錦秋の北アルプス・立山 ライチョウの姿も 秋色の室堂平から雷鳥沢へ
産経ニュース
0:00 / 0:00
錦秋の北アルプス・立山 ライチョウの姿も 秋色の室堂平から雷鳥沢へ
57 397 просмотров · 13 дн. назад
産経ニュース
711 тыс. подписчиков
57 397 просмотров · 13 дн. назад
うっすらと朝もやのかかった斜面に秋の光が深い陰影を刻み、山の起伏を鮮やかに浮かび上がらせる。標高2450㍍付近に広がる立山・室堂平(富山県立山町)から望む高山の風景は、一足早く秋の盛りを迎えていた。
整備された遊歩道を、ハイカーがゆっくりと歩いていく。背後に広がるのは、秋色に染まった雷鳥沢周辺の雄大な山肌。小さな人影が、山の大きさと自然の懐の深さを際立たせている。
登山の装備を整え、室堂平から雷鳥沢方面へ足を延ばす。新室堂乗越へ向かう登山道には、赤や黄色に色づいた草原を縫うように木道が延びていた。足元に広がる秋の彩りと、稜線に向かって続く道。その光景は訪れた者だけが得られる〝ご褒美〟のようだ。
取材2日目。室堂平は朝から霧雨と濃霧に包まれていたが、7羽の集団を含め、14羽のニホンライチョウに出会うことができた。荒天時によく姿を現すために「雷鳥」の名がついたともいわれ、この日の悪天候はかえって〝良い天気〟だったのかもしれない。国の特別天然記念物で絶滅危惧種でもあるライチョウ。立山自然保護センターによると全国の生息数1750羽(推定)のうち、立山には国内最大級の300~350羽がいる。
ただ、その生態は、繊細なバランスの上に成り立っている。同センターの近堂純所長は「放置された食品のくずがキツネなどを引き寄せ、捕食されてしまうライチョウも少なくない」と話す。ゴミの放置や、遊歩道や登山道を外れて植生に立ち入る行為は、生態系に重大な影響を及ぼしかねないのだ。
一時晴れていても山の気象は変わりやすく、特に秋は日中と朝晩との寒暖差が大きい。雷鳥沢を見晴らす高台に建つ山小屋「雷鳥荘」の支配人、中橋幸一さんは、防寒着や雨具などの装備を怠らないことが大切だと話す。海外からの観光客も増加する中、「多くの方に来てもらえるのはありがたいのですが…」と前置きし、ゴミを持ち帰らないなどのマナー低下を口にした。
秋を鮮やかに彩る立山の風景。その美しさと、そこに息づく命を次の季節へとつないでいくためにも、訪れる一人一人の心配りが欠かせない。