#137 『反世界【アンチモンド】』
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#137 『反世界【アンチモンド】』
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『反世界』
著者:ナタン・ドゥヴェール
出版社:早川書房
https://www.hayakawa-online.co.jp/sho...
フランスの若手作家ナタン・ドゥヴェールによるディストピア風刺小説『反世界(アンチモンド)』。
現実世界を精巧にコピーしたメタバース「反世界」を舞台に、完全匿名で全く別の人生を生きることができる世界が描かれています。
現実世界でうだつが上がらない主人公ジュリアンが、反世界でスターになっていくストーリー。
「もしこんな世界があったら住みたいか?」という問いから、現代のSNS社会との類似や、フランス文学ならではのユーモアある風刺表現について考察しました。
【話すこと】
・Z世代のウェルベック?1997年生まれのフランス人作家ナタン・ドゥヴェールへの期待
・現実を精巧にコピーしたメタバース「反世界」の特徴。完全匿名で別人に転生できる
・反世界では初期設定で死なないが、「人を殺す」ミッションを選ぶと殺されるリスクを負う
・別アカウントの作成は不可で、反世界で殺されると二度と戻れないという厳しいルール
・現実でうだつが上がらない主人公ジュリアンが、反世界でスターになっていく
・現代のSNSやネット空間も、ある意味で反世界に足を突っ込んでいるようなもの
・今と根本が変わらないなら住みたくない(たかしお)、初期条件をリセットできるなら行きたい(えなり)
・イーロン・マスクのような現実世界の成功者は、反世界でどんな姿になりたがるのか?
・フランス文学におけるドナルド・トランプの表現。反世界の「反アメリカ」大統領として「プルート」という名で登場
・正面から批判するのではなく、ユーモアを交えて小馬鹿にするフランス文学の面白い描き方
・人類は常に新天地(フロンティア)を求めており、転生モノが流行るのも地球上に未開拓の地がなくなったから?
・メタバースや宇宙を目指すのも、新しい場所を開拓したいという人間の根源的な欲求の表れ
・フロンティア探しに終わりはあるのか?際限のない拡張から抜け出すための「足るを知る」という仏教の教え
・一人の「神(社長)」に全ての実権を握られている世界の平和は、いつ覆されるかわからない不安定さがある
・現代のAIやITツールが特定の国の企業に依存している状況も、一歩間違えれば全てを失うリスクを孕んでいる
▼関連エピソード
#036 『滅ぼす』(著者:ミシェル・ウエルベック)
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#001『異常【アノマリー】』(著者:エルヴェ・ル・テリエ)
https://open.spotify.com/episode/6DPt...
一言
現実をリセットして別の自分になれる「反世界」。でも、フロンティアを探し続けるより、「足るを知る」ことが一番の平穏かもしれない
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▼エピソード使用楽曲
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