10「四百の滴り」宮坂静生自選十句より
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宮坂静生さんは1937年長野県千曲市生まれ。信州大学で近世文学を専攻し、信州大学医学部保健学科助教授、教授を2001年までつとめました。
俳句は14歳から始め、18歳で「若葉」に投句。富安風生、加倉井秋をに師事。1968年藤田湘子に出会い「鷹」入会。1978年俳誌「岳」創刊主宰。1995年現代俳句協会賞受賞。2001年第一回山本健吉文学賞を受賞。2012年現代俳句協会会長に就任しています。京都を中心とした季語体系に疑問を抱き、信州をはじめとして全国各地に伝わる地域の気象や行事の用語に注目。「地貌季語」と名付け、蒐集に取り組んでいます。
宮坂静生自選十句、最終回の今日は「四百の滴り」を配信します。
作者が主宰する俳句結社「岳」の40周年の祝賀会がひらかれた折に詠まれた作品です。この時に出版された句集「草魂」の後書きに作者はこう記しています。
俳句とはなにものか。わからない。ただ、掴みどころがない怪物にとり憑かれた思いである。芭蕉は「笈の小文」でそれを「これが為に破られ」といっている。私も俳句だけが残ったことだけは身に沁みてわかる気がする。