【悪役令嬢】「お前には優しさが無い」と婚約破棄された氷雪の姫君→誰も意味を知らない母の形見を、お披露目の式で国中から引き上げた結果、王都がどよめき…
断罪セレナーデ
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【悪役令嬢】「お前には優しさが無い」と婚約破棄された氷雪の姫君→誰も意味を知らない母の形見を、お披露目の式で国中から引き上げた結果、王都がどよめき…
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断罪セレナーデ
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【今回のあらすじ】
「君は優しさを学ぶべきだ、エカテリーナ。この婚約は、今日をもって破棄する!」
大広間の中央で、王太子は元婚約者にそう言い放った。隣で震えてみせるのは、男爵令嬢オンブル。社交界のささやきが、彼女ひとりに降りそそぐ。
けれど――エカテリーナ・ヴァルシュタインは、笑わない、泣かない、ただ数字と証拠で国を回してきた女。人は彼女を『氷雪の姫君』と呼ぶ。
「あら。承知いたしました。どうぞ、お幸せに」
そう言って、彼女は静かに背を向けた。震える手を、扇の裏に隠したまま。
この国の絹も、香も、薬も、街道も――すべてに、ある小さな花の紋が捺されている。母から受け継いだ、ただの飾りだと思われている紋。誰も、その紋が何を意味するかを知らない。王太子でさえも。
やがて訪れる、王太子妃のお披露目の式。その場に現れた氷の令嬢は、たったひとつの言葉から、盤面を静かにひっくり返していく。
――そして、十四年ぶりに、父が娘に本当のことを話す夜が来る。
「優しさを学ぶべきなのは、はたして、どちらでしたかしら」
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登場人物
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◆ エカテリーナ
『氷雪の姫君』と呼ばれる、ヴァルシュタイン公爵家の令嬢。笑わず、泣かず、数字と証拠だけを武器にする。冷たいと言われ続けてきたが、その手には母から受け継いだものがある。
◆ アルフォンス
エカテリーナの元婚約者である王太子。「優しさ」を口にしながら婚約を破棄した。自分の足元が誰の手で支えられてきたのか、まだ知らない。
◆ オンブル
涙と震えで王太子の隣に収まった男爵令嬢。守られる側にいることを知り尽くしている。その涙の裏にあるものは――。
◆ カイウス
辺境から来る、遠慮のない男。手土産はいつも菓子。守るのではなく、隣に立つと言い張る。
◆ レオポルト
エカテリーナの父、ヴァルシュタイン公爵。十四年、娘に言えなかった言葉を抱えている。
◆ マリア
エカテリーナに仕える侍女。主が隠しているものに、いちばん先に気づく。
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