夫が弟に長く貸すと決めた車は、私の予定にも関わる。六十二歳の私は日程を示して相談を求めた。貸す間の暮らしをどう守るのか
ことばの灯り
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夫が弟に長く貸すと決めた車は、私の予定にも関わる。六十二歳の私は日程を示して相談を求めた。貸す間の暮らしをどう守るのか
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ことばの灯り
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夫が弟に二か月ほど貸すと決めた車の鍵を、私の買い物メモの上に置きました。弟はもう、受け取りに向かっているというのです。私の通院も、娘の家へ夕食を届ける予定も、相談されないままでした。
六十二歳の私は、重い荷物を持って坂を上がると膝がつらくなります。孫の迎えに間に合うよう買い物をし、料理を作って運ぶ。その段取りを支えていたのが車でした。夫は退職して通勤がなくなっても、私の外出までなくなったわけではありません。
弟の妻が足首を骨折し、通院に困っていることは分かっています。弟には、夫の手術の夜に支えてもらった恩もあります。助けたくないのではない。ただ、親族を助けるために、私の用事を減らすことから話を始めてほしくなかったのです。
私は手帳を開き、まず一週間、夫にも買い物や移動の手配を担ってもらい、その後に相談し直すよう求めました。バスを待つ時間、持ちきれない日用品、病院からのタクシー代。年金中心の家計で、車を貸す間の暮らしをどう守るのかが、少しずつ見えてきます。
駅に近い娘の家に泊まる案も出ました。歓迎してもらえる嬉しさの一方で、そこでも迎えや夕食を頼まれる私がいます。水彩教室を休まず、自分の体調で予定を決めたい。その願いを伝えるには、娘を困らせる寂しさや、自分で住まいを選ぶお金の不安とも向き合わなければなりません。
家族への感謝を残したまま、引き受ける範囲を変えることはできるのでしょうか。手帳と家計簿を前に、私が夫へ何を求めるのか、耳を傾けてください。親族への約束をした人は、そのために増える家事や出費をどこまで一緒に担うべきだと思いますか。
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