なぜ会社は、きちんと意見する人より、上に合わせる人を出世させるのか【組織行動学】
理不尽の解剖室
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なぜ会社は、きちんと意見する人より、上に合わせる人を出世させるのか【組織行動学】
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理不尽の解剖室
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数字の穴を指摘した人ではなく、上司の案にうなずいていた人が、次の昇進で名前を呼ばれる——。
たまたまではありません。上に合わせる振る舞いは、仕事の評価より先に相手の好意を強く動かし、その好意は評価と選ばれやすさに流れ込む。社外取締役の世界では、社長を見張る行動が少ない人ほど、ほかの会社から声がかかっていました。しかも、合わせてもらった社長自身は、過信で判断を誤っていく。そういう研究が積み上がっています。
組織行動学と社会心理学の一次文献4本から、
山びこを返す人が上に集まる構造を解剖します。
▼目次
00:00 導入
01:28 山びこは、耳に心地よい
03:42 山びこは、評価の中に紛れ込む
05:32 山びこを返す人が、次の山に呼ばれる
07:33 山びこばかり聞くと、自分の声が正しく聞こえてしまう
09:17 反論に答える
10:25 この話は、どこまで確かか
11:32 誰も、悪くない
12:48 三人へ
▼主な参照研究(DOI・被引用数は2026年9月時点)
・Gordon, R. A. (1996). Impact of ingratiation on judgments and evaluations: A meta-analytic investigation. Journal of Personality and Social Psychology, 71(1), 54-70. doi:10.1037/0022-3514.71.1.54(被引用329)
・Higgins, C. A., Judge, T. A., & Ferris, G. R. (2003). Influence tactics and work outcomes: A meta-analysis. Journal of Organizational Behavior, 24(1), 89-106. doi:10.1002/job.181(被引用572)
・Westphal, J. D., & Stern, I. (2007). Flattery will get you everywhere (especially if you are a male Caucasian): How ingratiation, boardroom behavior, and demographic minority status affect additional board appointments at U.S. companies. Academy of Management Journal, 50(2), 267-288. doi:10.5465/amj.2007.24634434(被引用365)
・Park, S. H., Westphal, J. D., & Stern, I. (2011). Set up for a fall: The insidious effects of flattery and opinion conformity toward corporate leaders. Administrative Science Quarterly, 56(2), 257-302. doi:10.1177/0001839211429102(被引用155)
▼この動画の限界について
最初の二つはたくさんの研究をまとめた分析で、取り入ったから評価が上がったのか、評価の高い人が取り入りやすいのか、その向きまでは決められません。取締役と社長の研究はアメリカの大きな会社の上層部の話で、日本の職場やふつうの上司と部下の間で同じ強さで起きるかは分かりません。また、筋道を立てて説明する力もちゃんと報われていました。本動画は上に合わせる人を責める主張ではなく、合わせる声ばかりが上に届くと、意見する人が報われにくくなり、上の人も判断を誤るという流れを見えるようにしようという趣旨です。研究知見にもとづく構造の解説であり、特定の企業・個人を指すものではありません。
▼BGM
Flutter / DOVA-SYNDROME
理不尽の解剖室は、頑張る人ほど損をする社会の仕組みを、誰かを責めずに、構造として解剖します。
薄々おかしいと感じていたことに、名前と根拠をつけていくチャンネルです。
#組織行動学 #出世 #職場