「普通の人でいい」女性が、普通の男と出会えない理由|統計学・データ分析
好意の解剖学【データで語る恋愛】
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「普通の人でいい」女性が、普通の男と出会えない理由|統計学・データ分析
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好意の解剖学【データで語る恋愛】
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00:00 - 1. 導入:飲み会で聞いた「普通の人でいい」
01:06 - 2. 「普通」の線は、どこに引かれているのだろうか
03:53 - 3. 未婚と結婚した男で、なぜ真ん中がずれるのだろうか
05:25 - 4. 「普通」は、何を基準に決まっているのだろうか
09:32 - 5. 結び
「理想は高くないよ。普通の人でいい」。そう言った女性が、普通の男を選ばない。よく聞く話です。
よく言われる答えは二つあります。本当は高望みをしている。あるいは、その男が普通に届いていなかった。
けれど、女性が結婚相手に求める最低の年収の真ん中は500万円。30代で働く未婚の男性のうち、500万円に届いているのは五人に一人です。
この動画では、国の統計と心理学の実験を使って、「普通」という言葉が、誰の真ん中を指しているのかを確かめます。
・「普通」の線は、どこに引かれているのか
・未婚と結婚した男で、なぜ年収の真ん中がずれるのか
・「普通」は、何を基準に決まっているのか
▼数字の但し書き
・冒頭と結びの飲み会の場面は、説明のために置いたものです。実在の人物ではありません。
・この動画は、女性や男性のどちらかを責めるものではありません。
(求める最低年収)
・500万円・およそ六割は、明治安田総合研究所(2023)の調査によります。18〜54歳の未婚・離別・死別の女性およそ2,200人で、年齢は30代にそろえていません。「最低」の年収を聞いたもので、「普通の男の年収」を聞いたものではありません。
・経済力を重視・考慮する未婚女性の割合(1992年88.7%、2025年90.3%)は、国の出生動向基本調査によります(いずれ結婚するつもりの18〜34歳の未婚女性)。
(年収の真ん中)
・百人の部屋、未婚の真ん中およそ360万円、結婚した男性の真ん中およそ500万円、五人に一人・二人に一人は、総務省 就業構造基本調査(2022)の30代で働く男性の表から計算しました。真ん中は年収の階級の表から補った値で、国が公表した数字ではありません。「結婚した男性」は全体から未婚を引いたもので、離別・死別を少し含みます。働いていない人は表に入っていません。
(結婚の早さ)
・8.9%・21.4%・26.0%・25.3%は、厚生労働省 21世紀成年者縦断調査(2002年に20〜34歳だった男女を毎年追いかけた調査)の第7回の概況によります。独身だった男性が4年のうちに結婚した割合を、結婚前の所得で分けたものです。2000年代の数字です。
・年収が高いと結婚しやすいのか、結婚が近い人が稼ぐようになるのかは、この表だけでは分けられません。アメリカの研究(Ludwig & Brüderl 2018)では、結婚した男性の賃金の高さの多くは、結婚の前からの差で説明されるとしています。
(「普通」という言葉)
・テレビと運動の数字は、Bear & Knobe(2017)の研究1によります。アメリカの成人92人で、数字は丸めています。英語の normal を使った実験で、20項目のうち14で「普通」が平均と理想のあいだに入りました。恋人の数の項目では、この形になりませんでした。
(身近な人が見本になる)
・オランダの調査は Galesic ほか(2012)によります。およそ1,400人。全体の見積もりが身近な人たちの姿に似る、という相関の研究です。結婚相手の「普通」を周りの夫を見て決めている、ということを直接確かめた研究は見つかっていません。動画では「かもしれない」で結んでいます。
(六つの条件)
・43%・65%・78%・13.3%・32.5%は、鈴木・八代(2025、内閣府 経済社会総合研究所『経済分析』211号)によります。25〜49歳の独身者およそ一万人(2024年3月)。それぞれの人が選んだ「許せる範囲」を、同じ調査に答えた異性の実際の姿と照らし合わせた平均です。
・「線が一本増えるたびに半分」は、仮定を置いた思考実験です。条件どうしは重なり合うので、実際にはここまでは減りません。
(この動画が答えていないこと)
・この動画は「なぜ、あの日、彼が選ばれなかったのか」には答えていません。一人ひとりの出会いには、数字に表れない理由がたくさんあります。
▼参考文献
・明治安田総合研究所(2023)「20〜50代の恋愛と結婚」に関する調査.
・国立社会保障・人口問題研究所(2025)第17回出生動向基本調査.
・総務省統計局(2023)令和4年就業構造基本調査.
・厚生労働省(2010)第7回21世紀成年者縦断調査(国民の生活に関する継続調査)結果の概況.
・Ludwig, V., & Brüderl, J. (2018). Is there a male marital wage premium? New evidence from the United States. American Sociological Review, 83(4), 744–770.
・Bear, A., & Knobe, J. (2017). Normality: Part descriptive, part prescriptive. Cognition, 167, 25–37.
・Galesic, M., Olsson, H., & Rieskamp, J. (2012). Social sampling explains apparent biases in judgments of social environments. Psychological Science, 23(12), 1515–1523.
・鈴木亘・八代尚宏(2025)「結婚行動の経済分析」『経済分析』第211号, 内閣府経済社会総合研究所.
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