【ケルト神話】ケルト音楽と歌/Celtic music and songs/名を隠した少年/The boy who hid his name
音楽工房Tukuyomi
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【ケルト神話】ケルト音楽と歌/Celtic music and songs/名を隠した少年/The boy who hid his name
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後にフィアナ騎士団を率いることとなる、フィン・マックール。
父はもとフィアナ騎士団の団長クール。
それ故に、フィンの命を狙う者もいた。
名を隠し旅をしている頃の、フィンの若き日の物語。
ケルト神話から着想を得た楽曲です。
ベン・ヘドゥル(ベン・エダール)はアイルランド首都ダブリン郊外のホウス岬の古称です。
【歌詞】
まだ名もなき 若き旅人
風に吹かれて 野を越えて
父の名さえも 胸に隠し
ただ一振りの 剣を抱く
どの王のもとでも 名を問われれば
「ただの戦士」と 微笑んだ
何者なのか 知られぬまま
今日もまた 旅をゆく
ベン・ヘドゥルに 黒い影
異国のぐんぜい 地を覆う
王の旗の下 兵は怯え
誰も先へと 進めない
そのとき少年は 剣を抜く
震える声で こう告げた
「ならば 私が 行きましょう」
ただ一人 敵陣へ
若き剣士は 駆けてゆく
一閃ごとに 道が開き
恐れの壁が 崩れてゆく
百を越える 戦士たち
その剣の前に 倒れ伏し
最後に立つ 敵の首領も
少年の刃に 膝をつく
静かになった 戦場で
少年は剣を 鞘に収め
何事もなかった そのように
王の前へと 戻ってきた
王はただ 少年を見つめる
その瞳に 驚きを隠せず
「その剣……
その眼差し……
まさか、お前は……」
遠き昔に 名を馳せた
偉大なる英雄 クール
その血を継ぐ ただ一人
「お前は……フィンなのか」
少年は答えず
ただ風の中に 立っていた
隠した名を 風が呼ぶ
隠した血を 剣が語る
まだ若き 放浪の少年
誰も知らない 英雄の始まり
やがてその名は
大地を駆け
やがてその背には
仲間がつどう
けれど今は――
ただ一人
名を隠して
少年はまた
旅をゆく
まだ誰も知らない
その名の行く先を
――この少年が
やがてフィアナ騎士団をひきいることとなる