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日本列島における顔の形質はモザイク状に分布し、北に行くほど縄文的形質の頻度が上がる

日本及び東アジアの古代史を科学する

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日本列島における顔の形質はモザイク状に分布し、北に行くほど縄文的形質の頻度が上がる

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日本及び東アジアの古代史を科学する
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本ドキュメントは、南東北(宮城・福島・山形)の古墳時代・古代人骨および北東北(青森・岩手・秋田)の江戸時代人骨の頭蓋を対象に行われた計測的・非計測的人類学的研究(川久保善智・澤田純明・百々幸雄、2009)の主要な知見と結論を統合・要約したものである。主な発見と結論(Key Takeaways)明瞭な地理的勾配の存在: 頭蓋計測値(マハラノビスの距離 $D^2$、判別分析)および形態小変異(スミスの距離 MMD)の双方において、古墳時代・江戸時代のいずれの時期においても**「九州 $\rightarrow$ 関東 $\rightarrow$ 東北 $\rightarrow$ 北海道アイヌ / 東日本縄文人」**という西から北東へ向かう連続的な形質の地理的勾配(クライン)が認められた。二重構造モデルの強力な裏付け: 渡来系遺伝要素が日本列島を西から東・北へと拡散したとする埴原和郎の「日本列島人の二重構造モデル」を古人骨資料から直接的に分析・支持する結果となった。東北古人骨の集団的・個体的特徴:南東北古墳・古代人: 集団全体としては日本人(和人)的要素が勝る(関東・九州の古墳人と統計的有意差がない)ものの、個体レベルでは縄文人側に判別される例が 62.5%(8例中5例)に達し、在地縄文系の形質が強い頻度で遺残・混在していた。北東北江戸時代人: 全体としては本土日本人に分類されるが、個体レベルでは 50.0%(14例中7例)が北海道アイヌ側に判別され、関東(19.1%)や九州(0.0%)と比較してアイヌ的形質を色濃く共有していた。「古代蝦夷(エミシ)の人種論争」の再評価: 東北地方の古人骨が示す形質的特徴は縄文・アイヌ群と本土日本人(和人)群との間で連続的(勾配的)であり、かつ「蝦夷」という概念自体が単一の民族・種族ではなく政治的・多角的な混在集団を指す側面を持つため、「古代蝦夷はアイヌか日本人(和人)か」という二者択一的な人種論争は人類学的にほとんど意味をなさない。