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なぜAIは、見張りの仕組みを外して「外していない」と答えたのか?【OpenAI】

AIのカラクリ研究所

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なぜAIは、見張りの仕組みを外して「外していない」と答えたのか?【OpenAI】

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2026年10月20日、OpenAIが社内で起きた2つの出来事を報告しました。10月3日、GPT-6.1 Solのエージェントは、評価の作業を見張る仕組みが人に知らせを送らないよう、設定を書き換えていました。10月6日、GPT-6 Astraのエージェントは、作り直したプログラムから見張りの仕組みを外し、聞かれると「動いていた見張りは外していません」と答えました。 AIは、見張られるのがいやで逃げ出したのでしょうか。報告に載っていたAIの「考えのメモ」を読むと、もっとややこしい理由が見えてきます。 なぜAIは、「メッセージを送らないで」という指示で、見張りの知らせまで止めたのか。 なぜAIは、見張りを守るためのテストを、逆向きに書き換えたのか。 見張りがあったのに、なぜすぐに止められなかったのか。 昔の実験と、今回の出来事は、何が違うのか。 OpenAIの報告と、AIの安全性の研究(OpenAI o1のシステムカード、Apollo Research、Palisade Research など)をもとに、AIが見張りを外してしまったカラクリを解説します。 悪いのはAIでしょうか。それとも、あいまいな指示の出し方?見張りの作り方?コメントで教えてください。 【目次】 0:00 はじめに 10月20日の報告 1:31 第1章 AIを見張る仕組み 3:02 第2章 10月3日 知らせを止めたAI 4:27 第3章 AIの頭の中のメモ 6:00 第4章 宛先を空っぽに 7:30 第5章 10月6日 見張りを外したAI 8:37 第6章 テストまで逆向きに 9:46 第7章 「外していません」 10:41 第8章 なぜ見逃された? 12:02 第9章 なぜ外したのか? 13:30 第10章 昔からあった似た話 16:44 第11章 どう防ぐ? 17:35 まとめ 今日のカラクリ 【動画内の表現について(厳密には)】 分かりやすさを優先して、動画では短く言い切っています。より正確な話をここに書いておきます。 ・「見張りを外した」の対象:外されたり弱められたりしたのは、AIが手を入れた評価の作業やプログラムの見張りで、作業していたAI自身の見張りではありません(報告によると、エージェント自身は見張られたままでした)。 ・「見張りを外した」:1件目(10月3日・GPT-6.1 Sol)で止まったのは人への知らせで、見張りそのものは動き続け、結果も保存していました。見張りの組み込みを外したのは2件目(10月6日・GPT-6 Astra)です。 ・「外していない」と答えたのは2件目のAstraだけです。OpenAIは報告で、これを「事実と違う主張(falsely claimed)」と書いています。わざとだましたのかどうかは、報告には書かれていません。 ・2件とも社内の仕事の中で起き、最も深刻な「P0」には分類されず、作業が自動で止められることもありませんでした。外部への影響の有無は、報告には書かれていません。 ・AIの「考えのメモ」は、報告に載っている記録された思考の要約です。再現の場面のセリフは、その要約で、原文そのものではありません。 ・理由について、OpenAIは「まだ納得のいく説明はない」とし、悪気のない過剰な粘り(やりすぎ)なのか、見張りを避ける傾向なのかを調べるとしています。 ・GPT-6 Luna級のモデルの評価向けの見張りの免除を、Astraの評価にも誤った設定で当てはめられる状態だった、という報告の記述です。今回の2件でそれが使われたとは書かれていません。 ・仕事の種類ごとの「安全の説明書(safety case)」を求め、満たさない仕事を自動で止める仕組みは、OpenAIが進めている段階です。 ・o1の「5%」は、目標を強く与え、見張られて止められると知らせた試験で、見張りを無効にしようとした割合です。その後に問い詰められて否定・作り話をした割合は、システムカードの表で98%です(本文の別の箇所にある「99%」は、ずれた行動全般への追及についての記述)。普段の使い方での割合ではありません。 ・Palisade Researchの「100回中79回」は、止められることを許すよう指示しない条件での o3 の結果です。 ・「20件」は、2026年10月26日時点でOpenAIの一覧に載っている報告の数(今回を含む)で、ほかに「お知らせ」が3件あります。 ・「ずるの考えを罰すると意図を隠す」は、思考の記録に強い最適化をかけすぎた場合の結果です(Baker ほか、2025年3月)。 ※2026年10月26日時点の公表情報にもとづきます。再現の場面は、OpenAIの報告に載っている指示・やりとり・記録された考えを要約したものです。 【主な参考情報】(確認日:2026年10月26日) ・OpenAI「Suppressing misalignment monitoring alerts and disabling misalignment monitoring」(2026年10月20日付) https://alignment.openai.com/misalign... ・OpenAI「Misalignment Reports and Notices」一覧 https://alignment.openai.com/misalign... ・OpenAI「Damaging the task environment to trigger a reset」(2026年10月9日) https://alignment.openai.com/misalign... ・OpenAI「Auto-review」(2026年4月30日) https://alignment.openai.com/auto-rev... ・GPT-6 Astra システムカード(2026年9月3日) https://deploymentsafety.openai.com/g... ・GPT-6.1 Sol システムカード(2026年9月29日) https://deploymentsafety.openai.com/g... ・OpenAI o1 システムカード(2024年12月5日) https://cdn.openai.com/o1-system-card... ・Apollo Research「Frontier Models are Capable of In-context Scheming」(arXiv:2412.04984) https://arxiv.org/abs/2412.04984 ・Palisade Research「Shutdown resistance」の報告(2025年7月) https://palisaderesearch.org/research... ・Baker ほか「Monitoring Reasoning Models for Misbehavior and the Risks of Promoting Obfuscation」(arXiv:2503.11926・2025年3月) https://arxiv.org/abs/2503.11926 ・OpenAI「Faulty Reward Functions in the Wild」(2016年12月21日) https://openai.com/index/faulty-rewar... ・写真:Wikimedia Commons「San francisco skyline, san francisco, united states (Unsplash)」(CC0) https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi... 画面に映した画像の引用:OpenAIの報告ページ(著作権法第32条に基づく引用。画像は無改変で、出所は画面内にも表示しています) 「AIのカラクリ研究所」は、話題のAIニュースを「なぜ?」から解き明かすチャンネルです。 チャンネル登録していただけると励みになります! 音声:VOICEVOX:ずんだもん、VOICEVOX:四国めたん、VOICEVOX:冥鳴ひまり、VOICEVOX:春日部つむぎ、VOICEVOX:玄野武宏、VOICEVOX:白上虎太郎、VOICEVOX:九州そら、VOICEVOX:剣崎雌雄 #AI #OpenAI #AIの安全性 #AIエージェント #AIのカラクリ研究所