電気で光る有機EL。TADFは何を変えた?|三重項を光に変えるしくみを3Dで
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電気で光る有機EL。TADFは何を変えた?|三重項を光に変えるしくみを3Dで
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スマホやテレビの画面に使われる有機ELは、薄い層に電気を流すと光ります。でも、光ではなく電気で光らせると、できる励起状態の4分の3は「三重項」になり、ふつうの材料では光になりません。
重い金属を使うりん光の材料、そして重い金属を使わずに熱の力で三重項を光に変える TADF(熱活性化遅延蛍光)まで、電子の向きと段の図を3DCGで動かして解説します。理系の学生・研究者向けです(高校化学の範囲から始めます)。
※パソコンでは、右下の ⚙ →「画質」→ 1080p にすると、細い線や文字までくっきり見えます。
▼この動画で分かること
・有機ELのつくり:電極から電子と正孔が入り、発光層で出会って光る。層は役割ごとに分かれ、全部で1万分の1ミリほど
・正孔の正体(電子が1つ抜けた分子)と、分子から分子への受け渡し。光を上へ出す作りが画素の細かい画面に向くわけ
・電気で作った励起状態は、4つのうち3つが三重項。ふつうの蛍光の材料で光にできるのは多くても4分の1
・りん光の材料:重い金属のそばで電子の動きと向きが結びつき、向きの入れ替えが起きやすくなる。赤と緑は画面の標準
・青が長持ちしにくいわけと、今の画面の青(三重項どうしで一重項を作り直す蛍光)。青のりん光の今
・TADF:一重項と三重項の段の差を、室温の熱で越えられるほど小さくする(室温の熱は緑の光のおよそ100分の1)
・段の差を小さくする分子の工夫:電子と正孔の居場所を分ける(分けすぎると光りにくい)
・すぐに出る光と遅れて出る光、画面で使うための2つの壁(色の幅・青の長持ち)と、2つの工夫
・遅れて出る蛍光の歴史:現象は1930年代から。2012年、九州大学の安達千波矢教授らのグループが、重い金属を使わない分子でりん光の材料に並ぶ効率を示した。ホウ素と窒素の平らな分子は2016年、関西学院大学の畠山琢次准教授(当時)らのグループと材料メーカーが発表
・せっかく生まれた光も外へ出られるのは2割ほど:全反射で閉じ込められるしくみと、取り出す工夫
▼目次
0:00 電気で光る有機EL。TADFは何を変えた?
0:19 有機ELのつくり:電子と正孔が発光層で出会う
0:43 実際の層の中身
1:12 正孔はどうやって進む?
1:41 光はどちらへ出る?
2:15 光と電気の違い:電子の向き
2:44 4つのうち3つが三重項
3:00 ふつうの蛍光の材料:光にできるのは4分の1
3:17 りん光の材料:重い金属
3:44 なぜ重い金属で入れ替えが起きやすい?
4:14 青はなぜ長持ちしにくい?
4:46 今の画面の青と、青のりん光の今
5:31 TADF:熱の力で三重項から一重項へ
6:06 段の差はどれくらい小さい?
6:35 電子と正孔の居場所を分ける
7:23 すぐに出る光と遅れて出る光
7:59 4つとも光る:今の使われ方
8:18 画面で使うための2つの壁
8:53 工夫1:ホウ素と窒素の平らな分子
9:16 工夫2:TADFを仲立ちに使う
9:50 遅れて出る蛍光の歴史
10:35 まとめ:外へ出られる光は2割ほど
11:01 なぜ2割しか出られない? 全反射
12:05 次回予告:メタサーフェス
※図と動きは、しくみを説明するための模式表現です。
#有機EL #TADF #化学