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なぜ、脳が先に動いていても、人は「自分で決めた」と感じるのか【リベットの実験|0.35秒の差】

真夜中の思考実験室

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なぜ、脳が先に動いていても、人は「自分で決めた」と感じるのか【リベットの実験|0.35秒の差】

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真夜中の思考実験室
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好きな時に、手首を曲げてください。曲げようと思った瞬間に、速く回る時計の針がどこにあったかを覚えておきます。1983年、リベットが行った実験です。曲げようと思った気持ちと、脳の準備。先に始まったのはどちらだと思いますか。 答えは、脳の準備。本人が「曲げようと思った」と答えた瞬間より、平均で約0.35秒前から、脳の電気はゆっくり高まり始めていました。ところが、決める前の脳から右か左かを当てる2008年の実験で、当たったのは約60%(コイン投げで50%)。さらに、本当にお金が動く大事な寄付の選択では、その「準備の波」は見られないか、大きく弱くなりました。 今夜は、脳が先だと聞くと「自分は決めていない」と感じてしまうのはなぜか、そして私たちがそれでも毎日「自分で決めた」と感じられるのはなぜかを、ウェグナーのマウスの実験、シュルガーの「ゆれの平均」、脳という言葉の説得力から解剖します。準備の波が何を意味するかは、今も研究者の間で意見が割れています。 ▶ このチャンネル「真夜中の思考実験室」は、有名な思考実験を入口に、なぜ人はその思考に至るのかを実測データで解剖する番組です。診断はしません。実験だけがあります。 ▶ 姉妹チャンネル 真夜中の禁忌辞典:    / @kinkijiten   【今夜の実験記録】 00:00 出題① 気持ちが先か、脳が先か 01:17 実測① 気持ちより、脳が先だった 02:55 出題② 10秒前の、脳 06:14 解剖 決めた感じは、あとから結ばれる 09:07 判決 どちらの席にも、理由がある 11:24 最終問題 今夜も、答えは言いません 【出典】 ・Libet, B., Gleason, C. A., Wright, E. W., & Pearl, D. K. (1983). Time of conscious intention to act in relation to onset of cerebral activity (readiness-potential): The unconscious initiation of a freely voluntary act. Brain, 106(3), 623-642. ※参加者5人。自発的に感じられた動きの系列で、準備電位の立ち上がりが「動こうと思った時刻」より平均約350ミリ秒先行。その時刻は動きの約200ミリ秒前 ・Soon, C. S., Brass, M., Heinze, H.-J., & Haynes, J.-D. (2008). Unconscious determinants of free decisions in the human brain. Nature Neuroscience, 11(5), 543-545. ※左右のボタンの自由な選択。脳活動が自覚の最大10秒前から選択の情報を含み、予測の当たりは平均約60%(偶然は50%) ・Maoz, U., Yaffe, G., Koch, C., & Mudrik, L. (2019). Neural precursors of decisions that matter—an ERP study of deliberate and arbitrary choice. eLife, 8, e39787. ※寄付先の選択。どうでもいい選択では準備電位あり、大事な選択では見られないか大きく減少 ・Schurger, A., Sitt, J. D., & Dehaene, S. (2012). An accumulator model for spontaneous neural activity prior to self-initiated movement. PNAS, 109(42), E2904-E2913. ※準備電位を、ゆらぎが線を越えた瞬間にそろえて平均した形として説明するモデル ・Schultze-Kraft, M., et al. (2016). The point of no return in vetoing self-initiated movements. PNAS, 113(4), 1080-1085. ※準備電位を検出して出した停止の合図に、動きの約200ミリ秒前までなら中止が間に合った ・Wegner, D. M., & Wheatley, T. (1999). Apparent mental causation: Sources of the experience of will. American Psychologist, 54(7), 480-492. ・Weisberg, D. S., Keil, F. C., Goodstein, J., Rawson, E., & Gray, J. R. (2008). The seductive allure of neuroscience explanations. Journal of Cognitive Neuroscience, 20(3), 470-477. ・Blakemore, S.-J., Wolpert, D. M., & Frith, C. D. (1998). Central cancellation of self-produced tickle sensation. Nature Neuroscience, 1(7), 635-640. ・Bourget, D., & Chalmers, D. J. (2023). Philosophers on philosophy: The 2020 PhilPapers Survey. Philosophers' Imprint, 23, 11. ※自由意志: 両立論 59% / 自由意志は無い 11% / リバタリアニズム 19% ※本編の「準備の波」は、神経科学でいう準備電位(readiness potential)の言いかえです。準備電位が何を意味するかは研究者の間で解釈が割れており、本動画は「自由意志は無い」とも「有る」とも結論しません。「決めた感じ」と、自分と外を見分ける仕組みとの関わりは仮説の一つです。 【免責】 本動画は思考実験と公開研究の紹介であり、特定個人の診断・医療上の助言ではありません。数値は各研究の報告値に基づきます。 ナレーションはAI音声合成(ElevenLabs)を使用し、台本・裏取り・編集は人手で行っています。 BGM: DOVA-SYNDROME / 魔王魂 / 甘茶の音楽工房 #思考実験 #リベットの実験 #自由意志 #脳科学 #心理学 #哲学 #教養