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もしも現代の技術でボイジャーを作ったらおなじ旅はできるのか【ゆっくり解説】

ゆっくり宇宙夜話

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もしも現代の技術でボイジャーを作ったらおなじ旅はできるのか【ゆっくり解説】

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ゆっくり宇宙夜話
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現代の技術で探査機ボイジャーを作り直しても、なぜ当時と同じ木星・土星・天王星・海王星を巡る旅はできないのでしょうか。 その最大の理由は、技術の問題ではなく天体の配置にあります。1964年にゲイリー・フランドロが計算した通り、4つの惑星が同じ側に並び、重力で加速するスイングバイを利用して順に立ち寄れる機会は176年に1度しか訪れません。1977年の機会を逃せば、次は2150年代(ある計画者は2153年)まで来ないためです。予算削減により計画は木星と土星のみへ変更されましたが、技術者たちが機体を頑丈に作っていたことで、ボイジャー2号は1986年に天王星、1989年に海王星へと到達しました。 現代の技術なら、3種類合わせて69.63キロバイトだったコンピュータ容量や、約67メガバイトの磁気テープ記録装置、通信性能は桁違いに向上できます。しかし、太陽光が届かない深宇宙で必要な電源物質であるプルトニウム238の不足が大きな壁となります。ボイジャーは2機で約48キログラム積んでいましたが、アメリカでの製造は1988年に停止し、2015年にオークリッジの研究所で再開されたものの現在の製造量は年間400グラムです。目標とされる年間1.5キログラムに達したとしても、すぐに同量の燃料を揃えることはできません。 さらに、2006年に史上最速で打ち上げられたニューホライズンズよりも、現在太陽系から最も速く離れているのは秒速およそ17キロメートルで飛ぶボイジャー1号です。自前のロケットだけでは限界があり、惑星の重力を借りる道が無ければ同じ速度や軌道は得られません。2022年に研究者の優先順位1位となった天王星探査計画も、2030年代に打ち上げて到達するのは2040年代後半であり、1つの惑星を目指す旅にとどまります。 打ち上げ翌年に受信機が壊れて以来、地上が週2回周波数を合わせて航行してきたボイジャーは、240億キロメートル先で起きた2023年のメモリ故障もプログラムの小分け移植により2024年に復旧を果たしました。毎年4ワットずつ減る電源の影響で観測装置を順次停止しており、2030年代には電源が尽きますが、機体はそのまま進み続けます。ボイジャーの凄さは機体性能ではなく、176年に1度の機会に間に合わせ、削られた計画の先まで行き切ったことにあるのです。 ────────────────── ▼目次 1:05 176年に1度 4:50 削られた計画 8:48 今なら 何が勝てるか 11:33 金の円盤 13:09 燃料が 作れない 16:08 道が無い ────────────────── ▼あわせて見てほしい回 雷が落ちる前に宇宙で光る!【ゆっくり解説】    • 雷は落ちる10分前に宇宙から見えている【ゆっくり解説】   球体で存在していてはいけない「オールトの雲」とは 太陽系の外側にある巨大彗星発射台【ゆっくり解説】    • 太陽系の外側から彗星を飛ばしてたやつの正体【ゆっくり解説】   シルル紀仮説|もし私たちが、この地球上で最初の文明ではなかったら?【ゆっくり解説】    • 地球の最初の文明は人類じゃなかった説【ゆっくり解説】   ────────────────── ▼この動画で扱った主な事実と出典 ・1964年にゲイリー・フランドロがJPLの夏の学生として外惑星への軌道を調べ、グランドツアーの並びを見つけた  NASA / Grand Tour program ・4つの外惑星が並ぶ配置は175〜176年に1度。次は2150年代(設計者チャーリー・コールハーゼの紹介では2153年)  NASA ・天王星と海王星に接近した探査機はボイジャー2号のみ(1986年1月24日/1989年8月25日)  NASA Voyager Mission ・1979年3月9日、リンダ・モラビトが航法用画像からイオの噴煙(高さ約270km)を発見。