて調べた際に十ノ沢雪崩事故についても詳しく知る機会があり、元々、こちらも行く予定でした。決して、視聴者に言われたから行くというわけではありません。基本的に当チャンネルは視聴者の要望には応えないスタンスですから、その点はご理解ください。もし、十ノ沢に慰霊に行かれるというのなら、コメント欄でまた連絡をください。教えられることはすべて教えますので」と、長いですがこのような内容で返しました。こちらの視聴者はこちらのコメント返信を読んで、すぐにご自身で書いたコメントを削除しておられました。
少し考えれば、かなり危険なことを頼んでいるというのは分かると思うのですが…そこに考えが至らない時点で少々、お年を召しているのかなと僕は推測しておりました(自分では行けないと言っている点からも)。年齢を踏まえ、なるべく理解できるよう、そして失礼のないように返信したつもりですが、嫌な思いをされた可能性もあるのでもしかするとここをその方が読まれているかもしれませんので、今、謝っておきます。すみませんでした。
話を戻して、参考にさせていただいたブログにはこう書かれていました。
令和2年、カムエクに登るため(ブログの)筆者が八ノ沢出合に差しかかったところ、手元の地図を何度も見返して現在地を確かめる老紳士に出会った。
その老紳士は十ノ沢に友人の慰霊のために行くのだという。「もうこの先、来られるか分からないから…」と言いながら。
その老紳士を見て、(ブログの)筆者の心の中には敬意しか湧かなかったという。
僕はこの記事を読み、ブログの筆者同様に感銘を受けました。この時の老紳士は雪の遺書に書かれている友人たちの誰かなのでしょう。亡くなられた六君の友人(当時18~22歳)だとすると最高年齢は現在、77歳。ブログの筆者が会ったのは令和2年なので4を引いても当時73歳となります。その年齢でこの山域に一人で…敬意以外に何が湧くでしょうか?
そしておそらく、慰霊のためにここに訪れることが可能な友人はこの老紳士を除いて、もういないのではないか?と僕はこの記事を読んで思いました。慰霊に来られるのなら、単独ではなく他の友人とも一緒に来るはずですからね。ヒグマの蔓延るこのような山域ですから。
上記にも書いていますが実際には大学の山岳部や秀岳荘の方々、沢登りの方々が到達困難峰の頂を踏むためにここ十ノ沢や札内川源流、キネンベツ沢を通過することがあります。けど、映像として十ノ沢大雪崩事故の現場を残そうという稀有な人はまずいません。撮影機材とかバッテリーとか三脚とか重いですからね。
僕がこうして映像を残した、世に出したのはこの老紳士に敬意を表してです。慰霊に来たくても来られない、年齢でいうと現在73~77歳のご友人の方々、本映像はそういった亡くなられた六君に深い関わりのある方々へ向けての映像であるということです。遭難事故をエンターティンメントとして見るような輩や山に入る方々を画面越しに蔑むような稚拙かつ無礼な輩のための映像では決してありません(映像が長尺なのはそういった輩が観ないようにするため。必要な人に観てもらいたいがため)。
また、十ノ沢大雪崩事故についての疑問や質問は本映像のコメント欄では控えてください。あくまでも本映像の主目的は慰霊であり、事故概要を詳しく解説、検証するための動画ではありませんので(本映像の視聴回数が多いようであればカムエク同様に後日談&解説をいたします)。
行ってみての感想:
この日は頭数で言うと4頭のヒグマに遭ったことになり、直前の回避が1件ありました。僕のチャンネルの動画を観ている方で僕のヒグマとの関わりの"表面だけを観ている"視聴者からすると特別多いように見えるでしょうが、登山を始めるずっと前、渓流釣りや山菜採りで深山の沢を行くことが多かった頃はこれが普通でした。
2022年秋投稿の『カムエクにこれから登られる方へ』でもお話ししておりますが札内川上流域を含めた日高山脈の麓、十勝側、南十勝側は釣りキチだった頃に毎週末、通うような場所でしたからね。ヒグマの巣であるという認識はその頃からありましたし、遭遇やニアミスは数えきれないほどありました。
最近、週末は映像を撮るという目的もあり登山が多く、渓流釣りや山菜採り、キノコ狩りで山に入ることが減ってしまい、ヒグマのいる山での行動の感覚が鈍っている部分は少なからずあります。最初の林道遭遇はまさにその表れでしょう。
視聴者の中にはヒグマとの遭遇が多い僕を心配される方もいらっしゃるでしょうが、それはコメントには書かないでください。僕のチャンネルのヒグマ関連しか観ていない一見さんレベルの視聴者のそのようなコメントに今まで何十回も返信してきましたがさすがにもう同じことを説明するのは面倒です。ヒグマ猟でもそうですが深山に入り、ヒグマと対峙している自分が一番、それはよく分かっていますからね。
使用音源:
「閉ざした心」KK
https://dova-s.jp/
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「n103 志は死なない」
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秋山裕和
#山岳遭難 #遭難 #ヒグマ