【斎藤環が語る】心の病は治そうとせずに揺さぶれ
著者が語る
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【斎藤環が語る】心の病は治そうとせずに揺さぶれ
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精神科医の斎藤環氏は、8年前からフィンランド発の精神医療の手法「オープンダイアローグ」を実践している。その効果は驚異的で、他の治療法ではなかなか改善が見られない、統合失調症をはじめとする様々な精神疾患の患者を回復に導いている。オープンダイアローグでは、治療者と患者が一対一で会話をするのではなく、複数の治療者と、患者と患者のネットワーク(家族・知人など)が一緒になり、日常生活における様々な悩みなどについてチーム対チームで対話を行う。
また、治療者同士が椅子の向きを変えて向かい合い、患者や家族の目の前で、患者について話し合う「リフレクティング」という時間もある。リフレクティングでは、患者を共感的に評価し、患者がより生きやすくなるための様々なアイデアを治療チームが出し合う。そして、オープンダイアローグでは、患者がどのような発言をしても、患者に対する説得、議論、尋問、アドバイスは避け、患者の話に深く興味を持ち、さらにその内容を掘り下げていくスタンスに徹する。
大学を退職したら、著作活動に専念したいと考えていた斎藤氏は、自身の人生設計までも変え、オープンダイアローグを実践するための場所、「つくばダイアローグハウス」を昨年10月に開業した。なぜそこまでオープンダイアローグを重視するのか。『イルカと否定神学 対話ごときでなぜ回復が起こるのか』(医学書院)を上梓した斎藤環氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)