【山本周五郎】宗近新八郎|その家老を斬れ――命を賭けた忠義と、琴・尺八が伝える真実【時代小説・朗読】ナレーター七味春五郎
七味春五郎の音本 〜人情朗読 山本周五郎 他
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【山本周五郎】宗近新八郎|その家老を斬れ――命を賭けた忠義と、琴・尺八が伝える真実【時代小説・朗読】ナレーター七味春五郎
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山本周五郎『宗近新八郎』
二百石の書院番・宗近新八郎に、突然くだされた密命。
「城代家老・戸沢監物を討て」
剣の名手として知られる新八郎は、命令を果たしたのち、自らも命を絶つ覚悟を決める。
その夜。
許婚のおぬいを訪ねた新八郎は、彼女の琴と自らの尺八で『想夫恋』を奏でる。
何も告げずに別れるつもりだった。
だが、おぬいは尺八の響きのなかに、新八郎の「死ぬ覚悟」を聴き取ってしまう。
そして、刀を携えて戸沢監物の屋敷へ向かった新八郎を待っていたのは、世間で語られていたものとはまるで違う真実だった。
悪評を一身に引き受けながら藩を立て直そうとする老家老。
本物と偽物、二幅の「牧谿の山水」。
藩を救うために必要な三千両。
そして新八郎に託される、もう一つの命懸けの役目。
誰が忠臣で、誰が奸臣なのか。
人の評判は、果たして真実なのか。
そして、人を信じるとはどういうことなのか。
剣の名手・宗近新八郎と、
琴の名手・おぬい。
二人を結ぶ「音」が物語の真実を語ります。
山本周五郎が描く、忠義と信頼、そして愛情の時代小説。
『宗近新八郎』
どうぞ最後までお楽しみください。
📚登場人物一覧
宗近新八郎
主人公。二百石の書院番。家中随一と評される剣の名手だが、性格は穏やか。尺八にも非凡な才能を持つ。戸沢監物の御意討ちを命じられる。
おぬい
御蔵奉行・外村剛兵衛の娘。十九歳。新八郎の許婚で、琴の名手。新八郎の尺八から、言葉にされていない心情まで感じ取る。
戸沢監物
手綱藩の城代家老。六十三歳。小柄ながら精悍で、小太刀の名手。専横だと家中から非難されているが、新八郎との対面でその真意が明かされる。
平林六郎右衛門
藩の老職。新八郎に監物の御意討ちを命じる人物。物語後半で、その行動の背景が明らかになる。
平林啓二郎
六郎右衛門の長男。かつておぬいとの縁談を望んでいた。新八郎を追って江戸へ向かう。
外村剛兵衛
おぬいの父。御蔵奉行。新八郎との婚約を認めている。
外村銀之助
おぬいの兄。新八郎が監物と結託したという噂を信じ、妹に縁を諦めるよう求める。
外村市之丞
おぬいの弟。十二歳。新八郎から届いた秘密の手紙を姉へ渡す。
文哉
京絵師。監物から依頼され、「牧谿の山水」を寸分違わず模写する。
水野侯
幕府老中。監物が進める計画の重要人物。新八郎が江戸へ運んだ牧谿の一軸を受け取る。
📚用語集
御意討ち
主君の命令として家臣を討つこと。物語冒頭、新八郎は監物を討つよう命じられる。
書院番
新八郎の役職。本作では二百石の藩士として描かれる。
城代家老
戸沢監物の役職。藩政の中心を担う重職。
老職
藩政について主君を補佐する重臣層。平林六郎右衛門がこの立場にある。
御蔵奉行
藩の蔵や財政に関わる役職。おぬいの父・外村剛兵衛の役職。
想夫恋
新八郎の尺八と、おぬいの琴で奏でられる曲。本作を通じて二人の心を結ぶ象徴に
なる。
十三絃
おぬいが弾く琴を指して本文中で使われる表現。
牧谿の山水
中村家に伝わる秘宝の掛軸。藩財政を立て直す計画の鍵となる。
谷峡村新田開発
戸沢監物が進める事業。牧谿を三千両で譲る決断とも結びついている。
三千金
牧谿の山水を譲ることで得ようとする資金。新田開発へ充てられる。
為替問屋
江戸で受け取った金を国許へ送るため、新八郎が利用する。
慶松寺
江戸で新八郎が宿とする寺。おぬいとの再会、啓二郎との対決の舞台。
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