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「目を疑う惨状」少雨のネパールでなぜ土石流? 原因は崩落氷河が川をせき止めた“天然ダム”の決壊か 専門家は地球温暖化の影響指摘(2026年08月27日)

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「目を疑う惨状」少雨のネパールでなぜ土石流? 原因は崩落氷河が川をせき止めた“天然ダム”の決壊か 専門家は地球温暖化の影響指摘(2026年08月27日)

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一面が土砂にまみれた街。 ネパールと中国の国境付近で26日、大規模な土石流が発生し、いまだ被害の全容がつかめていない状況です。 被害が起きたのは、ヒマラヤ登山の玄関口とも知られ、観光客が多く訪れる場所です。 現在、ツアーで訪れていた日本人5人と連絡が取れなくなっています。 多数の死者が出るなど甚大な被害となった土石流はなぜ起きたのでしょうか。 山の上流で異変が起きていたことが分かってきました。 ネパールと中国の国境にある検問所で撮影された映像。 建物から人々が次々と逃げ出していきます。 電柱が揺れ始めた次の瞬間、大量の土砂が押し寄せ、一面土煙に覆われました。 別の映像には、土石流がバスもろとものみ込んでいく様子が記録されていました。 ヒマラヤ山脈の中央部に位置し、数々の氷河や氷河湖が存在するネパール。 土石流は26日朝、この氷河が崩落したことで起きたとみられています。 ネパール軍が公開した映像。 ラスワ郡では、川が氾濫し付近の建物が濁流にのまれました。 上空からの映像には、山岳地帯の至る所で土煙が舞っているように見えます。 下流の町では、川を勢いよく流れる茶色い濁流が撮影されていました。 川は次第に水位を増し、濁流は付近の建物へと打ち付けます。 すると、次の瞬間、押し寄せた濁流によって鉄橋が流されていきました。 濁流がもたらした目を疑う光景。 川沿いの町では、ひざまで泥につかりながら必死に歩く人々の姿や、濁流にのみ込まれた家からロープを使い人々を救出するなど懸命な救助活動が行われていました。 別の街では建物や車が、一面泥に覆われた状態に。 救助された人を運んでいたのはショベルカーです。 助け出された人からは「私はテラスにいて洪水は最上階に達しました。1時間ほどでようやく収まって、4~5時間後にヘリコプターで救助されました」といった声が聞かれました。 ネパールの現地警察は、これまでに177人が死亡したと発表。 当局は、外国人観光客を含む826人が行方不明になっていると伝えています。 また、日本大使館によりますと、ツアーに参加していたとみられる日本人5人と連絡が取れていないということです。 被害を受けたラスワ郡は、ヒマラヤ登山の玄関口として知られ、現地で約20年にわたり日本語ガイドを務める男性によりますと、国内外から多くの人が訪れる場所だといいます。 日本語ガイド約20年 ラクシュマンさん: ランタンの谷、世界の有数の谷でもあります。トレッキングに結構人気もあります。日本人も山登り好きじゃないですか、(ラスワ郡に)行かれますね。 さらに、付近にある湖は有名な巡礼地で、2日後に開催予定だった年に一度のお祭りに向け多くの人が訪れていたのではと話します。 男性は、ラスワ郡から下流の町に親族が住んでいることから、「私の奥さんの親戚、いとこの家も流されて、そのいとことは今連絡つかなくなっている」と不安を口にします。 今回の土石流によって、中国側でも大きな被害が出ています。 車内で撮影された映像。 目の前の道路をふさぐように流れる濁流が徐々に車へと迫ってきたことから、車はバックせざるを得ない状況となっていました。 中国メディアはこれまでに3人が死亡、558人が行方不明と伝えていて、被害はさらに拡大する恐れもあります。 未曽有の大災害となった今回の土石流。 何が原因で、これほどの濁流が発生したのでしょうか。 当時、激しい雨は降っていなかったとみられています。 複数のメディアや専門機関の情報を総合すると、上流で“ある異変”が起きていたとみられます。 その場所はヒマラヤの山岳地帯。 ロイター通信は、衛星画像を分析した専門家の話として、標高約5200メートル付近で氷河の一部が崩れ、大量の氷や岩石が谷へ一気に落下したと伝えています。 その後、土砂を巻き込みながら川へ流れ込んだとみられ、水や土砂、巨大な岩石を含んだ猛烈な流れが発生。 異変はこの後に起きました。 土砂などが川を一時的にせき止め、これによって「天然のダム」のような状態になった可能性があり、現地メディアは、川が一時的に湖のようになった後、大量の水が流れ出した可能性があると伝えています。 その結果、約20km下流の国境検問所には猛烈な勢いで土砂が押し寄せました。 さらに国境検問所から約50km下流のヌワコット郡では「市場に着き30分で川が大きくなり流れてきた。すべてが被害を受けました。食事を作っていた人、食事中の人、出勤途中だった人もいました。何人が亡くなったかいまだに分かりません」といった声が聞かれました。 前輪が全て泥に埋まったトラックや、辛うじて屋根が見えている小屋のようなものなど、街一面が泥に覆われていました。 現地の研究機関によりますと、下流ではわずか30分ほどで川の水位が最大9メートル上昇したということです。 当初、ネパールの外相は「周辺で発生した地震が関係している可能性」をあげていました。 しかしその後、アメリカ地質調査所は大規模な氷河や岩石の崩落そのものが地震のような揺れを発生させた可能性があると指摘しました。 気候変動や災害と地形の関係に詳しい、帝京平成大学の小森次郎教授は「地震が発生してから数分で下の街で土石流・洪水が上流から流れてきた。地震が全てのこの今回の現象のスタートとして考えるとタイミングが早すぎる」と話しました。 地震ではなく氷河の崩落がきっかけだとすれば、その原因として考えられるのは何なのでしょうか。 帝京平成大学・小森次郎教授: (地球が)温暖化してるのが、1970年代ぐらいからなんですが、それ以降の(氷河が崩れる)記録は確実に増えつつある。急激に氷河の末端が前進してその塊が大量に今回落ちてきたんじゃないか。 北京の日本大使館は「日本人の被害はこれまで確認されていない」としていますが、ネパールでは現在も日本人5人と連絡が取れていません。 FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/