摩耗する夜
杏 An
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摩耗する夜
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杏 An
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擦れた襟足が喉を塞ぐ
指先で千切った蜘蛛の糸
誰かの体温を掠め取るたび
角砂糖みたいに削れてく
愛想笑いのやすり屑が
舌の裏側に溜まっていく
綺麗な言葉を選びすぎて
声帯が錆びついた真夜中
摩耗してゆく夜の輪郭
触れ合えば火花が散るばかり
優しさという名の紙やすりで
皮膚を削ぎ落として眠るの
引き抜いた糸の長さだけ
孤独の隙間が広がって
ほどけた縫い目から零れ落ちる
乾いた私の骨と砂
摩耗してゆく夜の輪郭
二度と噛み合わない歯車
立ち襟のコートで風を遮り
冷えたアスファルトを踏み砕く
(Sudden Shift to Another Song)
青い海原 白いかもめ
遠い南の風が吹く
波に揺られて どこまでも
名もない島へ 漕ぎ出そう
お日様笑えば 悩みも消えて
陽気な太鼓が 鳴り響く
らんらら らんらん 南の風よ
らんらら らんらん 連れていってよ