【中国の古典を読もう】 江南春(唐・杜牧)
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今回は唐代の詩人・杜牧が中国江南の春景色をどのように描いたかを見てみましょう。
朗読:胡興智 先生
江南春
唐 杜牧
訳
千里鶯啼いて緑紅に映ず、
水村山郭酒旗の風。
南朝四百八十寺、
多少の楼台煙雨の中。
注釈
鶯啼:ウグイスがさえずる素晴らしい春景色
郭:外城。ここでは町の外を指す
酒旗:門前に掲げ酒店の目印とした小旗
南朝:北朝に対峙し宗・斉・梁・陳と続いた政権を指す
四百八十寺:南朝の皇帝と高官は仏教を好み、都(現在の南京市)に仏寺を多く建立した。『南史・循吏・郭祖深伝』には「都下仏寺五百余所」とある。ここでの四百八十寺は実際の数という訳ではない
楼台:楼閣や小高い東屋。ここでは寺院建築を指す
烟雨:しとしと霧雨が降って煙か靄がかかったようである
作者紹介
杜牧(803-853)
唐代の詩人。字は牧之、京兆万年(現在の陝西省西安)出身。太和2年(828年)進士となり、牛僧孺の幕僚となった後、監察御史、黄州・池州・睦州の刺史を歴任。後に司勲員外郎となり、中書舎人として官職を終えた。済民こそが自分の能と自負した。詩文の多くが陳朝の頃の作で、風景を描いた小詩は生き生きと清らかで美しい。李商隠と併せて「小李杜」と称し、李白・杜甫と区別する。『樊川文集』二十巻が世に伝わる。
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