児童精神科医からみた不登校の子どもたち
子どものこころラボ【国立国府台医療センター児童精神科】
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児童精神科医からみた不登校の子どもたち
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令和7年2月15日 都民フォーラムでのセンター長の講演内容を一部修正して公開しました。
ご興味のある方はご視聴ください。
「児童精神科医からみた不登校の子どもたち」では、不登校の子どもたちを児童精神科医の視点から分析し、適切な支援方法を探ることを目的としている。不登校は精神疾患ではなく、多様な背景要因が絡み合っているため、個別の支援が求められる。
1. 不登校とは何か
• 定義: 不登校は年間30日以上欠席した児童・生徒を指し、病気や経済的理由を除く。
• 増加傾向: 近年、不登校の児童生徒数が増加し、小中学生の約6%が該当。
• 要因の多様性:
• 学校生活: 学業不振・対人関係のストレス
• 家庭環境: 親子関係・経済的問題
• 背景疾患: 発達障害・抑うつ・不安障害、 睡眠障害、起立性調節障害など
2. 不登校児の発達的背景
• 思春期の課題: 自己認識の変化、仲間関係の重要性、親との葛藤
• 不安の影響:
• 幼少期に発症する分離不安や社交不安が、不登校や抑うつへと発展することがある。
• ASDやADHDのある子どもは特に不安を抱えやすい。
3. 睡眠と不登校
• 睡眠不足が情緒や行動に影響:
• 睡眠不足が癇癪・イライラ・不注意を引き起こす
• ADHDと誤認される場合もある
• リズム障害と治療:
• 早寝よりも早起きが重要(朝の光を浴びることが大切)
• メラトニンなどの薬物療法は補助的な選択肢
4. コミュニケーションの重要性
• 子どもの感情に寄り添うこと:
• レベルを合わせた会話が重要(例:「学校行ったか?」 vs. 「最近どう?」)
• 共感を示す「〜なんですね」「つまり○○ですね」の活用
• 家庭内の関係性の構築:
• 不登校支援には親子の対話が不可欠
• 「行けば何とかなる」という単純な考え方は逆効果
5. 不登校支援の基本方針
• 医療の役割:
• 不登校=精神疾患ではないことを理解する
• 必要最低限の薬物療
• 精神医学的評価と心理社会的支援の両立
• 支援のポイント:
• 見通しを持つこと(子どもが先のことを考えられるように)
• 多職種連携(教育・医療・家族の協力)
• 選択肢の提供(通信制、定時制、高卒認定など)
6. まとめ
• 不登校は単なる問題ではなく、成長の過程の一つとして捉える。
• 目標は学校復帰ではなく、健全な情緒発達の促進。
• 医療機関は診断や治療だけでなく、対話と支援を重視するべき。
不登校の背景を深く理解し、医療と教育が連携して適切な支援を行う重要性と考えています。