死ぬほどむかついたらどうしたらいいのか、精神科医が教えます。
精神科医 芳賀高浩
0:00 / 0:00
死ぬほどむかついたらどうしたらいいのか、精神科医が教えます。
16 230 просмотров · 1 день назад
精神科医 芳賀高浩
87,3 тыс. подписчиков
16 230 просмотров · 1 день назад
こんばんは。精神科医の芳賀高浩です。
今日は、「死ぬほどムカつくことがあったら、どうしたらいいのか」という話をしたいと思います。
私は普段、患者さんにいろいろなアドバイスをしています。
患者さんがそれを取り入れたのか、取り入れなかったのか。実際にやってみたら、その後どうなったのか。私はそこまで必ず聞くようにしています。
毎日診療していますから、「こういうアドバイスは受け入れやすい」「こういう言い方ではなかなか伝わらない」「これを実際にやると、こうなりやすい」というパターンを、かなりたくさん見てきました。
ところが、自分自身のことになると全然ダメなんですよ。
私は結構頑固ですし、自分が死ぬほどムカついたときに、いつも冷静で正しい対処ができるわけではありません。ずっと根に持つこともありますし、逆にあっさり忘れることもあります。
ですから、私自身の行動を皆さんに「こうしてください」と勧めるつもりはありません。
ただ、たくさんの患者さんにアドバイスをして、その後どうなったのかまで見てきた経験から、「怒りを消化するために、これはかなり有効だ」と思っている方法があります。
それは、**死ぬほどムカついたことを、いろいろな人に何度もプレゼンテーションすること**です。
もし誰かにものすごく腹が立ったのなら、「何があったのか」「何がそんなに嫌だったのか」「相手のどこに腹が立ったのか」を人に話してみる。
できれば同じ人に延々と聞いてもらうのではなく、年齢も立場も考え方も違う、いろいろな人に話してみるのがお勧めです。
これは単なる「愚痴」とも少し違います。
何度も話していると、だんだん自分の話が上手になってくるんですよ。
最初は、
「とにかくムカつくんだよ!」
という感情だけだったものが、人に説明するためには、
「自分は何に傷ついたんだろう」
「相手の何が許せなかったんだろう」
「本当はどうしてほしかったんだろう」
と整理しなくてはいけなくなる。
つまり、怒りを言葉にする作業が始まります。
例えば依存症診療で有名な松本俊彦先生のお話を、私は何度か聞いたことがあります。
同じテーマについて繰り返し講演されているので、基本的な内容には共通する部分があります。それでも何度聞いても面白いし、「よし、依存症診療を頑張ろう」と思える。
同じ内容でも、何十回、何百回と話すことで、伝え方が磨かれていくんだと思います。
怒りについて話すことも、それに少し似ています。
何度も人に話しているうちに、「自分の怒りの物語」が整理されていくんです。
しかも、聞いた人はただ「そうだね、そうだね」と同意してくれるわけではありません。
「でも、それはあなたにも少し問題があったんじゃない?」
と言われることもあるでしょう。
腹が立っている真っ最中にそんなことを言われたら、
「何言ってるんだよ!」
「こっちはこんなにムカついているんだよ!」
と思います。
その場では受け入れられないんです。
ところが面白いことに、その人の言葉が、次に別の人へ同じ話をしているときに、少しずつ腑に落ちてくることがあります。
「ああ、そういえば前の人もあんなことを言っていたな」
「確かに、そういう見方もあるかもしれないな」
となってくる。
これが大事なんです。
私自身、以前ものすごく腹を立てた出来事がありました。
そのことを家族を含め、いろいろな人に何度も話しました。
もちろん家族だからといって、無条件に私の味方をしてくれるわけではありません。
むしろ、
「いい歳したおじさん同士が揉めている話を延々聞かされても……」
みたいな冷たい反応をされるわけです。
最初は、
「おじさんだってムカつくことくらいあるだろ!」
と思います。
でも、別の人に同じ話をしていると、だんだん、
「確かに、いい歳したおじさん同士が揉めていることなんて、世の中全体から見れば大したことじゃないな」
と思えてくる。
そうすると、急に全部がどうでもよくなってきたりするんです。
これは「自分が悪かった」と認めることとは少し違います。
怒っていた出来事の大きさが、自分の中で適切なサイズに戻ってくるんです。
ものすごくモヤモヤして、自分の中いっぱいに広がっていた感情が、人に何度も話して、いろいろな意見を聞くことで、少しずつ居場所を見つけていく。
いろいろな人からもらった言葉の中に、「確かにそうだな」と思える小さなかけらがある。
そのかけらが集まってくると、ある瞬間に、
「ああ、もういいか」
と腑に落ちる。
私はこれが、怒りを「消化する」ということなんじゃないかと思っています。
大切なのは、怒りに支配され続けないことです。
ものすごく腹が立った状態をずっと抱えたままでいると、全然関係のないところで、その怒りが出てしまうことがあります。
道ですれ違った人と肩がぶつかっただけで必要以上に怒ってしまうかもしれない。
家族に当たってしまうかもしれない。
仕事で誰かに強く言ってしまうかもしれない。
それでは自分自身が損をします。
だから、怒りはどこかで消化しなければいけません。
その方法として私がお勧めするのが、**徹底的に言葉にして、人に話すこと**です。
一人に全部背負わせるのではなく、いろいろな人に話してみる。
そして、賛成意見だけではなく、反対意見も含めて聞いてみる。
その場で受け入れられなくても構いません。
また別の人に話しているうちに、以前もらった言葉が少しずつ効いてくることがあります。
吐き出して、言葉にして、人からいろいろな視点をもらう。
そうしているうちに、怒りがだんだん自分の中で整理されていく。
死ぬほどムカついたときには、私はこれがかなり有効だと思っています。
ちなみに私は、毎日19時にこうして動画を出しています。
毎日ネタをひねり出すのは結構大変なんですが、毎日アウトプットしていると、やっぱり話すのは上手になります。
実は私は、講演会そのものはそんなに好きではありません。
人前で1時間、本気で話すというのはものすごく疲れるんです。
皆さんの表情を見ながら、
「この話は伝わっているかな」
「これは少し変えたほうがいいかな」
と考えながら話します。
内容も大切ですし、どれくらいの熱量を持って伝えられるかも大切です。
だから毎回かなり消耗します。
それでも、こうやって自分の中にあるものを繰り返し言葉にして外へ出していくことには、大きな意味があると思っています。
怒りも同じです。
自分一人の頭の中だけでぐるぐる考え続けない。
言葉にして外に出してみる。
誰かに聞いてもらう。
そして、別の視点をもらう。
そうしているうちに、自分なりの「腑に落ちる場所」が見つかってくるかもしれません。
今日は、「死ぬほどムカついたら、どうすればいいのか」というお話でした。
精神科医の芳賀高浩でした。
このチャンネルを見てくださっている方の中には、生きていくのがつらい方や、「世の中から消えてしまいたい」と感じている方もいらっしゃると思います。
そういう方も含めて、また明日19時にお会いしましょう。
では、また明日。