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木曽三川、なぜ川と川の間に1キロの松並木の堤があるのか|千本松原【ずんだもん&ゆっくり解説】

ずんだもんの土木ファイル

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木曽三川、なぜ川と川の間に1キロの松並木の堤があるのか|千本松原【ずんだもん&ゆっくり解説】

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岐阜と三重の境で、大きな川が2本、細い堤防を1本はさんで並んで流れています。堤の上には約1キロの松並木、千本松原。西の揖斐川には潮に乗って海の水がさかのぼり、東の長良川は真水です。昔このあたりの川は網の目のようにつながり、川底は東の木曽川ほど高く、西の揖斐川ほど低い階段の形でした。その水を分けるために、江戸時代、薩摩藩が築いたのがこの堤です。ところが江戸の人は、真ん中を開けたまま工事を終えました。完全に締め切ったのは、145年後の明治。国土交通省・岐阜県・海津市の資料と土木学会の研究から解説します。 ▼登録 つぎの1本も見逃したくない方は、チャンネル登録をどうぞ。 https://www.youtube.com/@zundamon_dob... 気になる構造物があれば、コメントで教えてください。次の現場の候補にします。 ■ 低い川へ落ちる水 濃尾平野は西へ傾き、江戸時代の記録では川底が木曽川・長良川・揖斐川の順に低く、晴れた日でも東の川の水が西の川へこぼれていました。大水は揖斐川が先に来て、あとから大きな川の水が流れ込みます。 ■ 真ん中を開けた堤 1753年、幕府は薩摩藩に工事を命じました。油島では両岸から堤を築きましたが、真ん中の数百メートルは「1年は閉めずに流れを見てから決める」という指示で開けたまま。1768年の形も、船の通り道と、増水時だけ水が越える低い堤でした。 ■ 明治の締め切り オランダの技師デ・レーケの計画で、1887年から3本の川を分ける工事が始まり、1900年に油島を締め切りました。江戸の堤を残して長良川の側に新しい堤をくっつけた=松が並ぶのが江戸の堤、車が走るのが明治の堤です。 ■ 1キロの松 松並木は堤の上の端の約1キロだけで、江戸の人が油島の側から築いた堤の長さとほぼ同じです。松は薩摩藩士が植えたと伝えられます。工事のあいだに80人あまりが亡くなったとされ、1938年に治水神社が建てられました。 ▼目次 0:00 川と川の間の松並木 1:09 低い川へ落ちる水 3:40 真ん中を開けた堤 6:04 明治の締め切り 8:33 1キロの松 ※時間は目安です。 ▼関連する回 大河津分水、なぜ完成した堰が5年で自壊したのか(同じ明治の終わりに国が掘り始めた、信濃川の分水) ▼出典・参考 ・国交省 中部地方整備局 木曽川下流河川事務所「千本松原・油島締切堤」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・岐阜県 文化伝承課「油島千本松締切堤[あぶらじませんぼんまつしめきりづつみ]」 https://www.pref.gifu.lg.jp/page/3663... ・海津市「油島千本松締切堤」 https://www.city.kaizu.lg.jp/kurashi/... ・文化遺産オンライン(文化庁)「油島千本松締切堤」 https://online.bunka.go.jp/heritages/... ・国交省河川局「参考資料1-1 木曽川水系の流域及び河川の概要(案)」平成19年8月31日 https://www.mlit.go.jp/river/shinngik... ・木曽川下流河川事務所「木曽三川の概要」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・木曽川下流河川事務所『KISSO特別号』(明治改修完成100年・2012年・所長 清水晃 はしがき) https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・木曽川下流河川事務所「木曽三川治水偉人伝 平田靱負正輔(ヒラタユキエタダスケ)」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・木曽川上流河川事務所「子供達にもわかる河川事業 宝歴治水」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisojyo/ch... ・水資源機構 揖斐川・長良川総合管理所「木曽三川の洪水と治水の歴史」 https://www.water.go.jp/chubu/nagara/... ・同「長良川の洪水防御と塩水の侵入防止」 https://www.water.go.jp/chubu/nagara/... ・木曽川下流河川事務所「第1回 木曽三川下流域自然再生検討会 資料-2」平成21年2月16日 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・東海三県地盤沈下調査会「平成25年における濃尾平野の地盤沈下の状況」平成26年8月(国土地理院サイト掲載) https://www.gsi.go.jp/common/00009546... ・国交省 水管理・国土保全局「日本の川 木曽川・長良川・揖斐川」(概要 0509_kiso_00/歴史 0509_kiso_01) https://www.mlit.go.jp/river/toukei_c... ・木曽川下流河川事務所「木曽川と長良川を結ぶ『船頭平閘門』」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisokaryu/... ・文化遺産オンライン「船頭平閘門」 https://online.bunka.go.jp/heritages/... ・三重県 県史Q&A「53 明治の木曽三川改修工事」 https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/reki... ・中部地方整備局「川の通信簿(平成15年) 千本松原」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kawatomizu... ・木曽川上流河川事務所(横山ダム)「揖斐川流域の地形条件」 https://www.cbr.mlit.go.jp/kisojyo/yo... ・海津市「木曽三川公園センター」 https://www.city.kaizu.lg.jp/kosodate... ・知野泰明・大熊孝「木曽三川宝暦治水史料にみる『見試し』施工に関する研究」『土木史研究』第22号、土木学会、2002年5月 https://www.jstage.jst.go.jp/article/... ・水土の礎(農業農村整備情報総合センター)「木曽三川の宿命[今も続く地殻変動]」 https://suido-ishizue.jp/nihon/12/02.... ▼画像の出典 ・展望タワーから見た千本松原(2017年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・山の上から見た揖斐川と千本松原(2018年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・山の上から見た濃尾平野(2010年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC0) ・木曽三川の輪中の分布(作図)・アセルス / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・山の上から見た木曽三川(2009年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0) ・山の上から見た木曽三川と千本松原(2016年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・平田靱負の像(2008年)・T/Y / Wikimedia Commons (CC BY 3.0) ・揖斐川から見た千本松原(2016年)・Earthboud1960 / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・木曽川絵図(尚古集成館蔵)・T/Y / Wikimedia Commons (Public domain) ・ヨハネス・デ・レーケ・Unknown author / Wikimedia Commons (Public domain) ・船頭平閘門の水位の表示(2006年)・Tawashi / Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0) ・長良川河口堰と2本の川を分ける堤(2019年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・千本松原の堤の上の道(2006年)・Tawashi at Japanese Wikipedia / Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0) ・桑名市の海蔵寺にある薩摩藩士の墓所(2022年)・IshizakiA / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・治水神社(2016年)・Earthboud1960 / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・揖斐川と千本松原(2016年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0) ・空中写真: 国土地理院(1996年・2009年) ・地図: 国土地理院(シームレス空中写真・色別標高図・陰影起伏図・淡色地図)を加工/川筋 © OpenStreetMap contributors ・サムネイル背景: 展望タワーから見た千本松原(2017年)・Alpsdake / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)(トリミング・文字合成) ※図はすべて本チャンネル作成(川底の段差・堤の断面・1755年の堤は模式図で、寸法は実寸ではありません)。 ▼クレジット 音声:VOICEVOX:ずんだもん/VOICEVOX:東北イタコ/VOICEVOX:玄野武宏 BGM:DOVA-SYNDROME(https://dova-s.jp)