「小さい時からクルマが好き…本当に最高」障害者16人が奮闘する就労支援の現場は自動車整備工場 “好き”を活かして経済的な自立を目指す 札幌市
HBCニュース 北海道放送
0:00 / 0:00
「小さい時からクルマが好き…本当に最高」障害者16人が奮闘する就労支援の現場は自動車整備工場 “好き”を活かして経済的な自立を目指す 札幌市
40 419 просмотров · 1 год назад
HBCニュース 北海道放送
122 тыс. подписчиков
40 419 просмотров · 1 год назад
障害のある人たちが、どうすれば経済的に自立し、暮らしていくことが出来るのか。新たな支援の取り組みが、進んでいます。その支援の現場では、何より車が好きという人たちが、汗を流していました。
■《支援の現場は自動車整備工場…障害者16人が奮闘中》
自動車整備工場にとって、4月は、タイヤ交換の繁忙期。札幌東区の『D.Factory』には、車が絶えず運ばれてきます。
タイヤを車体に取り付けたり、工具でナットを締めたり、ごく普通の作業風景ですが、作業にあたる人たちには、それぞれ精神や身体、知的障害があります。
『D.Factory』に通う霜鳥翔太さん
「ものすごく楽しいです」
霜鳥翔太さんは、ここに通い、自動車整備の作業を進める障害者の一人です。インタビューをしていると、霜鳥さんが、その直前に取り付けたタイヤを、別の人が確認しています。オイルの交換作業でも、仕上がりをチェックする人が…。
ここでは、障害者のほかに、2人の整備士が常駐していて、作業状態を一つ一つ確かめるダブルチェックを欠かしません。
『D.Factory』整備士 山中徹さん
(Q.通ってくる利用者の働きぶりは?)
「もうばっちり。普通に僕らと同じ感覚で、やってくれている。頑張っています」
『D.Factory』は4年前、就労継続支援B型事業所として開設されました。現在10代後半から60代の障害者16人が、安心できる職場として通っています。
NPO法人『ニルスの会』小林誠理事長
「私も以前から障害の持っている方々に関わっている中で、車が好きな人ってすごく多かった。それであれば直接車に触れるような事業所を作りたいと思った」
■《当事者の“好き”を活かした支援…ただ当初は戸惑いも》
オイルの点検や交換、洗車や室内清掃も行っています。ここに通う障害のある人たちは、車の知識を学びながら、やりがいを感じています。
『D.Factory』に通う新保佑哉さん
「小さい時から車が好きだったので、細かい構造とかいろんなことが学べて、ここに来られて楽しい仕事ができて、本当に最高です」
作業は、整備工場隣りの建物でも進められています。車のヒューズの分解や、アルミホイールの洗浄など、より細やかな仕事にも取り組んでいます。
ただ、安全と信頼が何より求められる現場だけに、受け入れる側には戸惑いもありました。
『D.Factory』整備士 山中徹さん
「車は命がかかっている。安全が第一なので、なかなか素人さんにやらせるというのは抵抗があったが、僕らメカニック、資格を持っている人間がついて見てれば、時間はかかるが問題はないかなという感じはしている」
運営する団体の母体は、札幌市内で病院や介護サービスなどを手掛ける、社会医療法人のグループです。グループ所有の送迎車両や職員の車のほか、近隣にある障害者施設の車も整備。年間の整備台数は300台に達します。
自閉症者地域生活支援センター『なないろ』平松浩樹課長
「去年の冬、急に雪が降ったので、連絡してお願いして、仕事前に預けて、仕事が終わると、タイヤ交換が終わっていると、とてもありがたくお願いしている」
■《障害のある人たちが経済的な自立を目指すために…》
製造業や食品加工などに取り組む『B型事業所』が一般的な中、あえて『D.Factory』は、自動車整備に特化しました。
A型とB型が存在する『障害者就労支援』の事業所。雇用契約を結ぶ『A型事業所』は、給料を受け取り、最低賃金の保証もあります。一方、雇用契約を結ばない『B型』の場合、工賃と呼ばれる対価に最低賃金の保証がありません。
北海道内の『B型事業所』の平均工賃は、2022年度、時給換算で、わずか275円。
これに対し『D.Factory』の工賃は350円からに設定。高い人で500円ほどにまで達し、平均のおよそ1.8倍。専門性が高い分野に特化した結果です。
NPO法人『ニルスの会』小林誠理事長
「親御さんも一生いるってわけでもなく、自立するためには、ある程度の働いた対価としての見合いを出せるような事業をやりたいっていうのが思いだったので…」
障害者の社会的、経済的な自立に向け、企業との連携が進んでいます。この日は、洗浄したアルミホールの納品日です。
(記者:洗浄の出来栄えはどうですか?)
『D.Factory』に通う林幸志郎さん
「けっこう良いですよ」
(記者:仕事は慣れましたか?)
「はい、車が好きだから。アルミホイールを持ってみます?これは“フォレスター”です」
(記者:車種も詳しい?)
「ホイール見れば、すべてわかる」
洗浄したアルミホイールの納品先は、自動車のリサイクルなどを手掛ける『鈴木商会』です。自社でも福祉に関する事業を展開していることから、『D.Factory』に作業を委託しています。
鈴木商会 ELV事業部 丸山敦次長
「洗浄のクオリティ、仕事の速さが大変当社と合っている」
NPO法人『ニルスの会』小林誠理事長
「4つのDからとって“ドリーム”、出発の“デパーチャー”、運転の“ドライブ”、発見の“ディスカバリー”という、自分を見つめ直したり、ここから出発していただいたり、自分の人生をもう一回楽しもうということで『D.Factory』のDとしました」
自分が“好き”と思うことを活かして、障害のある人たちが、ここから走り出せるように…。その挑戦は、一歩ずつ確かに広がっています。
■《障害者の就労支援に向けた、さらなる取り組みも…》
森田絹子キャスター)
車が好きというだけあって、とても手応えを感じながら、みなさん、汗を流しているとのことですが、この『D.Factory』は、あくまでも障害者の就労支援にあたる福祉事業所という位置づけです。
つまり、ここでの経験を活かした仕事を見つけて、経済的な自立につなげてもらい…そうした支援の場なんです。
『D.Factory』では、より具体的な仕事先につなげたいと、板金や洗車といった資格も今後、取得もできるような仕組み作りも進めているそうです。
堀啓知キャスター)
このような支援の取り組みがあるわけですから、その自立に向けた一歩を、社会がどう受け取っていくかが、とても大事になるかと思います。
整備士の不足も全国的に深刻化しているので、当事者の〝好き〟を活かした障害者の自立支援が、いい形で結びついてほしいという願いとともに、障害のある人たちが、経済的に自立して、心穏やかに暮らせるように、社会全体で向き合っていく必要があると感じました。特集でした。
2025年05月09日(金) 15時00分 更新
#北海道 #ニュース #HBC
◆HBCニュース チャンネル登録お願いします。
https://www.youtube.com/channel/UCCTp