フレネミーはなぜ生まれるのか。“嫌いなのに離れない理由”とは。【心理学】
万象図鑑
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フレネミーはなぜ生まれるのか。“嫌いなのに離れない理由”とは。【心理学】
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万象図鑑
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昼休み。うれしい知らせを話すと、向かいの友だちが笑顔で言いました。「よかったね。でも、それって、運がよかっただけじゃない?」。冗談のようなひと言なのに、帰り道まで胸に残る。一緒にいると楽しいはずなのに、会ったあと、どっと疲れる人。いまはフレネミーと呼ばれています。
アメリカの大学で、102名の大人が3日間、腕に血圧計をつけたまま暮らしました。血圧がいちばん高かったのは、嫌いな人と話している時ではありませんでした。
味方の顔をした人は、なぜ、敵よりも体にこたえるのか。万象図鑑が、確かめられた実験と、まだ確かめられていない説を分けながらたどります。
1980年ごろの実験では、自分にとって大事な腕試しの場面で、人は見知らぬ人より友だちの方に、難しいヒントを渡していました。フレネミーは、特別な悪人とは限らないのかもしれません。
▼ 目次
0:00 序
1:16 第一章 好きでも、嫌いでもある人
2:54 第二章 体は、覚えている
5:04 第三章 なぜ、嫌な相手より、こたえるのか
6:20 第四章 友だちにだけ、難しいヒントを
8:37 第五章 なぜ、離れないのか
9:37 第六章 なぜ、こんな心が残ったのか
10:05 第七章 結び
▼ この動画に出てくる語
フレネミー、好きでも嫌いでもある関係(両価的な関係)、支え・嫌な相手・どうでもいい相手、血圧、心拍、染色体の端(テロメア)、自分と比べる心(社会的比較)、自己評価維持モデル、距離の取り方、良い知らせへの返し方
▼ 主な出典
・フレネミーという言葉の由来(1891年の新聞・1953年のコラム) — Merriam-Webster, "frenemy"; Oxford English Dictionary, "frenemy, n."
・研究の言葉とフレネミーの違い(29人の聞き取り) — Abetz, J. S., Romo, L. K., & Marr, C. (2023). Southern Communication Journal, 88(2), 172–184. doi:10.1080/1041794X.2022.2131897
・大切な人の、およそ半分が「好きでも嫌いでもある」相手 — Uchino, B. N., Holt-Lunstad, J., Uno, D., & Flinders, J. B. (2001). Journal of Behavioral Medicine, 24(4), 361–382. doi:10.1023/A:1010634902498
・102名・3日間の血圧 — Holt-Lunstad, J., Uchino, B. N., Smith, T. W., Olson-Cerny, C., & Nealey-Moore, J. B. (2003). Health Psychology, 22(4), 388–397. doi:10.1037/0278-6133.22.4.388
・友だちを連れてきて嫌な出来事を話す(107人) — Holt-Lunstad, J., Uchino, B. N., Smith, T. W., & Hicks, A. (2007). Annals of Behavioral Medicine, 33(3), 278–290. doi:10.1007/BF02879910
・くじで友だちを決めた実験(課題の前と後) — Holt-Lunstad, J., & Clark, B. D. (2014). International Journal of Psychophysiology, 93(3), 381–389. doi:10.1016/j.ijpsycho.2014.05.014
・一瞬だけ映した名前と心拍 — Carlisle, M., Uchino, B. N., et al. (2012). Health Psychology, 31(2), 217–225. doi:10.1037/a0025187
・好きでも嫌いでもある友だちからの支え — Reblin, M., Uchino, B. N., & Smith, T. W. (2010). Journal of Behavioral Medicine, 33(6), 423–431. doi:10.1007/s10865-010-9270-z
・染色体の端(136人) — Uchino, B. N., Cawthon, R. M., Smith, T. W., et al. (2012). Health Psychology, 31(6), 789–796. doi:10.1037/a0026836
・夫婦136組と心臓の血管 — Uchino, B. N., Smith, T. W., & Berg, C. A. (2014). Psychological Science, 25(4), 1037–1042. doi:10.1177/0956797613520015
・なぜ嫌な相手より体にこたえるのか(研究者のモデル) — Holt-Lunstad, J., & Uchino, B. N. (2019). Perspectives on Psychological Science, 14(6), 941–966. doi:10.1177/1745691619861392
・友だちにだけ難しいヒント(13回のうち10回) — Tesser, A., & Smith, J. (1980). Journal of Experimental Social Psychology, 16(6), 582–590. doi:10.1016/0022-1031(80)90060-8
・近い人と比べて傷つく仕組み — Tesser, A. (1988). Advances in Experimental Social Psychology, 21, 181–227. doi:10.1016/S0065-2601(08)60227-0
・人は似た相手と比べる — Festinger, L. (1954). Human Relations, 7(2), 117–140. doi:10.1177/001872675400700202
・なぜ離れないのか(友だちの研究) — Bushman, B. B., & Holt-Lunstad, J. (2009). Journal of Social and Clinical Psychology, 28(6), 749–778. doi:10.1521/jscp.2009.28.6.749
・フレネミーを続ける理由(72人) — Mills, C. B., Yu, P., & Mongeau, P. A. (2023). Western Journal of Communication, 87(5), 795–815. doi:10.1080/10570314.2022.2146458
・近い仲間は味方で、競う相手でもある(説) — Beach, S. R. H., & Tesser, A. (2000). In J. Suls & L. Wheeler (Eds.), Handbook of Social Comparison (pp. 123–140). doi:10.1007/978-1-4615-4237-7_7
・良い知らせへの返し方(恋人79組) — Gable, S. L., Gonzaga, G. C., & Strachman, A. (2006). Journal of Personality and Social Psychology, 91(5), 904–917. doi:10.1037/0022-3514.91.5.904
※ 「フレネミー」は心理学の用語ではありません。研究で測られてきたのは「好きでも嫌いでもある関係」全体で、フレネミーはその一部と考えられています。
※ 染色体の端や心臓の血管の研究は、「そういう人が多かった」という記録で、その関係が原因で体が変わったとまでは言えません。
※ 嫌な相手より体にこたえる理由の説明と、この心が残った理由は、研究者たちの説です。友だちにヒントを渡した実験は、26回の小さな記録です。良い知らせへの返し方は、恋人どうしの研究です。
※ 人との関係のつらさで、眠れない日や食べられない日が続く時は、1人で抱えずに、医療機関や相談窓口など、専門の人の力を借りてください。
※ この動画は、2026年9月時点で公開されている研究の紹介です。今後の研究で見直される可能性があります。
▼ 万象図鑑について
万象図鑑は、哲学・歴史・科学・宇宙など、ジャンルの壁を越えて世界の「なぜ?」を図解するチャンネルです。案内役は、知識を愛するフクロウのフィロ。チャンネル登録と高評価が、次の図版を仕上げる力になります。
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