「身近な人の一言」は敵の悪口より刺さるのはなぜか? 社会心理学×生態学
汝、ヒトを知れ
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「身近な人の一言」は敵の悪口より刺さるのはなぜか? 社会心理学×生態学
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汝、ヒトを知れ
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「よかったね。まあ、タイミングもよかったんだろうけど」
うまくいったことを報告した日、真っ先にそう言ってくれたのは、いちばん身近な人でした。
悪口を言われたわけではありません。それなのに、家に帰ってから何度も思い出してしまうのは、後半のひとことだけでした。
「あなたがやったこと」が、「運がよかった」に置き換えられている。
友達なのか敵なのか、自分でも決められないまま続いていく関係を「フレネミー」と呼びます。
不思議なのは、その人がいつも「近く」にいることです。
1954年、レオン・フェスティンガーは、人は他人と比べることでしか自分の位置を知れないと考えました。
そして比べられるのは、自分と似ている人だけです。
1934年、ゲオルギー・ガウゼは、同じものを食べ、同じ暮らし方をする2つの種は、ひとつの場所では共存できないことを突き止めました。
争いが激しくなるのは、似ているときだけなのです。
では、なぜ関係を切れないのか。
2000年代の研究で、血圧がもっとも上がるのは「敵対的な関係」ではなく「両価的な関係」だと分かりました。
敵だと分かっていれば身構えられる。味方だと分かっていれば力を抜ける。
どちらか分からない相手の前では、構えを決めることができません。
海には、掃除屋の魚にそっくりに擬態して、相手のヒレを食いちぎる魚がいます。
それでも大きな魚は、その魚を追い払いません。強いから平気なのではなく、相手が敵に見えないからです。
00:00 導入
02:44 第1章 比べられる相手は、隣にいる人しかいない
06:02 第2章 いちばん激しく争うのは、いちばん似ている相手
09:02 第3章 切れないのは、敵に見えないから
▼出典
・レオン・フェスティンガー「社会的比較理論」1954年
・エイブラハム・テッサー「自己評価維持モデル」1980年代
・ゲオルギー・ガウゼ『生存競争』1934年/競争排除則(ガウゼの法則)
・チャールズ・ダーウィン『種の起源』1859年
・バート・ウチノらによる、両価的な関係と心血管反応の研究(2000年代)
・ホンソメワケベラ(Labroides dimidiatus)/ニセクロスジギンポ(Aspidontus taeniatus)の擬態
#社会心理学 #生態学 #心理学 #人間関係 #フレネミー