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04|心臓手術後管理 疾患編|MRを治したのに心臓が苦しくなる?僧帽弁閉鎖不全症の術後管理【Critical Care Visuals】

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04|心臓手術後管理 疾患編|MRを治したのに心臓が苦しくなる?僧帽弁閉鎖不全症の術後管理【Critical Care Visuals】

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04|心臓手術後管理 疾患編|MRを治したのに心臓が苦しくなる?僧帽弁閉鎖不全症の術後管理【Critical Care Visuals】 心臓手術後管理|疾患編:僧帽弁閉鎖不全症(MR) 今回は、僧帽弁閉鎖不全症(MR)の術後管理を解説します。 MRでは、左室から大動脈へ血液を送り出す一方で、一部を低圧の左房へ逆流させています。ところが僧帽弁手術によってMRがなくなると、この「低圧の左房への逃げ道」が突然なくなります。その結果、左室の実効的な後負荷は急激に上昇します。つまり、MRを治した瞬間に、心臓が楽になるとは限りません。 さらに、術前からLA・肺循環・RV・LVまで病態が進行している患者では、術後のafterload mismatch、低心拍出、右心不全などに注意が必要です。MRでは「逆流がどれくらいあるか」だけでなく、心臓がどこまでへばっているかを術前から考えておくことが重要です。 【心臓手術後管理シリーズ|MR編】 ■ MRでは何が起きている?MRでは慢性的な容量負荷によって、左房・左室が拡大していきます。さらに病態が進めば、AF、肺高血圧、右室拡大・右室機能低下、そして最終的には左室収縮能低下へ進行します。 ■ 術前に「心臓がどこまでへばっているか」を考えるMRの影響を4段階で整理します。 State 1:LAまでState 2:肺循環・右心までState 3:LV remodelingまでState 4:LV dysfunctionまで 特にState 4では、LVの収縮予備能が少なく、術後のafterload mismatchやrefillingに耐えられない可能性を考えます。 ■ MRを治した瞬間、左室に何が起こる?MRがなくなると、左房への低圧の逃げ道が消失します。MR↓ → effective afterload↑。さらに術前からのvolume burdenは、手術をした瞬間になくなるわけではありません。つまり術後早期の左室には、Volume × Pressureの「ダブルパンチ」がかかる可能性があります。 ■ POD0:まずForward flow / Perfusionを見る帰室後は「MRがなくなったか」だけではなく、その心臓が血液をちゃんと前に送り出せているかを確認します。 ・血圧 / MAP・CI / SVI・SvO₂・Lactate・尿量・CRT / 末梢循環・心エコー / LVOT-VTI COが低いからといって、すぐに「水が足りない」と考えません。 前負荷 → 収縮力 → 後負荷 → HR → Rhythmの5因子に分解して原因を考えます。 ■ POD1〜3:今度は「溜めない」術後はrefillingによって血管内へ水分が戻ってきます。 MRで拡張したLA/LVに余分なvolumeを長く残すのではなく、forward flowを確認しながら、必要に応じて利尿・除水を進めます。 大切なのは、単に「水を抜く」ことではありません。 Decongestion × Forward flowを両立して、うっ血を減らしながら心臓を楽にすることが目的です。 ■ 僧帽弁手術特有の合併症MVR / MVPでは、一般的な心臓手術後の合併症に加えて、 ・MVR:左室破裂 / AV groove disruption ・MVP / MVR:LCx injury ・MVP:SAM / dynamic LVOTO ・MVP:残存MR / iatrogenic MS ・MVR:PVL / prosthetic valve dysfunction などを考えます。 ■ SAMを見つけたら治療は「逆」MVP後の低血圧を、すべてafterload mismatchと考えてはいけません。SAM / dynamic LVOTOでは、「大きく・ゆっくり・弱めに・出口の圧を保つ」 ・Preload ↑・Contractility ↓・Afterload ↑・頻脈を避ける・可能ならAV synchronyを保つ という、通常のMR術後とは逆方向の管理が必要になります。 ■ MR術後+右心不全長期間のMRでは、肺高血圧から右室後負荷が増加し、右室機能まで低下していることがあります。右心不全では、「LVが小さい=volume不足」ではありません。RV拡大 + CVP↑ + small LV + VTI↓なら、右心不全によってLVへのforward flowが不足している可能性を考えます。右心管理では特にPVRを上げないことが重要です。 ・低酸素を避ける・高CO₂を避ける・アシドーシスを避ける・肺胞の過膨張 / 虚脱を避ける・疼痛、過剰な交感神経刺激を避ける・必要に応じてDOB / milrinone / iNOを検討といった考え方を解説します。 ■ M-TEER(MitraClip)も少しだけM-TEER後では、 ・SLDA / leaflet injuryによるMR再増悪・iatrogenic ASD・iatrogenic MS・不要な輸液に注意します。外科手術とは異なり、M-TEERではMRをclipした直後から循環動態が変化します。もともとのvolume burdenが残ったところへ不要な輸液を追加しない、という視点も重要です。 チャプター 00:05 オープニング 05:00 目次 05:32 MRでは何が起きている? 07:45 術前の心臓はどこまでへばっている? State 1〜4 08:55 術前エコーで何を見る? 10:10  MRを治した瞬間、左室に何が起こる? 11:34  Volume × Pressureのダブルパンチ 12:43 MR術後、どうやったら心臓を楽にできる? 15:01  5つの因子でMR術後を考える 17:01  State 4の落とし穴|POD0が良くても安心しない 20:38 POD0|Forward flow / Perfusionを確認 21:47  逆流術後のエコーの左室収縮能の変化 23:15 POD1〜3|RefillingとDecongestion 25:54 僧帽弁手術特有の合併症 27:12 SAM / dynamic LVOTOとは? 28:05 SAMを見つけたら治療は「逆」 31:09 MR術後+右心不全32:42 右心をどう評価する? 36:06 PVRを上げない右心管理 39:07 心エコーからPAPを推定する 39:38 吸入NO(iNO)の考え方 41:12 DOBとMilrinoneの使い分け 44:29 PEEPにより心臓への負荷がどうかかるか? 46:38 Case 1-Case 3 51:04 M-TEER(MitraClip)術後の注意点 52:23 まとめ Critical Care Visuals(CCV) 見てわかる、だからできる。医学 × イラスト × YouTubeで、医療者の学びをサポートします。 【対象】専攻医・看護師・集中治療や心臓血管外科術後管理を学びたい医療従事者 ※本動画は医療従事者を対象とした教育コンテンツです。個々の患者に対する診断・治療を目的とするものではありません。実際の診療では各施設の方針および担当医の判断に従ってください。 Visualize Care, Empower Practice.