発達障害、自閉スペクトラム症、ADHDについて精神科医が徹底的に語ります。
精神科医 芳賀高浩
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発達障害、自閉スペクトラム症、ADHDについて精神科医が徹底的に語ります。
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精神科医 芳賀高浩
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発達障害とは
知的全体が低い「知的障害」と違い、
「できるところ」と「苦手なところ」のデコボコが大きい状態。
ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、LD(学習障害)に分類されるが、今回はASDとADHDを中心に説明。
ASD(自閉スペクトラム症)の特徴
行間・空気が読みにくい、本音と建前がわからない。
聴覚過敏があり、音に強く反応して癇癪を起こしやすい。
ルーティンやこだわりが強く、崩れるとパニックになりやすい。
脳の「興奮系(グルタミン酸)」と「抑制系(GABA)」のバランスの崩れが本質と考えられている。
決定的に効く薬はなく、癇癪などに対して抗精神病薬や気分安定薬で“全体のトーンを下げる”対症療法が中心。
環境調整(聴覚刺激を減らす・視覚情報で伝えるなど)がとても重要。
ADHD(注意欠如多動症)の特徴
本質は「注意・集中力の配分障害」。
一つのことにだけ全振りしてしまったり、逆にあちこちに注意が散ってしまう。
不注意(忘れ物・段取りの苦手さ)、多動、衝動性(カッとなって手が出るなど)として表れやすい。
能力(IQ)自体はあっても、「仕事の配分」「集中の配分」がまずくて評価が低くなりやすい。
ADHDの脳科学と薬物療法
前頭前野のドーパミン・ノルアドレナリンの働きが弱いと考えられている。
主な薬は
メチルフェニデート(コンサータ)・リスデキサンフェタミン(ビバンセ):効果は強いが依存性などのリスクがあり、登録医のみ処方可。
アトモキセチン(ストラテラ):依存性は少なく、効果はマイルド・立ち上がりは遅い。
グアンファシン(インチュニブ):血圧系の薬由来で、効果発現は比較的早い。
薬だけでなく、環境調整(刺激を減らす・ゲーム性を持たせるなど)と組み合わせることが大事。
診断の考え方
発達障害は「生まれつきの凸凹」が大きくなるイメージで、
途中の年齢で急に出てくる病気とは違う。
小さい頃から一貫した特徴があったかどうかがポイント。
検査(AQやWAISなど)はあくまで問診の整理ツールであり、
最終的には精神科医との面談・経過から判断する。
「ちょっとグレーかな?」レベルを何でもかんでも病名にすることには慎重な立場。
ただし、障害年金や手帳など福祉を使いたい場合は、きちんと診断をつける意義は大きい。
支援・対処のポイント
ASD:
聴覚刺激を減らす、視覚情報(文字・メール)で具体的に伝える。
ADHD:
刺激の少ない環境を整える、勉強や仕事をゲーム化するなど「集中しやすい工夫」をする。
どちらも、「本来の能力より低く評価され続けて鬱や不安になる(二次障害)」を防ぐことが治療の核心。
受診するときのコツ
「検査して下さい」よりも
「先生から見て、ASDっぽさ/ADHDっぽさありますか?」と主治医に聞く方が実は有益。
書籍やネット情報で“傾向”を知り、自分に合う工夫を取り入れるのは大いにアリ。