退職した夫は今買いたい。六十四歳の私は、その支払日の暮らしが気にかかる。残高を示して伝えた「お得」と「使えるお金」の違いは、夫に届くだろうか
人生の
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退職した夫は今買いたい。六十四歳の私は、その支払日の暮らしが気にかかる。残高を示して伝えた「お得」と「使えるお金」の違いは、夫に届くだろうか
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食費を書いていたノートの上に、退職した夫が車の見積書を置きました。二十六万円の値引きだから、明日には手付けを出したい。六十四歳の私が気になったのは、安くなる額より、その支払日の後も暮らしていけるかということでした。
住宅ローンを完済し、ようやく肩の荷が下りた私たち。十三年乗った車を替えたい夫の気持ちも、乗り降りの楽な助手席を私に勧めてくれる気持ちも分かります。それでも、給湯器の交換、税金、保険料、次の年金までの生活費は、待ってくれません。
通帳の残高から必要な支払いを引くと、残るのは六万円。夫は分割払いなら預金を残せると考えますが、毎月の生活費は、すでに夫の年金だけでは足りていません。その不足を何とかする役目が、また私に戻ってくるようで、不安でした。
まだ受け取っていない私の年金。そして、短時間の仕事で貯めた三十六万円まで、車の支払いに当てる話になりました。夫婦で使う車だからこそ、断るのはつらい。それでも私は、自分で考えて使えるお金まで差し出す約束はしませんでした。
明日の昼まで考えて肉を分け、美容院や友達との約束を後回しにする。そんな調整を続けてきた私にも、月四千円の手織り教室へ通ってみたいという願いがあります。夫の楽しみを否定せずに、私の予定も家計の中へ置くことはできるのでしょうか。
値引きの期限は日曜日。新しい車の見積書と、今の車を整備する費用、毎月の暮らしを二人で並べてみることにしました。お得だから買う前に、何を残しておくのか。私たちが同じノートを見ながら、その答えを探す時間を聞いていただけたらと思います。
#熟年夫婦 #退職後の暮らし #年金生活 #家計管理