地球外で初の活火山  Morabito 2012 / NASA ・海王星の風は時速2000kmを超え、太陽系で最速  NASA Science ・トリトンで噴出する柱を4本以上確認。高さ約8km、風下に100km以上  Soderblom et al. 1990 Science ・1971年時点のグランドツアー見積もりは7億5000万〜9億ドル、打ち上げ費は別に1億ドル超  NASA SP-4219 ・1971年12月に計画中止。1972年1月の予算演説でシャトル開発が発表された  NASA SP-4219 ・代替のマリナー木星土星1977は約3億6000万ドルで1972年に承認。1977年3月にボイジャーへ改名  NASA / JPL ・1978年4月、地上からの指令が届かず機体が予備受信機へ切替。予備は追尾ループのコンデンサ故障で周波数追従ができず、主受信機も完全故障  NASASpaceflight / NSSDCA ・以後は地上がドップラーずれを計算して送信。許容は約100Hz、受信機温度1度で約400Hz動くため週2回測り直している  NASASpaceflight ・コンピュータ3系統の合計メモリは69.63キロバイト。各系統は二重化  NASA / JPL ・記録は8トラックのデジタル磁気テープ(DSS)。容量は約5億3600万ビット(約67メガバイト)  NASA 1981 Saturn backgrounder ・送信機の出力は23ワット。受信は直径70mのDSNアンテナ  NASA DSN ・現在の通常のデータ速度は毎秒160ビット  NASA Voyager Spacecraft ・2023年12月11日、DSOCが約3000万km先から毎秒267メガビットで猫(ターターズ)の動画を送信  NASA JPL ・ゴールデンレコードは金メッキした銅の円盤。55の言語のあいさつ、約90分の音楽、115枚の画像。10億年は読める状態で残るとされる  NASA JPL ・木星での太陽光は地球の約27分の1、海王星では約900分の1  NASA Science ・電源はプルトニウム238のRTG。打ち上げ時の出力は約470ワット  NASA Voyager FAQ ・プルトニウム238の半減期は87.7年。核兵器に使う239とは別で、出る放射線は遮蔽が容易  NASA / DOE ・米国での製造は1988年に終了。2015年にオークリッジで再開し、年50g→400gへ。目標は年1.5kg  ORNL / DOE ・ジュノーは太陽電池で木星へ到達(2016年)。約9mの翼を3枚持ち、木星では500ワット弱  NASA Juno ・ボイジャー1号は太陽系を離れる人工物として最速(秒速約17km)。ニューホライズンズは打ち上げ速度の記録を持つが現在の速度は下  NASA ・2022年の10年計画で、天王星探査が最優先の大型計画に選ばれた。2030年代に打ち上げ、到着は2040年代後半の見込み  全米アカデミーズ Planetary Science Decadal Survey 2023-2032 ・2023年11月にボイジャー1号のデータが判読不能に。原因はFDSの記憶素子1個の故障。プログラムを健全な領域へ移し、2024年4月20日に復旧(往復45時間)  NASA JPL ・出力は毎年約4ワット低下。2025年にも両機で観測装置を1つずつ停止した  NASA JPL ▼このチャンネルについて 1本の動画で、ひとつの疑問だけを解きます。 数字は一次情報で確認し、観測されたことと仮説を分けて話します。 分かっていないことは「分かっていない」と言います。 ────────────────── ▼使用素材・クレジット 【BGM】 「Ash with Snow」 「アウロラ遺跡」 「極夜」 「Aurora insomnia」 「Miss Umbrella」 「極光に願う」 コニシユカ (nonai sound) https://metrodelica.booth.pm/ 【立ち絵】 ちゃこ式ゆっくり立ち絵(霊夢 ver2.0 / 魔理沙 ver2.0) うさちゃこちゃんねる    / @うさちゃこちゃんねる   ※動く立ち絵にするため、ちゃこ式立ち絵のPSDをパーツ分割して使用しています 【音声】 AquesTalk(ゆっくりボイス) 編集:ゆっくりMovieMaker4 【画像・動画】 NASA / JPL-Caltech / ESA(パブリックドメイン) Pexels ※図解・イメージ画像の一部は生成AIで作成しています 【原作】 東方Project(上海アリス幻樂団)の二次創作です ────────────────── #ゆっくり解説 #宇宙 #宇宙科学