なぜ、ショートスリーパーが生物学上では弱者になるのか【ずんだもん解説】
アニマルマニアずんだもん【ずんだもん解説】
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なぜ、ショートスリーパーが生物学上では弱者になるのか【ずんだもん解説】
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前回は「1日30分しか寝ない人」の話をしました。短く眠れる動物を8匹集めて、答え合わせをしました。
結果は、全員失格でした。
今回は逆から測ります。「長く眠れるか」です。
睡眠時間ランキングの1位は、コアラの22時間です。
なぜコアラは、22時間も眠っていられるのか。
眠っている動物は、逃げられません。気づけません。反撃もできません。
1日でいちばん無防備な時間です。
それを22時間もできるということは、それだけ安全だということです。
よく眠る動物が強いのではありません。
強い動物しか、長く眠れないのです。
そして動物の世界では、睡眠時間はそのまま格付けになります。長いほうが上です。
短いほうを自慢する生き物は、今のところ1種類しか見つかっていません。
▼目次
00:00 1日22時間ねむる動物がいる
00:23 弱いから眠るのでは、ない
00:56 前回は、短いほうから測った
01:47 睡眠時間と一緒に、寝床の安全度を測る
02:31 基準はヒト、8時間
02:58 第7位 ネコ 12.1時間
03:50 第6位 ライオン 13.5時間
04:37 第5位 カモノハシ 14時間
05:39 第4位 ナマケモノ 16時間
07:03 第3位 オオアルマジロ 18.1時間
07:49 第2位 コウモリ 19.9時間
08:36 第1位 コアラ 22時間
09:26 7匹のうち6匹は、誰にも襲われない
10:05 この表の数字は、ほとんどが檻の中で測られた
10:35 野生のナマケモノは、9.63時間しか眠らなかった
11:15 1位の記録は、部屋の温度で9時間変わった
12:35 檻は、地球でいちばん安全な寝床だった
13:09 あの表は、動物ではなく、寝床の安全さを測っていた
13:59 よく眠った個体のほうが、生き延びた
14:52 眠っている時間に、強くなっている
15:32 ヒトの寝床は、星1つだった
16:03 ヒトはサルの仲間で、いちばん眠らない
16:58 日本の睡眠時間は、33カ国でいちばん短い
17:25 星1つなのに眠らないのは、ヒトだけだった
17:54 短いほうを自慢する生き物は、ヒトだけだった
18:45 まとめ
19:15 眠りを削るのは、追われている側だった
(★音声合成前の推定値です。合成後の実測タイムコードに差し替えてください)
■ 補足(議論が続いている点)
・この動画は、特定の個人の睡眠時間や主張について、事実を認定するものではありません。
扱っているのは「動物の世界では、睡眠時間の長さが何を意味しているか」という
一般的な話で、出てくるデータはすべて動物と、国別の平均値です。
・動画で使っている動物の睡眠時間は、そのほとんどが飼育下で測られた数字です。
これは動画の欠点ではなく、後半で扱っている主題そのものです。
・「安全な場所で眠れる動物ほど長く眠る」は有力な説明のひとつですが、
決着した話ではありません。系統関係を考慮して計算し直すと、
捕食の危険よりも体の大きさや食べ物の質のほうが効く、という報告もあります。
・コアラの「20〜22時間」は、睡眠と、ただじっとしている休息とが
区別されていない観察値を含みます。
・コウモリの「19.9時間」は、1匹を33℃の実験室で測った記録です。
温度による変動、トーパー(省エネのために体温を下げる状態)との混同、
本来は群れで眠る動物を1匹で測ったこと、が指摘されています。
・ナマケモノの「死の半分以上が地上付近」は、ひとつの調査個体群での数字です。
すべてのナマケモノに当てはまる一般値ではありません。
また、なぜ週に1回わざわざ地上に降りるのかは、いまも議論が続いています。
・「ヒトの睡眠が短く濃くなったのは、地面で眠れるようになったから」は仮説です。
・OECDの睡眠時間は生活時間調査にもとづく数字で、調査のやり方は国ごとに違います。
国どうしの比較には幅があると考えてください。
・画面に出している国別のグラフは、33カ国のうち8カ国だけを抜き出したものです
(全部は入らないため)。抜いた国が分かるように、左に33カ国中の順位を付けています。
平均 8時間28分 は、その33カ国の値を単純に平均したものです。
■ この動画について
・医学的な助言を目的とした動画ではありません。「何時間眠るべきか」も
「どうすれば眠れるか」も扱っていません。睡眠についての心配ごとは
医療機関にご相談ください。
・動物の睡眠時間ランキングを否定する目的の動画ではありません。
数字がどう作られたかを扱っています。
・特定の個人・団体を中傷する意図はありません。
■ 主な参考文献
Allison & Cicchetti (1976) Science 194:732 / Rattenborg et al. (2008) Biology Letters
Siegel et al. (1999) Neuroscience 91:391 / Pauli et al. (2014) Proc. R. Soc. B 281:20133006
Capellini et al. (2008) Evolution 62:1764 / Re-examining extreme sleep duration in bats (2022) SLEEP 45:zsac064
Toth, Tolley & Krueger (1993) Proc Soc Exp Biol Med 203:179 / Kuo & Williams (2014) SLEEP 37:1077
Samson & Nunn (2015) Evolutionary Anthropology 24:225 / OECD Time use across the world (2021)
■ 前回(今回はこの続きです)
「眠らずに済んだ生き物は、まだ1種類もいません」
→ • なぜ、生物は寝ないといけないのか 話題のショートスリーパーについて【ずんだもん解説】
前回は「短く眠れるか」を、動物8匹で審査しました。会員数はゼロでした。
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