朗読「蜆(しじみ)」梅崎春生
Ted Hidaka - Voice Narrations and Readings | 日髙徹郎
0:00 / 0:00
朗読「蜆(しじみ)」梅崎春生
4 340 просмотров · 7 л. назад
Ted Hidaka - Voice Narrations and Readings | 日髙徹郎
8,85 тыс. подписчиков
4 340 просмотров · 7 л. назад
#梅崎春生#蜆
作:梅崎春生
朗読;日高徹郎
その夜僕も酔っていたが、あの男も酔っていたと思う。
僕は省線電車に乗っていた。寒くて仕方がなかったところから見れば、酔いも幾分醒めかかっていたに違いない。窓硝子の破れから寒風が襟もとに痛く吹き入る。外套を着ていないから僕の頸くびはむきだしなのだ。座席の後板に背筋を着け、僕は両手をすくめて膝にはさみ眼をしっかり閉じていた。そして電車が止ったり動き出したりするのを意識の遠くでぼんやり数えていた。突然隣の臂ひじが僕の脇腹を押して来たのだ------------------------------