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Indision - 黄泉の人 -|一蕗(いぶき)

みんなの主題歌

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Indision - 黄泉の人 -|一蕗(いぶき)

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─────────────── Indivision 〜黄泉の人〜 ペンネーム|一蕗(いぶき)さん ─────────────── 一蕗さんの手紙は、宛先が二つあります。 過去の自分と、もう会えない人。 途中で、本人がこう書いています。 「自分への手紙か、あなたへの手紙か 分からなくなってきた」 分からなくなったのではなく、 分けられなかったのだと思いました。 失ったあと、一蕗さんは 自分にしか見えないその人を 「エアー彼」と名づけています。 「気のせい」と言われるのが怖い。 でも自分でそう思ってしまったら、何も残らない。 だから言われる前に、自分で名前をつけた。 自分でつけた名前は、誰にも取り上げられません。 そして手紙の後半に、この一行があります。 「あれ?私、感謝出来ない人間だと思ってたけど 感謝が溢れて来たよ」 書く前と書いた後で、 この手紙は別のものになっています。 タイトルの「Indivision」は、 分けられない、という意味です。 あの世とこの世。 あなたと私。 手紙の宛先。 そのどれも、 一蕗さんは最後まで分けませんでした。 イントロにスパイ映画の音を入れた理由は、本文の中にあります。 以下、原文を掲載します。 ─────────────── ✉️あの頃の私と、彼に書いた手紙|一蕗 彼が死んでしまった。 あれほどのパニックになった事は、今までの人生で初めてでしょうね。 辛いなんて言葉で片付けられもせず、悲しいなんて言葉では全く足りない。 どんな言葉でも足りないのだけど、余りにも悲しんでしまうのも、魂が不滅なのだとしたら今も私の近くに居るはずだから、心配させてしまいのもダメだ などと、妙に気を遣ってしまったり… 私は、彼との思い出がこぼれ落ちてしまわないように。 彼の口癖や、彼とのエピソードを思いつくままにノートに書いていった。 彼を全身に満たすことで、彼を失った空虚感を満たそうとしていたし、彼が居ないと言う現実を受け入れられないから、彼をリアルに常に感じている事で不在を無かった事にしようとしていた。 まるで、私にしか見えてないエアー彼を作り出していたね。気のせいだと言う言葉に打ちのめされそうになっていたけど、私が気のせいなんて思ってしまうと何もなくなってしまう。 彼を感じているこの感覚が、間違いであっても嘘であっても、私はそれにすがろうとしていた。 だけどね、ほんとに会話が成立していたよね。 あなたが好きだった車の種類を思い出していた時、ジャガー、BMW、ブガッティ、ロールスロイス… でも、どうしても思い出せない名前があって、 『あれ、何て名前だった?』と聞くと…映画『007』を見ていた時にダニエルグレイグが乗って登場してきた車『アストン・マーチン』って教えてくれたね。 それから、何度も岐路に立たされた時に、私が話しかけたら ちゃんとサインくれたね。 ふと思うなんて事もあったし、とにかく何か分からないけど『大丈夫なんだ』って応援してくれる事もあったし、私が映画好きだから映画の中で気付かされる事も多かったね。 ひすいさんのサイン・ダイアローグがまさにこれだったね。 私ね、自分が死ぬ時のビジョンが見えてるんだ。 2人で過ごした、あのアパートの廊下を真っ直ぐに、あなたが歩いてきて、『よく頑張ったな』って頭ポンポンしてくれるんだ。 子宮がんを疑われた時も、胃がんの時も、あぁ死ねるんだってまず思ったんだよ。 そのあと、あぁ娘小さいから死ねないかって思うんだけど…そんな事言うと怒られるね。 娘を大事にって、あなたいつも言ってくれてたもんね 私は死ぬのが全然怖くなくなったよ。 一生懸命生きて、亡くなる時あなたが迎えに来てくれると思ってるからね。 自分への手紙か、あなたへの手紙か分からなくなってきたけど、あの時の私はあなたと一心同体だったから同じようなものだね。 ありきたりだけど、あなたが心の中で生きていると思う事で私は何とか生きてました。 心の中で生きているとは、こう言う事なんだって身をもって分かったよ。 心の中どころか、あなたと同化して2人で1人になったつもりで生きてました。 救われたくて、悲嘆療法やあらゆるカウンセリングやヒーリング行ったよね 亡くなったことは変わらないけど、少しでもあなたを感じたくて、色んな方々にいっぱい話を聞いてもらいました。 今思えば、本当に有難いね。 みなさん、自分なりの方法で一生懸命聞いてくれたね。 娘の担任の先生が、暗くなるまでずっと話を聞いてくれて… 担任好きじゃ無かったけど、こんな事してくれてたんだね。 あれ?私、感謝出来ない人間だと思ってたけど感謝が溢れて来たよ。 久しぶりにね、当時を思い出して その時の自分に浸ってみたら、感謝しかないね。 その時に支えてくれてた方々、今支えてくれてる方々、あの時何とか踏ん張った私。 事情を全然言ってないから、何も知らないけど変わらず愛してくれている娘と両親や弟たち。 もう会えないけど、触れられないけど、いつもいつも一緒に居てくれるあなた。 これからも、ずっと大好きだよ! もう生まれ変わってるかな? まだか、まだ8年だもんね。 あの世とこの世の恋人になってから8年。 あの世とこの世の恋人なんて私たちらしいね! あなたは、あの世に居るとも言えるし心に居るとも言えるし、エアー彼として私といつも一緒とも言えるね! これからも、よろしくおねがいします。 ___________________________ 【自己紹介】 ペンネーム|一蕗(いぶき) 京都在住 人も動物も、環境もすべてが循環する仕組みを模索中。 お話聞きます。 居心地の良い空間を提供します。 コーヒー焙煎してます。 たくさんのインコ達や小動物と生活してます。 人や動物を安心させるのが趣味です。