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【発達障害】ASDの生きづらさ3つ【精神科医が解説】

こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】

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【発達障害】ASDの生きづらさ3つ【精神科医が解説】

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「ASDの生きづらさ3つ」を精神科医が徹底解説。 #精神科 #ASD #生きづらさ 0:05 (1)はじめに 0:27 (2)ASDとその特徴 3:25 (3) ASDの生きづらさ3つ 3:34①集団での不適応 6:26 ②柔軟になれない 8:52 ③考えすぎる 11:18 (4)ASDの生きづらさへの対策 15:16 (5)まとめ 発達障害ASDは「対人面の困難」と「こだわり」の2つが特徴です。人間関係などの社会生活で大きな影響が出て「生きづらさ」が目立つ事が少なくありません。 「ASDの生きづらさ3つ」について、精神科医が16分で回答しています。 出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長) こころ診療所吉祥寺駅前 https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所 https://fuchu-kokoro.com 府中カウンセリングルーム(提携カウンセリングルーム)https://fuchu-counseling.com チャンネル登録お願いします    / こころ診療所チャンネル   ↓詳しい内容はこちらです。 【テーマ】ASDの生きづらさ3つ (1)はじめに 発達障害のひとつであるASD(自閉症スペクトラム)。生まれながらに持つ特性が、人間関係や社会生活のさまざまな場面に影響し、多くの方が「生きづらさ」を実感しています。今回は、ASDの方が感じやすい代表的な生きづらさを3つ取り上げ、その背景と対策について考えていきます。 (2)ASDとその特徴 ASDは代表的な発達障害のひとつで、生まれながらの特性が大人になっても基本的に続きます。最近では大人になってから診断を受けるケースも増えてきました。 主な特徴としては、まず「社会性の障害」があります。対人関係がうまくいきにくく、特に言葉以外での感情のやり取り、いわゆる非言語コミュニケーションが苦手な傾向があります。論理的に言葉で説明されれば理解できても、曖昧なニュアンスや「空気」を読み取ることが難しく、結果として孤立や対人トラブルにつながることがあります。 もうひとつの特徴が「こだわり」です。ひとつのことに強くこだわる傾向があり、臨機応変な切り替えが難しいことが知られています。自分の中で完結していれば問題になりにくいのですが、そのこだわりを相手に押し付けてしまうとトラブルの原因になりやすいです。 そのほかにも、光や音に敏感すぎる「感覚過敏」、過去の嫌な出来事が急に鮮明によみがえる「侵入的な思考」、そしてうまくいかないことが重なった結果としてうつ病などを合併する「二次障害」も見られます。こうした特性に対する根本的な薬は今のところなく、人間関係から日常生活まで幅広い場面に影響が及ぶのがASDの難しいところです。 (3)ASDの生きづらさ3つ ①集団での不適応 ひとつ目の生きづらさは、集団の中でうまく適応できないことです。空気を読まない発言をしてしまったり、相手の面子を潰してしまったり、挨拶がうまくできなかったりと、集団生活でつまずく場面は少なくありません。 特に苦手なのが、雰囲気重視の集団、理不尽な慣習が多い集団、そして目的が不明確な集団です。なんとなく雑談する場や、論理的に筋が通らないルールに従わなければならない環境は、ASDの方にとって非常にストレスフルです。 学生時代はこの困難がとりわけ強くなります。40人のクラスでの集団生活が義務的であり、仕事のように「成果で貢献する」ことが難しいため、雑談力や第一印象の影響が非常に大きくなります。仕事であれば他のスキルで挽回できますが、学校ではそうした逆転が難しく、不適応が続くことで自信が削られていきます。その結果、「どうせダメだ」という学習性無力感に陥ったり、うつ病などの二次障害に至ることもあります。 ②柔軟になれない ふたつ目は、臨機応変な対応が難しいことです。急な予定変更に対応できない、マルチタスクがこなせない、失敗から気持ちを切り替えられないといった場面で苦労します。 かつては「一貫性」が武器になる時代がありました。ひとつのことをやり抜くリーダーシップや、不器用でもやり切る姿勢、職人的なこだわりは高く評価されていました。しかし現代では、マルチタスクや不確実性への対応力、変化に柔軟に対応できることが「真の実力」として重視される傾向が強まっています。職人的なノウハウもすぐに共有される時代になり、以前ほどの価値を持ちにくくなりました。その結果、こだわりの強さが「柔軟性の欠如」と見なされ、低評価につながってしまうケースが増えているのです。 ③考えすぎる みっつ目は、過去の嫌なことを繰り返し考えてしまうことです。ASDの方は過去の出来事を非常に鮮明に、細部まで思い出す傾向があり、しかもそれが意図せず突然よみがえる「侵入的な想起」として現れることがあります。一度気になると、こだわりの特性から切り替えが難しく、失敗の理由を延々と問い続けたり、白黒思考的に悪い面ばかりを見て極端に悲観してしまったりします。 この考えすぎは自分を追い詰め、頭が休まらず疲弊していきます。その結果、うつ病や対人不安といった内向きの二次障害だけでなく、ストレスが外に向かうことで攻撃性が増したり、衝動的な行動が目立ったりすることもあります。 (4)ASDの生きづらさへの対策 ASDの特性自体を変えることは難しいですが、「癖は強くても乗りこなす」という姿勢が大切です。具体的には、次のような段階を踏んでいきます。 まずは「受け入れる」こと。自分の特性や、現代社会で不利になりやすいという現実をまず飲み込みます。ただし、不利であることは勝ち目がないことを意味しません。できることを探して前を向く姿勢が重要です。 次に「自分を知る」こと。ASDでも特性の強さは人によって違います。自分のどの部分が社会とミスマッチを起こしているのかを把握し、同時に強みになりうる部分も見つけていきます。 そして「世界の法則を知る」こと。暗黙のルールも最近はかなり文章化されていますので、知識として学ぶことでカバーできます。さらに、うまくいくパターン・いかないパターンを周囲を観察しながら見極め、自分なりの「勝ち筋」を探していくことが大事です。 その上で「改善する」こと。得意な人のやり方を観察して真似る「モデリング」や、理論と学習による補強が有効です。苦手な部分を最低限カバーした上で、自分の強みを伸ばしていきます。 最後に「合う環境を探す」こと。改善を重ねて自己信頼を育てつつも、苦手な部分の限界は正直に認める。その両面を踏まえた上で、自分に合った環境を見つけていくことが大切です。 (5)まとめ ASDでは特性が生涯にわたって続き、生きづらさを感じやすいのは事実です。代表的な生きづらさは、集団での不適応、柔軟になれないこと、そして考えすぎてしまうことの3つです。特性そのものは変えにくいですが、自分を知り、社会の仕組みを理解した上で、その中でどう生きるかを模索していく。それが、ASDとともに歩んでいくための道筋になります。 こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station) 府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695) #発達障害  #精神科医  【監修者】 医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎 精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医) 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。