炎上する空母バンカーヒルの実写――30秒で2機が突入。22歳の小川清少尉の遺品は56年後、米兵の孫の手で高崎の家族へ戻った|AIで色をつけた実写と日米の記録
日米の記録でみる太平洋戦争
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炎上する空母バンカーヒルの実写――30秒で2機が突入。22歳の小川清少尉の遺品は56年後、米兵の孫の手で高崎の家族へ戻った|AIで色をつけた実写と日米の記録
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日米の記録でみる太平洋戦争
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1945年5月11日、午前10時すぎ。沖縄本島の沖で、アメリカの空母バンカーヒルに、爆弾を積んだ零戦2機が30秒ほどの間をおいて突入した。
燃え上がるバンカーヒルの姿は、僚艦の軽空母バターンからカメラに収められ、アメリカ国立公文書館に残っている。
2機は、谷田部海軍航空隊の昭和隊。鹿屋基地から午前6時40分に飛び立った、安則盛三中尉と小川清少尉である。
鹿屋の戦闘詳報には、小川機からの「敵空母見ユ」「敵空母ニ必中突入中」の電文と、その受信時刻が書き残されていた。戦果の欄には「撃沈ト推定」。
しかしバンカーヒルは沈まなかった。この日、乗組員393人が死亡し、264人が負傷した。翌日の水葬は8時間近くに及んだ。
日米の記録を並べると、2機の順番と時刻は食い違う。どちらの機が先に艦に達したのか、書類だけでは決められない。
2機目が小川少尉だとわかったのは、艦内に残った機体から、ひとりの潜水員が持ち帰った品々があったからだ。
名札、パラシュートのバックル、壊れた飛行時計、群馬の詩人からの手紙。品々はカンザスのガレージで半世紀眠り、2001年3月、潜水員の孫の手で高崎の家族へ渡された。
この動画では、AIで色をつけた当時の写真と、日本側の戦闘詳報、アメリカ海軍の記録を突き合わせながら、22歳の少尉とその遺品がたどった56年を追っていく。
▼ 写真と記録について
白黒写真はAIで色をつけたもので、色は当時の資料からの推定である。写真の形や細部には手を加えていない。
日本側は戦闘詳報(アジア歴史資料センター)、アメリカ側は海軍歴史遺産司令部(NHHC)の艦歴・記録と国立公文書館の写真をもとに、内容を照らし合わせた。
記録どうしで食い違う点は、動画の中でそのまま伝えている。誤りに気づかれた方は、ぜひコメントで知らせてほしい。
▼ 主な資料
・谷田部海軍航空隊鹿屋基地爆戦隊戦闘詳報(菊水第六号作戦)昭和20年5月11日 JACAR(アジア歴史資料センター)Ref. C13120002100
・Naval History and Heritage Command, "Bunker Hill I (CV-17)", Dictionary of American Naval Fighting Ships
・Naval History and Heritage Command, "A Ceremony for the Fallen"(Bunker Hill 戦闘報告 1945年3月14日〜5月14日にもとづく)
・Naval History and Heritage Command, H-Gram 048
・写真:U.S. Navy 80-G-274266(バターンから撮影)、80-G-323712、80-G-259904、80-G-328618、80-G-323704(米国立公文書館)/ National Museum of Naval Aviation 1983.046.010.141
・Carl Nolte, "Doing His Duty", San Francisco Chronicle, 2001年3月29日
・内山岳志「<戦争の正体を追う>戻った特攻兵の遺品」㊤㊦、北海道新聞、2024年10月6日・13日
・Bill Gordon, Kamikaze Images(小川清少尉の遺書の英訳と解説。原文は靖国神社編『英霊の言の葉』第5集)
▼ 目次
0:00 炎上する空母
1:41 午前6時40分、鹿屋
3:10 「敵空母見ユ」
4:47 58日目の空母
6:37 30秒後
7:56 日米で食い違う時刻
9:09 「撃沈ト推定」
10:47 393人
13:09 艦内に残った1機
13:59 高崎の末っ子
15:26 ガレージの段ボール箱
17:14 56年目の帰郷
19:26 まとめ――2つの記録をつないだもの
▼ 映像・写真の出典
記録映像・写真は、パブリックドメインまたは再利用が認められたライセンスの素材です。
クレジット表記が必要な素材:
・Harley Flowers(CC BY-SA 2.0)
・David Wilson(CC BY 2.0)
谷田部海軍航空隊鹿屋基地爆戦隊戦闘詳報:アジア歴史資料センター Ref. C13120002100(防衛省防衛研究所)
パブリックドメイン素材の提供元:米国立公文書館(NARA)・米海軍歴史遺産司令部(NHHC)・Internet Archive・Wikimedia Commons
記録映像:archive.org の16本のフィルムより
地図・図表・画面上の文字は、このチャンネルが制作したモーショングラフィックスです。白黒写真1枚(80-G-274266)にAIで推定の色をつけています。図解の中の艦艇・航空機は3DモデルをもとにAIで仕上げたイラストです。AIで生成した画像を当時の実際の写真として見せることはありません。図解パートのBGMはAI(Suno)で制作した楽曲です。