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【ソニー】韓国サムスンにテレビで負けた名門…その“目”が、サムスンのスマホにまで入っていた理由

日本企業列島

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【ソニー】韓国サムスンにテレビで負けた名門…その“目”が、サムスンのスマホにまで入っていた理由

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1993年、ロサンゼルスの家電店。棚の隅でほこりをかぶった自分たちのテレビを見た韓国サムスンの会長は、4か月後、幹部をドイツに集めて言いました。「妻と子ども以外は、全部変えろ」。13年後、サムスンのテレビは売上で世界一になり、それが20年続いています。テレビで負けたのは、ソニーでした。テレビの赤字は10年で7,900億円。2012年3月期には会社の歴史で最大の4,567億円の赤字を出し、格付けは「投機的」に。2026年3月、テレビを中国TCLとの新しい会社に承継する契約を結びました。 ところが。スマートフォンのカメラの奥にある小さな部品、イメージセンサー。この「電子の眼」の世界の売上のおよそ半分を握るのがソニーです。しかも一時は、サムスンのスマートフォンにまで、ソニーの目が入っていました。2026年3月期の営業利益は1兆4,475億円。各年の発表をたどると、ソニーの歴史でいちばん大きな額です。 始まりは1970年。岩間和夫がベル研究所で見たCCDを、若い研究者が64個のマス目から育てました。赤字は続き、社内は「やめろ」と叫びます。盛田昭夫に「いつ取り返せるのか」と聞かれた岩間の答えは、「私が死んだ後じゃないかな」。岩間は1982年、量産を見ずに亡くなり、翌年、技術者たちは量産したCCDをその墓石に貼りつけました。赤字が消えたのは1989年。2004年には世界一だったCCDへの投資を自分からやめてCMOSへ。最大の赤字の春に社長になった平井一夫は、2015年、26年ぶりの増資で集める最大4,400億円の中心を、イメージセンサーの工場に向けました。 鍵は3つ。誰も信じなかった技術を、やめなかったこと。売れている物を、自分から捨てたこと。いちばん苦しい時に、目に賭けたこと。 ▼目次 0:00 1993年、棚の隅のサムスンのテレビ ― 「妻と子ども以外は、全部変えろ」、テレビで負けたソニー、ところが「電子の眼」は世界の半分、鍵は3つ、墓石の約束 1:48 テレビで負けるまで ― トリニトロンとエミー賞、ソニーショック、サムスンとの合弁、2006年サムスンが世界一、10年で7,900億円、2012年の最大の赤字、格下げ、TCLへの承継 6:21 ソニーとは、どんな会社だったのか ― 白木屋の研究所、設立趣意書、テープレコーダー、トランジスタラジオ、ウォークマン、プレイステーション、ジョブズと制服 9:09 電子の眼の始まり ― 1969年ベル研究所、64個のマス目の「S」、「競争相手はコダックだ」、「私が死んだ後」、やめろと言わなかった岩間、墓石のCCD、1989年に赤字が消えた、鍵① 12:46 光を捉える仕組み ― 雨を受ける升、CCDとCMOS、2004年の決断、裏面照射型、積層型、クック氏の熊本訪問、鍵② 15:28 2012年、平井一夫 ― 「ソニーを変える」、VAIOを手放しテレビは残す、2015年の増資4,400億円、熊本地震、2018年3月期の回復、鍵③ 18:38 サムスンのスマホにソニーの目 ― Galaxy S7の分解調査、サムスンの強さと家電の赤字、世界の売上253億ドルの半分、中国が韓国を上回る、TSMCと熊本の新会社、2026年7月の地震 21:16 数字のまとめ・気がかりな点 ― 売上12兆4,796億円、営業利益1兆4,475億円、3つの分野が過去最高、純利益は減益、格付けA+、11月5日の決算、スマホ頼み、中国、TCLの新会社 23:42 教訓・暮らしの一文 ― 負けた土俵だけが答えではない、負けを認めても、あきらめない、墓石の25万画素、運動会のスマートフォン ▼サムスンと「格下げ」の前の回 【東芝】天才の世紀の発明を理解できず、韓国サムスンに渡した…その発明が今、東芝を救っています    • 【東芝】天才の世紀の発明を理解できず、韓国サムスンに渡した…その発明が今、東芝を救っ...   【パナソニック】「ジャンク級」に格下げされた名門…14年後、42年ぶりの最高益へ    • 【パナソニック】「ジャンク級」に格下げされた名門…14年後、42年ぶりの最高益へ   ・「過去最高」と会社の資料にあるのは、分野の営業利益3つ(ゲーム&ネットワークサービス・音楽・イメージング&センシング・ソリューション)です。連結の営業利益1兆4,475億円は、各年の決算発表の表を並べて「どの年より大きい」と本編で計算したものです(売上は過去最高ではなく、純利益は3.4%減) ・2012年3月期の赤字4,567億円のいちばん大きな理由は、将来の税金の計算の見直しです。「10年で7,900億円」は2014年5月の決算の席での吉田憲一郎CFO(当時)の言葉です ・格付けは、フィッチが2012年11月にBB−、ムーディーズが2014年1月にBa1(S&Pは投資適格のまま)。今はS&PがA+です ・サムスンの「2006年から20年連続世界一」はテレビ全体の売上の金額です。液晶パネルの合弁S-LCDは、2011年12月にソニーが自分から持ち分をサムスンに売りました ・TCLとの件は、会社の言葉で「承継」です。新会社BRAVIA(TCL 51%・ソニー49%)は2027年4月に始まる予定で、ソニーとブラビアの名前は続きます ・CCDの発明はベル研究所(ボイルとスミス)です。盛田と岩間の会話は、当時の技術者・川名喜之氏の回想(半導体産業人協会の会報・2015年)によるもので、本編もそのように言っています。