胡笳の歌<野村正峰 作曲>
邦楽集団かさね
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胡笳の歌<野村正峰 作曲>
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襲音-かさねおと- 第2回邦楽演奏会
2020年3月14日 取手ウェルネスプラザ
一箏:布村聡子/二箏:稲垣佳代子/尺 八:大鹿乱山
COVID-19流行を鑑み、無観客にて実施
野村正峰が、有名な漢詩「胡笳(こか)の歌」を題材に作曲しました。
作者の岑参(しんしん)は、唐の詩人。湖北省荊州江陵の人です。
「胡笳の歌」は、岑参が、遥か西域(甘粛省蘭州府)に赴任する親友である書家としても有名な唐の高位官職の顔真卿(がん しんけい)を見送る際に詠んだ、親友との別離の悲しみを胡人の吹く悲しい笛の音にたとえた韻律美しい詩です。
胡笳とは、西方の異民族である胡人が吹く葦笛(あしぶえ)のことで、後にはそれを模して作った竹製の楽器が今でも吹かれています。
物悲しい胡笳の音色をイメージし、見事に尺八で再現しています。
胡笳歌 岑参
君不聞胡笳聲最悲
紫髯綠眼胡人吹
吹之一曲猶未了
愁殺樓蘭征戍兒
涼秋八月蕭關道
北風吹斷天山草
崑崙山南月欲斜
故人向月吹胡笳
胡笳怨兮將送君
秦山遙望隴山雲
邊城夜夜多愁夢
向月胡笳誰喜聞
【現代語訳】
胡笳(こか)の歌 岑参(しんしん)
君は聞かないだろうか。胡人(異民族)が吹く笛の音が切々と悲しく響くのを。紫の髯、緑の眼の胡人が吹いているのだ。
これを一曲吹いて、まだ吹き終わらないうちに、楼蘭の国境警備の兵士たちは、愁いで胸がいっぱいになる。
涼しい秋のさなかの八月、蕭關(しょうかん)の道では北風が吹いて、天山の草を吹きちぎり、舞い上がらせる。
伝説にある崑崙山では月が斜めに傾こうとしている。胡人は月に向かって笛を吹く。
私は今、胡人の笛のかなでる歌のうらみを歌って、遠く河隴(かろう)に旅立っていく君を見送ることにしよう。
ここ長安から君が行く隴山(ろうざん)の雲を、はるかに望むのだ。
辺境の町町では、夜毎、もの悲しい夢を見ることだろう。
月に向かって吹く胡人の笛の音を誰が喜ばしく聞くだろう。愁いに満たされるので、誰も喜ばしくは、思わない