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学歴で見下すのは、なぜ「差別」にならないのか【社会心理学×教育社会学】

欲望解放室

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学歴で見下すのは、なぜ「差別」にならないのか【社会心理学×教育社会学】

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貧しい人、学歴の低い人、太っている人、目の不自由な人。この中で、いちばん好かれていないのはだれか。心理学の研究で大学生たちに聞くと、いちばん好かれなかったのは、学歴の低い人だった。目の不自由な人を見下せば、だれでも差別だと思う。けれど、学歴で見下しても、そうは思われにくい。 31歳の会社員カズマは、大学を出て、物流会社で事務をしている。中途で入って2か月の、41歳の工藤さんが発注の数をまちがえた日、カズマは同期に「まあ、高卒だからね」と送った。悪いことを言った気は、少しもしなかった。 学歴で見下すのは、なぜ「差別」にならないのか。学歴の高い人と低い人への見方を調べた、ヨーロッパの研究者たちの調査(アメリカの大人とオランダの大学の学生)から考えました。 ▼タイムスタンプ 00:00 Prologue:いちばん好かれない人 00:57 Chapter 1:温度計 02:03 Chapter 2:努力の証 03:00 Chapter 3:自分を責める人 04:18 Epilogue:同じ言葉 ▼参考文献・データ出典 [1] Kuppens, T., Spears, R., Manstead, A. S. R., Spruyt, B., & Easterbrook, M. J. (2018). Educationism and the irony of meritocracy: Negative attitudes of higher educated people towards the less educated. Journal of Experimental Social Psychology, 76, 429–447. doi:10.1016/j.jesp.2017.11.001 イギリス・オランダ・ベルギー・アメリカの7つの調査。学歴の高い人は、学歴の低い人を、学歴の高い人より否定的に見ていた。学歴の低い人は、ほかの不利なグループ(貧しい人・労働者階級の人など)より「本人の責任だ」と見られやすかった。この動画では、そのうち3つの調査を使っています。 【いちばん好かれない人・努力の証】(研究6)オランダの大学の学生(オランダ人とドイツ人)に、5つのグループ(学歴の低い人・貧しい人・目の不自由な人・トルコ系の人・太っている人)への気持ちを聞いた。学歴の低い人は、5つのどのグループよりも好かれなかった。貧しい人とくらべると、本人に責任がある・責められてよいと見られ、同情とあわれみは少なく、怒りと軽蔑は多かった(責任と非難がいちばん高かったのは太っている人で、学歴の低い人は2番目)。 【温度計】(研究2)アメリカの大人448人(オンラインの調査)に、学歴の高い人と低い人への好感を、0〜100の温度計で聞いた。4年制の大学を出た人は、学歴の高い人に72度、低い人に44度(差は28度)。高校までの人は69度と63度で、差ははっきりしなかった。差は、学歴の高い回答者ほど大きかった。 【自分を責める人】(研究7)アメリカの大人279人(オンラインの調査)に、学歴の低い人と、労働者階級の人を、どれくらい責めるかを聞いた。どの学歴の回答者も、学歴の低い人のほうを強く責めた。その差は、高校までの回答者でいちばん大きかった(7段階の答えで1.29。そのあいだの学歴の人は0.87、4年制の大学を出た人は0.46)。また、回答者の学歴に関係なく、「努力すれば上に行ける」と信じる人ほど、学歴の低い人を本人の責任だと考えていた。 ▼注意点 ※カズマ、工藤さんは説明のために作った人物です。 ※研究は、アメリカのオンライン調査(研究2・7)と、オランダの大学で学ぶ学生(研究6)が対象で、日本の人を直接調べたものではありません。 ※研究7の数字は、労働者階級の人とくらべて、学歴の低い人をどれだけ強く責めたかの「差」です。研究者たちは、高校までの回答者でこの差がいちばん大きかったことを、自分たちについての否定的な見方の「内面化」と読んでいます(高校までの回答者は人数が少ないことも、論文に書かれています)。 ※研究2の、高校までの人の差(69度と63度)は、統計でははっきりしませんでした。 ※研究7では、学歴の低い人は、労働者階級の人より「苦しんでいる」と見られ、あわれみも多く向けられていました。動画の「同情は少なく」は、研究6の、貧しい人とのくらべの話です。 ※プロローグの「好かれている度合い」の棒と、第3章の点の図はイメージです(第3章の差の棒の長さは論文の値)。 ※「学歴で見下すことが差別にならない」「訴える人のいない差別は、差別とは呼ばれない」は、研究が測ったものではなく、研究をつないだこの動画の見立てです。研究者たちは、学歴の高い人にとって、学歴の低い人への偏見は「許されるもの」に見えている、と考察しています。 ※学歴の低い人を下に見る話ではありません。見下す側の理屈と、見下される側まで同じ物差しを持ってしまう仕組みの話です。 ▼クレジット 音声合成:ElevenLabs 画像生成:Higgsfield(GPT Image 2.5・サムネイル) BGM:オリジナル(楽器の音:VSCO 2 Community Edition/Versilian Studios・CC0) 効果音:効果音ラボ エンディング曲:Nothing Changes #心理学 #学歴 #学歴差別 #高卒 #大卒 #偏見 #社会心理学 #教育社会学 #学歴社会 #自己責任 #欲望解放室 #たくや