墓石のCCDの写真はソニーグループの社史の写真です ・Galaxy S7(2016年)のソニー製センサーは、分解調査会社の記事(米国版はIMX260・欧州版は7台中6台)によるもので、本編は「一時は」と言っています。両社とも取引先の名前は公表していません ・2026年7月28日の熊本の地震で止まった工場は、8月4日から段階的に再開し、同じ月のうちに全面復旧したと報じられています。会社の7月の見通しに地震の影響は入っていません ・時価総額は2026年10月22日の終値、「およそ半分」はYole Groupの2025年の推計です。次のソニーの決算は11月5日の予定です ・サムネイルは漫画の再現で、吹き出しは川名喜之氏の回想にある言葉の要約です。冒頭の1993年の売り場は再現の画像(1枚・画面に「※再現イメージ」)、ナレーションは音声合成です あなたの家に、初めてやって来たソニーの製品は、何でしたか。 【参考引用元】 ■ソニーグループ 2026年3月期 決算短信・決算説明資料(2026年5月8日)/2027年3月期 第1四半期 決算(7月31日)/各年の決算発表(SEC 6-K・20-F)/有価証券報告書/格付け(IR) https://www.sony.com/ja/SonyInfo/IR/l... https://www.sec.gov/Archives/edgar/da... ■ソニーグループ「Sony Group History」第2部 第11章「技術の「芽」、電子の「眼」」ほか/「設立趣意書」/ソニーセミコンダクタソリューションズ「ソニーの半導体の歴史/沿革」・特集「Origin」 https://www.sony.com/ja/SonyInfo/Corp... https://www.sony-semicon.com/ja/compa... https://www.sony-semicon.com/ja/featu... ■川名喜之「初期のソニーCCD開発物語」半導体産業人協会 会報 No.89(2015年)/同 講演録/日本半導体歴史館 https://www.shmj.or.jp/dev_story/pdf/... ■ソニー「ソニーとTCL…確定契約を締結」(2026年3月31日)/AV Watch(2004年・2011年・2012年・2014年)/INTERNET Watch(2004年)/ITmedia(2014年)/フィッチ(2012年11月22日)/現代ビジネス/GameBusiness.jp/中央日報 https://www.sony.co.jp/news-release/2... ■サムスン電子「20 consecutive years as the world's No.1 TV brand」・2025年10〜12月期決算/コリアタイムズ(Frankfurt manifesto)/ロイター(1993年の売り場・2020年10月) https://news.samsung.com/global/samsu... ■EDN Asia(TechInsights・2016年7月21日)/EE Times Japan(Yole Group・2026年8月26日/2016年4月28日)/TSMC(2026年8月)/熊本日日新聞(2026年7月31日)/PetaPixel(2026年8月21日)/ロイター(Gulf News・2016年)/東洋経済オンライン 英語版・ソニー Form 6-K(2015年)/IEEE Spectrum(2018年)/ギズモード・ジャパン(2009年) https://www.ednasia.com/?p=2429 https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/arti... https://pr.tsmc.com/english/news/3333 ■X の投稿の引用:ティム・クック氏(2022年12月13日)/YouTubeのコメントは名前とアイコンを伏せています https://x.com/tim_cook/status/1602516... ■写真:Wikimedia Commons(出典と許諾は画面の札に。Ogawa Kazumasa・財界研究社・Cjchunt・ブルーノ・プラス・Binarysequence・Evan-Amos・Mr.ちゅらさん・The Science Museum UK・Solomon203・Maurizio Pesce・Masaru Kamikura・cellanr・大韓民国政府・在日米国大使館 ほか=CC0/CC BY/CC BY-SA/パブリックドメイン)/ソニーグループ「Sony Group History」・ソニーセミコンダクタソリューションズの写真(引用) ※数字は2026年10月28日時点の公開資料によるものです。冒頭の売り場は再現の画像(1枚)、ナレーションは音声合成です。 日本の会社の歩みと、それを支えた人たちの物語をお届けします。 ぜひ最後までご覧ください。 ──────────────── 決算の数字は、会社が公開している決算短信・決算説明資料・有価証券報告書から取っています。使った資料は上の【参考引用元】に並べました。数字は公開した日の時点のものです。 実物の写真や資料には出典を入れています。当時の様子を描いた絵と短い映像は再現イメージで、実在の人物とは関係ありません。 特定の株式の売買をすすめるものではありません。 ナレーションには音声合成を使っています。 この会社で働いていた方、取引のあった方、当時を覚えている方がいたら、ぜひコメントで教えてください。次に取り上げてほしい会社も募集しています。 #日本企業 #日本企業列島 #過去最高益 #決算 #ものづくり #ソニー #サムスン #イメージセンサー #CCD #平井一夫 #井深大