「19歳、夜行列車で京都へ――あの頃の僕は何も怖くなかった」
maru music
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「19歳、夜行列車で京都へ――あの頃の僕は何も怖くなかった」
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夜行列車ものがたり
1975年ごろ。
まだ若かった頃の、忘れられない旅の思い出です。
五月の連休を前に、友達と突然、
「京都へ行こうか」
という話になりました。
切符も宿も予約していません。
ただ思いついて、そのまま出かけた旅でした。
今思えば、なんとも無謀な旅行です。
でも、あの頃には若さがありました。
「なんとかなるさ」と、夜行列車に乗り込みました。
そして、帰りの列車。
車内は人でいっぱいで、
座る場所もなく、通路に座り込んでいました。
そんな時、ふと視線が合った女の子。
私より年下の彼女は、
中学を卒業して働いていると話してくれました。
当時は、中学を卒業して働くことも、
決して珍しいことではありませんでした。
彼女は東北の方で勤務していたのだと思います。
たぶん、帰省を終えて、勤務先へ戻る途中だったのでしょう。
私も横須賀市へ戻る途中でした。
そして、話をしているうちに、
彼女の指に目が留まりました。
その指を見て、
「この子も一生懸命に働いているんだな」
と感じたことを、今でも覚えています。
彼女も私と同じように寮で暮らしていました。
ほんの短い時間の、偶然の出会い。
でも、その会話は、
気まぐれだった旅に色をつけてくれました。
やがて、私が先に降りることになりました。
もう会うこともないかもしれない。
そう思いながら、
住所を書いた小さな紙を、別れ際にそっと渡しました。
そして、後日届いた小さな封筒。
不器用な文字で綴られていた、
見知らぬ街での暮らしと、ほんの少しの夢。
何度か手紙を交わしましたが、
いつしか便りは途切れていきました。
長く続いた関係ではありません。
それでも、あの夜の列車の揺れと、
あの子の笑顔は、
50年ほど経った今も、心の片隅を静かに走り続けています。
振り返れば、あれも私の青春でした。
あの頃の思い出を、もう一度思い起こして歌にしました。
あの無謀な旅。
あの夜行列車。
そして、偶然出会った一人の女の子。
今となっては、どれも大切な人生の一ページです。
あなたにも、
ふと心に浮かぶ「忘れられない出会い」はありますか?
🎵 maru music
「人生の思い出を、歌にして残す。」
家族、孫、ふるさと、昭和の記憶。
そして、人生で出会った人たち。
何気ない一日も、振り返れば大切な思い出。
実際にあった出来事や心に残った風景を、
一曲一曲、歌にして綴っています。
どうぞ、ゆっくりお楽しみください。
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