清掃事業所志望から「しぶしぶ来た」元バンドマンの飼育員が33年後…旭山動物園の園長に ヒナの死から学んだ教訓“中途半端な気持ちでは…”北海道旭川市
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清掃事業所志望から「しぶしぶ来た」元バンドマンの飼育員が33年後…旭山動物園の園長に ヒナの死から学んだ教訓“中途半端な気持ちでは…”北海道旭川市
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■33年目ベテラン飼育員が新園長に就任
あの動物園にこの春、新しい園長が就任しました。
旭川市旭山動物園 中田真一園長
「どこにいるかな?3月15日にアザラシの赤ちゃんが生まれまして、デカいです。今まで人工哺育が多かったので、お母さんの母乳はすごいと改めて感じる」
旭川市旭山動物園で先月生まれたゴマフアザラシの赤ちゃん。成長していく姿に目を細めているのは、この春、園長となった中田真一さんです。
ワイルドな風貌の飼育員、一方で“動物園の冊子の絵を描く”などアイディアマンとしての横顔も。
旭山動物園 中田真一園長
「(園長就任は)まだストンと受け入れられていない…『まさか まさか』という感じ」
中田さんの初仕事から園長になるまで33年。旭山動物園の歴史と今後の展望を「もうひとホリ」します。
■人気動物を数多く担当してきた中田真一園長
旭山動物園 中田真一園長
「わりと長く担当した「いち」と「ノン」の時代のアムールトラ」
これは、2005年の映像です。おり越しで飼育員が背中を向けると、勢いよく襲ってくるのがアムールトラの「いち」でした。
旭山動物園 中田真一園長
「途中で肝臓がんになってしまって立ち上がることもできず、だんだん衰弱していって(2009年死ぬ)。その時、「いち」の闘病の姿を見て動物って強いな、尊いなと教えてもらった」
“動物園の華”と呼ばれる、人気の動物を数多く担当してきた中田さん。
あざらし館の初代リーダーの時は、育児放棄されたアザラシの赤ちゃんを初めて人工哺育で育てました。(2004年)
旭山動物園 中田真一園長
「普通に哺乳瓶で飲ますことができないので、ゴムのチューブを胃まで突っ込んで流し込む。嫌がるのでそこが苦労した」
その後、キリンやカバなども担当。
特に、カバの赤ちゃんとのエピソードが。
旭山動物園 中田真一園長
「まさかちょこちょこ歩いているなんて思っていなかった。びっくりしたのと仕草がおかしいのと」
■清掃事業所に入りたくて採用試験を受け…「しぶしぶ来た」
動物愛あふれる中田さんが、動物園に配属されたのは1993年。当時は、“7年ぶりの新人飼育員”として注目されていました。
旭山動物園 小菅正夫副園長(1993年4月当時)
「中田君が今日から一人で担当しますのでしっかりやるように」
中田真一園長
「旭川市役所の中の清掃事業所そこに入りたくて試験を受けて、いざ辞令をもらったらここ(動物園)だった。「渋々来た」というのが今でもすごく覚えている」
当時は、ロックバンドをしていた中田さん。まさか動物園に勤務するとは、夢にも思っていませんでした。
■ヒナの死から学んだ教訓“中途半端な気持ちでは…”
飼育員初日。キジやカピバラなど、見たことのない動物におびえながらの作業でしたが、ここでダチョウの卵を発見します。
旭山動物園 中田真一園長
「ふ卵器という卵を温める機械に入れて、訳も分からず毎日コロコロしていたら、ある日ヒナがかえっていて」
なんと旭山動物園で初めて、ダチョウのひなのふ化に、新人が成功したのです。
しかし、喜びは長く続きませんでした。
旭山動物園 中田真一園長
「ヒナを育てて 3日目か4日目くらいでヒナがパタッと死んでしまって、中途半端な気持ちでやっていたら、たった3日前に生まれた命を死なせてしまうことになるんだというのをヒナから教えてくれた」
■目指す未来「入園者の満足度を上げたい」
チームをまとめる手腕を買われ、中田さんはベテラン飼育員から、この春、園長に就任しました。旭山動物園の新園長として、今後目指す未来とは?
旭山動物園 中田真一園長
「今(年間の)入園者数は140万人切るくらい。300万人の時も経験していますが、あの頃は園内歩くのもぶつかるくらい。あざらし館に入るのも1時間の行列。入園者数は多ければ多いほどいいが、満足度を上げたい」
今月29日には新しい獣舎がオープンし、見どころがさらに増えます。
旭山動物園 中田真一園長
「マヌルネコ舎 既存の獣舎があるが、その横に斜面があり、そこを利用して獣舎を増設。どんな動きをしてくれるか今から楽しみ」
■マヌルネコ舎が増設…新しい見どころ続々 29日開園
堀啓知キャスター)
旭山動物園の新しい園長に就任した中田真一さんですが、最初は動物園に配属されるとはまったく思っていなかったそうです。
人気の旭山動物園ですが、今年も見どころがさらに増えるんですね?
堀内大樹キャスター)
(1)「マヌルネコ舎」が増設。マヌルネコは「モフモフでずんぐり」「不機嫌そうな顔」、独特の動きに「癒し」を感じるファンが多い斜面を利用して、模擬の岩をつくるなどの仕掛けがあります。 道内でマヌルネコが見れるのはここだけです。
(2)多摩動物公園からユキヒョウのオス「コボ」が来園。メスの「ユーリ」とのペアリングが期待されています。
(3)広場が新たに2か所オープン。年齢や身体的な能力、障害の有無にかかわらず遊ぶことのできる「インクルーシブ遊具」を導入しています。
堀内キャスター)
「すぐに見に行きたい!」と思った方がいるかもしれませんが…旭山動物園は現在、夏の営業に向け休園中です。今月29日のゴールデンウィークから、夏の営業がスタートします。