「親ガチャ」の当たりは、実は江戸時代に決まっていた?【経済史】
語るサル
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「親ガチャ」の当たりは、実は江戸時代に決まっていた?【経済史】
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親ガチャの当たりくじは、親の代で決まったのでしょうか。日本は明治維新で武士の身分をなくし、敗戦でお金持ちの財産を取り上げた国です。それでも、1812年に江戸幕府がまとめた武士の名簿の珍しい苗字は、今の医者や弁護士の名簿に、人口の割合から考えておよそ4.3倍の多さで見つかります。家はリセットされていなかったのです。江戸の名簿づくりと、苗字で家の力を測った経済学の研究から、その理由を考えます。
▼ 目次
0:00 序 名簿
0:40 第一章 筆
3:01 第二章 消しゴム
5:54 第三章 二つの名簿
7:59 第四章 85という数字
10:27 第五章 消せなかったもの
11:48 終 持ち札
▼ 本編で扱った研究・資料(登場順)
・『寛政重修諸家譜』(1812年完成、江戸幕府編)/国立公文書館「江戸時代の大名」展示解説
・静岡県史 資料編(旧幕臣の静岡移住)/静岡県「牧之原の茶園開墾」
・東京都公文書館「桑茶政策」(明治初年の武家地の払い下げ)
・金禄公債証書発行条例(1876年)・廃刀令(1876年)・華族令(1884年)
・国税庁 租税史料「財産税」(1946年)
・Clark, G. & Ishii, T. (2012) "Social Mobility in Japan, 1868–2012: The Surprising Persistence of the Samurai." UC Davis working paper
・Clark, G. (2014) The Son Also Rises: Surnames and the History of Social Mobility. Princeton University Press(邦訳『格差の世界経済史』日経BP、2015)
・Clark, G. (2012) "What is the True Rate of Social Mobility in Sweden? A Surname Analysis, 1700–2012."
・Hao, Y. & Clark, G.(清代の科挙合格者の姓と現代のエリート。Clark 2014 所収)
・Clark, G. & Cummins, N. (2014) "Surnames and Social Mobility in England, 1170–2012." Human Nature
・Jones, Kojima & Marks (1985)/Corak (2012)(年収・職業から見た日本の親子の相関。Clark & Ishii 2012 の引用による)
・東京大学「2018年(第68回)学生生活実態調査 報告書」
・厚生労働省「2024年 国民生活基礎調査の概況」
・「親ガチャ」:2021年 ユーキャン新語・流行語大賞 トップテン
▼ おことわり
・「家の力」(どんな仕事についてどれくらい稼ぐか)が一代で85ほど持ち越されるという数字は、珍しい苗字の集団を何世代も追った推定です。一人ひとりの家の将来を言い当てるものではありません。
・家が子に渡している「紙に書いていないもの」(仕事の見え方・人のつながり・食卓の話)は、本編で挙げた例で、研究が中身まで特定したものではありません。
・東京大学の60.8%は2018年の調査で、「わからない」を除いた割合です。最近の調査では4〜5割台(「わからない」を含む割合)です。
・「士族の商法」の店の様子は、当時の典型的な語られ方をもとにした描写です。
・特定の家・身分・職業を持ち上げたり笑ったりする意図はありません。
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