うるさい女だと捨てられたので、殿下の毒見は今日でやめます
斉藤めめめチャンネル
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うるさい女だと捨てられたので、殿下の毒見は今日でやめます
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──この動画について──
この物語は、小説家・斉藤めめめが書き下ろした小説「うるさい女だと捨てられたので、殿下の毒見は今日でやめます」を、著者本人が朗読・動画化したものです。
▷ 原作小説(アルファポリス):https://www.alphapolis.co.jp/novel/21...
▷ 電子書籍版(Kindle):https://amzn.to/4hbTdAZ ※朗読版にはない後日談を加筆
「食事のたびに小言。皿を下げれば嫌味。おまえと食卓を囲むと、監視されているようで息が詰まる」
星祭りの夜会。千の蝋燭の下で、王太子殿下はそう仰って、
わたくしとの婚約を破棄なさいましたの。お隣には、天使のように笑う男爵令嬢さま。
よろしくてよ。承知いたしましたわ。
ただ、皆さまおひとつだけご存じありませんの。
わたくしの家は代々、王の食卓を検める御膳番の家系。
この十年、殿下の御膳から「お口に合わないもの」を黙って下げ続けてきたのは——
口うるさいだけの小言令嬢では、ございませんのよ。
騒がず、悟らせず、ただ「お口に合わないと存じますわ」と下げるだけ。
騒げば宮廷が割れ、盛った側に「効いた」と教えてしまいますもの。
だからわたくしは、何も仕掛けませんでした。
ただ——やめただけ。
検分の儀が廃された城で、殿下はゆっくりと弱っていかれます。
そして濡れ衣を着せられた審問の場で、十年分の検分記録が、
日付と料理名と商会名を、淡々と読み上げてまいりますの。
わたくしは、どなたのお名前も申しませんでしたわ。
申す必要が、ございませんでしたのよ。
「わたくしが騒がずとも、記録は、嘘をつきませんの」
疑うために使われてきた舌が、国境の街ではじめて「おいしい」のために使われる。
そんな食卓の話でもあります。
「うちの領に、毒見はいらない。あなたの舌は、疑うためではなく、味わうためにある」
全8話・完結。最後までごゆっくりどうぞ。
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