あれもこれも不安…「全般性不安障害のサイン3つ」を精神科医が解説します。
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あれもこれも不安…「全般性不安障害のサイン3つ」を精神科医が解説します。
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様々な事が不安になる「全般性不安障害のサイン3つ」を精神科医が徹底解説。
#精神科 #全般性不安障害 #サイン
0:05 (1)はじめに
0:26 (2)不安障害と全般性不安障害
3:42 (3) 全般性不安障害のサイン3つ
3:51 ①ずっと不安
5:48 ②あれもこれも不安
7:44 ③生きづらい
10:18 (4)全般性不安障害の治療と対策
12:31 (5)まとめ
全般性不安障害は、様々な事が慢性的に不安になる不安障害です。一見症状が目立ちにくく性格とも思われる場合がありますが、実際は様々な生きづらさも合併します。
「全般性不安障害のサイン3つ」について、精神科医が13.5分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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↓詳しい内容はこちらです。
(1)はじめに
様々なことへの慢性的な不安が続き、性格と誤解されて生きづらさを抱える方がいます。今回のテーマは「全般性不安障害のサイン3つ」です。全般性不安障害は、幅広く慢性的な不安が特徴の精神疾患です。一見目立ちにくいのですが、実際には様々な生きづらさが生じます。では、全般性不安障害を想定するサインとは何でしょうか。
(2)不安障害と全般性不安障害
まず前提として、不安障害について振り返ります。不安障害とは「強い不安が出る精神疾患」です。単なる反応としての不安ではなく、より強い不安が出てくるのが特徴です。不安の出方や出る場面によって細かく分類されており、生活に大きな支障が出ることも特徴になります。
不安障害の主な症状としては、まず「強い不安」があります。発作的に強い不安が出る場合もあれば、心配や不安がずっと続く場合もあります。次に「体調不良」です。強い不安や緊張が続くことで自律神経が不調になり、動悸や息苦しさなどの体調不良が続くことがあります。そして「回避」です。強い不安を避けるために苦手な場面を避け、その結果、活動範囲が狭まってしまうことがあります。
原因は人により様々で、うつ病と似たセロトニン不足などの「脳の不調」、生来の「性格的な要素」、「出来事や経験の影響」などが挙げられます。影響としては、不安による混乱や不安定さに加え、緊張の持続による疲弊や体調不良、回避による活動範囲の狭まりがあり、重くなると引きこもりに至る場合もあります。
主な不安障害には4つの種類があります。対人場面での緊張や不安が目立つ「社会不安障害」、急な心身の発作が特徴の「パニック障害」、慢性的で幅広い不安が特徴の「全般性不安障害」、強迫観念と確認行動が特徴の「強迫性障害」です。
このうち全般性不安障害は、対象が特定されない全般的な不安が長期間続くものです。一見目立つ困難は少ないように見えますが、長い目で見ると影響は意外と大きく、また、ずっと続いているために病気というより性格と思われやすい面があります。
(3)全般性不安障害のサイン3つ
①ずっと不安
サインの1つ目は「ずっと不安」です。一過性の反応ではなく、不安な状態が慢性的に、しばしば年単位で続きます。幼少期からずっと不安が続いている方もいれば、人間関係が複雑になる10代から不安が強まった方、1年前の出来事をきっかけに不安になった方など、経過は様々です。
実際の症状としては、漠然とした心配や不安が常に長期間続く「慢性的な不安」、不安や緊張の持続により自律神経が不調になる「慢性的な体調不良」、そして不安を避けるための「消極性と回避」が日常レベルで目立ちます。
周りからは、些細なことを気にする「心配性」、挑戦しない「消極的」な人と見られたり、確認や言い訳が多くて悪印象を持たれたりすることがあります。
②あれもこれも不安
サインの2つ目は「あれもこれも不安」です。特定の物事や場面に限定されず、様々なことが全般的に不安になります。キャリアや老後など不確定な「将来の不安」、体調が悪いと大きな病気ではないかと心配になる「身体の不調」、職場や家族などの「人間関係」と、不安の対象は幅広くなります。
その背景には、気になることの範囲が絞られない広さに加え、1つ解決しそうになっても派生して別の心配事が次々に発生する傾向、そして自分で解決しようと考えた結果かえって不安が増えてしまうことがあります。
ここで注意が必要なのが、いわゆる「先読み思考」です。未来の心配事について様々な可能性を想像し、悪い方に考えてしまう。しかし先のことなので考えても解決には至らず、考えるうちにまた気になることが出てきて、さらに不安が広がる。こうした悪循環になりやすいので注意が必要です。
③生きづらい
サインの3つ目は「生きづらい」です。一見分かりやすい困難は少ないのですが、実際には様々な生きづらさが長期的に出てきます。
まず「力を出せない」こと。心配事に常に労力を奪われている状態では、本来の力が100あっても20、30、40と取られてしまい、力を発揮できません。また、心配からくる消極性や受け身の姿勢が低評価につながりやすい面もあります。
次に「疲れやすさ」です。先読み思考で頭が休まらず疲弊し、夜も緊張が続いて睡眠で疲れが取れない。さらに体調不良が出ると、それをまた考えてしまって疲れるという悪循環になります。
そして「誤解されやすい」こと。消極性や言い訳から低く評価されたり、脳の不調の影響であっても性格的なものと思われたりします。また、強い不安で相手を巻き込んでしまうと、実害から嫌われ、孤立につながる場合もあります。
(4)全般性不安障害の治療と対策
一見性格に見えても、治療で改善する場合がありますので、受診と治療も選択肢になります。
対策の1つ目は「薬物療法」です。SSRIやSNRIといった抗うつ薬を使い、脳のレベルから不安の改善を図ります。うつ病と似た脳の不調が原因の場合は効果が期待できますが、それ以外の要素が大きい場合は効きにくいなど、効果には個人差があります。
2つ目は「克服法の実践」です。呼吸を整えるなどシンプルな「リラックスの習慣」を日々続けること、回避しすぎず徐々に不安に慣らしていく「脱感作法」、なぜ不安が起きるのかを整理してどう生きていくかを考える「心理面の整理」が挙げられます。
3つ目は「環境調整」です。治療や克服の試みがうまくいく場合も多い一方、それでは厳しい場合もあります。取り組んだ上で残る不安という現実を受け止め、その上で自分に合う環境を探すことが大事です。不安の強さが悪影響になる環境がある一方、その慎重さがプラスに働く環境もあるからです。
(5)まとめ
今回は「全般性不安障害のサイン3つ」を見てきました。全般性不安障害は様々な不安が目立つもので、サインは次の3つです。1つ目は「ずっと不安」。半年以上、しばしば年単位で続きます。2つ目は「あれもこれも不安」。特定のことに限らず、様々なことが幅広く不安になります。3つ目は「生きづらい」。一見強い困難は目立ちにくいものの、様々な生きづらさが出てきます。性格と誤解されやすい面もありますが、薬などが効く場合もありますので、不安が続く場合は受診や治療も選択肢になります。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)
#不安障害 #精神科医
【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。