予母都志許売(よもつしこめ)
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予母都志許売
予母都志許売(よもつしこめ)は、『古事記』の黄泉国(よみのくに)の段に登場する、黄泉に属する女性的な怪異です。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が、死後の伊邪那美命(いざなみのみこと)の姿を見て黄泉国から逃げ出すと、怒った伊邪那美命は予母都志許売を遣わして追跡させます。
伊邪那岐命は黒御鬘(くろみかずら)を投げて生じた山葡萄、さらに湯津々間櫛(ゆつつまぐし)から生じた筍を予母都志許売に食べさせ、その隙に逃走します。その後は、伊邪那美命の身体に成っていた八雷神(やくさのいかづちのかみ)と千五百の黄泉軍が追手として加わり、最後には伊邪那美命自身が追います。
このため予母都志許売は、八雷神の配下や指揮官ではなく、伊邪那美命が最初に差し向ける黄泉側の追跡者です。『日本書紀』の一書では「泉津醜女」八人として描かれる異伝もあり、一人の固有神格とは限りません。
また「しこめ」は単純に醜さだけを意味するとは限らず、忌まわしさや畏るべき性質を含む語とも解釈されます。予母都志許売を「黄泉の鬼女」や「伊邪那美命の侍女」とする表現は後世の理解を含み、原典では、伊邪那美命の命を受けて生者を黄泉へ引き留めようとする存在として描かれています。
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