マッチングアプリより、自然な出会いの方がうまくいく気がしてしまう心理【恋愛心理学】
マチアプ解体新書
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マッチングアプリより、自然な出会いの方がうまくいく気がしてしまう心理【恋愛心理学】
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写真も条件も悪くない。会話もできる。
なのに、「もう一度会いたい」が出てこない。
恋人を探していなかった学生時代には、いつの間にか好きになった人がいたのに。
この動画では、「好きになってからデートする」ことと「好きになれるか確かめるためにデートする」ことの違いを、恋愛心理学の研究から解き明かします。
自然な出会いの強みは、出会った場所より、知り合い方にあるのかもしれません。好きかどうかを決めなくていい時間があり、そのあいだに、その人ならではの良さや、自分以外の人への接し方が見えていく。アプリでは、本来「もう一度会うか」だけを決めればいい初対面の夜に、「好きになれそうか」の答えまで求めてしまいがちです。
最後に、「もう一度会いたい」が出てこないときに次の行動を選ぶための分かれ道を、一枚の図にします。無理に会い続けることを勧める動画ではありません。
▼ チャプター
0:00 イントロ(交際の3分の2は友人から)
0:59 第1章 最初はタイプじゃなかった
2:04 静かな同僚の印象が変わるとき
4:42 第2章 決めなくていい時間
5:49 「もう一度会うか」と「好きかどうか」
7:59 第3章 自分に向けた顔しか見えない
8:55 もし、あの同僚とアプリで出会っていたら
10:43 第4章 出会った場所では決まらない
13:23 第5章 分かれ道の解体図
15:43 2回目を、どう過ごすか
17:18 なぜ、自然な出会いの方がうまくいく気がするのか
▼ この動画の注意点
・研究のデータは、ほとんどが北米(アメリカ・カナダ)の大学生やカップルのものです。日本のマッチングアプリの利用者を直接調べたものではありません。
・「交際のおよそ3分の2が友人から」(Stinson et al., 2022)は、カナダとアメリカの7つの調査(1,897人)をまとめた結果で、「友人」の定義は回答者に任されています。「7割は最初どちらも恋愛を考えていなかった」「友人期間の中央値12か月」「いちばんいい出会い方(友人から47.4%、オンラインデート298人中1人)」は、同じ論文のカナダの大学生への調査で、振り返っての回答・好みを聞いた数字です。
・「知り合うほど、誰が魅力的かの意見がそろわなくなる」(Eastwick & Hunt, 2014)で統計的にはっきり言えるのは、みんなの意見の一致が減ったことまでです。約3年の知り合いの「付き合ったら満足できそうか」の数字には、評価された相手に本人の恋人が含まれています(恋人を除いても、一致する部分は1割未満)。
・「長く知り合ってから付き合ったカップルほど見た目の釣り合いが弱い」(Hunt et al., 2015)は167組の相関研究で、長く知り合えば見た目が関係なくなる、という意味ではありません。
・授業初日の見込みの研究(Sunnafrank & Ramirez, 2004)、他人への親切の研究(Barclay, 2010)、長い関係と短い関係の研究(Eastwick et al., 2018)は、抄録で内容を確かめたもので、数字は紹介していません。授業初日の研究は恋愛に限った研究ではありません。
・ネットで出会った夫婦の調査(Cacioppo et al., 2013)は、出会い系サイトの会社(eHarmony)が依頼し、筆頭著者は同社の科学顧問です。差はごく小さく、アプリが広まる前の結婚が中心です。
・会う前のやりとりの「2〜3週間ほど」(Ramirez et al., 2015)は、著者がグラフから読んだ目安で、初対面の印象までしか調べていません。
・日本の数字は、国立社会保障・人口問題研究所「第17回出生動向基本調査」(過去5年に結婚した初婚どうしの夫婦)です。「ネットで」はSNS・ウェブサイト・アプリなどを含みます。
・「判断の締め切り」「静かな同僚」「分かれ道の解体図」は、研究の結果を整理するための、この動画の見方とたとえです。「2回目は場面を変えて会う」「帰り道に新しく知ったことを一つ思い出す」は、研究で効果を確かめた方法ではなく、この動画からの提案です。
・理由がうまく言えなくても、会いたくないと感じる相手に会い続ける必要はありません。
▼ 参考文献
【知り合う時間と、その人ならではの評価】
・Eastwick, P. W., & Hunt, L. L. (2014). Relational mate value: Consensus and uniqueness in romantic evaluations. Journal of Personality and Social Psychology, 106(5), 728–751.
・Hunt, L. L., Eastwick, P. W., & Finkel, E. J. (2015). Leveling the playing field: Longer acquaintance predicts reduced assortative mating on attractiveness. Psychological Science, 26(7), 1046–1053.
【友人から始まる交際】
・Stinson, D. A., Cameron, J. J., & Hoplock, L. B. (2022). The friends-to-lovers pathway to romance: Prevalent, preferred, and overlooked by science. Social Psychological and Personality Science, 13(2), 562–571.
【最初の見込みと、他人への振る舞い】
・Sunnafrank, M., & Ramirez, A., Jr. (2004). At first sight: Persistent relational effects of get-acquainted conversations. Journal of Social and Personal Relationships, 21(3), 361–379.
・Barclay, P. (2010). Altruism as a courtship display: Some effects of third-party generosity on audience perceptions. British Journal of Psychology, 101(1), 123–135.
【出会い方と、その後の関係】
・Rosenfeld, M. J., & Thomas, R. J. (2012). Searching for a mate: The rise of the Internet as a social intermediary. American Sociological Review, 77(4), 523–547.
・Cacioppo, J. T., Cacioppo, S., Gonzaga, G. C., Ogburn, E. L., & VanderWeele, T. J. (2013). Marital satisfaction and break-ups differ across on-line and off-line meeting venues. Proceedings of the National Academy of Sciences, 110(25), 10135–10140.
・Eastwick, P. W., Keneski, E., Morgan, T. A., McDonald, M. A., & Huang, S. A. (2018). What do short-term and long-term relationships look like? Building the relationship coordination and strategic timing (ReCAST) model. Journal of Experimental Psychology: General, 147(5), 747–781.
・Ramirez, A., Sumner (Bryant), E. M., Fleuriet, C., & Cole, M. (2015). When online dating partners meet offline: The effect of modality switching on relational communication between online daters. Journal of Computer-Mediated Communication, 20(1), 99–114.
【日本の統計】
・国立社会保障・人口問題研究所(2026).第17回出生動向基本調査 結果の概要.