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医療的ケア児と家族 小児訪問看護師の10年「安心できる居場所を」特集【キャッチ】

FBS福岡放送ニュース

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医療的ケア児と家族 小児訪問看護師の10年「安心できる居場所を」特集【キャッチ】

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特集「キャッチ」です。医療的なケアが必要な子どもたちとその家族に、10年間寄り添い続けてきた「小児訪問看護師」がいます。子どもたちの成長に応じて浮かび上がる課題。そのたびに壁を乗り越えようと奮闘する原動力とは。 この動画の記事を読む> https://news.ntv.co.jp/n/fbs/category... この日、10歳を迎えた桝田葵巧(きった)さん。“きっちゃん”と呼ばれています。 きっちゃんは、たんの吸引やチューブでの栄養の注入が欠かせない、医療的ケア児です。 ■父・悠葵さん(2015年) 「ちゃんと握ってるよ、自分で。力強いよ。」 心肺停止の状態で生まれたきっちゃん。その直後、医師からは「2週間がヤマ」と告げられていました。 ■母・梢さん 「きっちゃん、ゴロゴロ言っている。」 きっちゃんは1年以上の治療の末、自宅に帰ってきました。 24時間、介護が必要な生活です。 ■母・梢さん 「2時間ないし1時間おきの吸引で、結局は寝ているのか寝ていないのかって感じですかね。」 やって来たのは、「小児訪問看護師」の松丸実奈さんです。 ■小児訪問看護師・松丸実奈さん 「どうしたん、きっちゃん。熱出たん、きつかったん。」 体調の確認や入浴など、きっちゃんの生活をサポートします。 松丸さんは、かつてはNICUと呼ばれる新生児の集中治療室に勤務する看護師でした。 きっちゃんの母・梢さんは、学生時代からの親友です。 きっちゃんが退院した後の生活を支えるため、2016年、訪問看護ステーション「にこり」を立ち上げました。 ■松丸さん 「ちょっと目を離したら窒息してしまうような子どもたちと生活して、お母さん一人にその命を任せられているような状況で、少しでも休める時間があれば、また頑張れるのかなと思います。」 松丸さんたち「にこり」のスタッフが訪問する1時間は、梢さんにとって、きっちゃんから目が離せるわずかな時間です。 ■母・梢さん 「にこりさんが朝来て、お風呂に入れてくれるだけでも、旦那と私ときっちゃんと3人での普通の家庭っぽい時間が持てる。だから本当に助かっています。」 医療的ケア児は、全国でおよそ2万人と推計されています。医療の進歩により、およそ20年で2倍に増えました。 一方で、医療的ケア児を地域で支えていくための体制は十分とは言いがたい現実に、松丸さんたちは何度も直面してきました。 ■松丸さん 「救命されて、生きてるって何だろうみたいな。生きてるって命だけじゃなくて、楽しいとか愛されたいとか、そういうことだと思うんですよ。」 医療的ケア児が、当たり前に地域で暮らしていけるように。 松丸さんは2017年、家族が一息ついたり、働いたりできるように、医療的ケア児を一時的に預かるデイサービスを立ち上げました。 「にこり」の設立から5年。ある家族から切実な相談が寄せられていました。 ■松丸さん 「通学バスに乗れないみたい。」 特別支援学校に通う中学生が、チューブからの栄養注入が欠かせなくなったことで、通学バスに乗れなくなったといいます。 医療的ケア児の多くは、特別支援学校のスクールバスに乗れません。 看護師が配置されていないことや、長時間のバス移動が負担になるといった理由です。 そうした子どもたちや家族のため、「にこり」では車いすごと乗れる車両を用意し、「福祉有償運送」の講習を受けたスタッフと看護師が付き添う通学サービスを行っています。 ことしの春、きっちゃんは小学5年生になりました。 2週間ぶりに訪れたという松丸さんは、きっちゃんの成長を喜ぶ一方で、新たな壁が近づいていると考えていました。 ■松丸さん 「医療が必要な子どもたちが15歳になった時に、今まで当たり前に使えていたものが使えなくなったり、入院できていたのができなくなる場合があるというような、いろいろな壁があります。」 一般的に、小児科への受診は「15歳まで」とされ、それ以降は、小児科から成人医療へと変わる「移行期」にさしかかります。 その時期が見えてきている、きっちゃん。 松丸さんは、動き始めています。 ■松丸さん 「おなかに入ります。」 受けていたのは、看護師の「特定行為研修」です。 研修を受けることで、呼吸を助けるために気管に直接差し込むカニューレや、栄養を体内に入れるためのカテーテルの交換などが看護師でも可能になります。 ■松丸さん 「デイサービスや預かりの施設で、気管カニューレが抜けた場合、保護者が仕事を休んで実際に入れに来ないといけなかったり。万が一、抜けた場合に代わりに私が行って交換できるかなと思います。」 松丸さんは今、医療的ケア児の宿泊など「にこり」の取り組みをさらに広げようとしています。 将来的に目指すのは、子どもたちや家族が年齢を重ねても安心できる“居場所”づくりです。 ■松丸さん 「医療的ケアの子たちが20歳を超えることが少なかったのですが、今は9割が20歳を超えられると言われているので、社会全体で、助けた命がみんな大人になって社会で生活できていくことが大事なのかなと思っています。」 10年間で「にこり」がサポートした子どもたちは250人を超えました。 命をつないだ、その先へ。 原動力はいつも目の前の子どもたちです。 ※FBS福岡放送めんたいワイド2026年5月27日午後5時すぎ放送 最新のニュースは https://news.ntv.co.jp/n/fbs をご覧ください。 X FBS福岡放送ニュース(@FBS_NEWS5)でも発信中。 https://x.com/FBS_NEWS5