マシュマロを我慢できた子は、その後どうなったのか
世間の検算
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マシュマロを我慢できた子は、その後どうなったのか
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マシュマロを我慢できた子は、その後どうなったのか。
1968年、スタンフォード大学の幼稚園。4歳の子どもたちが、目の前のお菓子を我慢できるかどうかを試されました。この「待てた時間」は、その後どこまで人生を言い当てたのでしょうか。追試や別の国での再現、46歳まで追いかけた研究をたどります。
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■ タイムライン
0:00 冒頭
0:51 第1章 待てた子の、高校卒業
2:18 第2章 900人でやり直す
4:16 第3章 日本の子どもは、何なら待てるのか
5:25 第4章 46歳になった子どもたち
8:01 結末
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■ 概要
4歳のときに長く待てた子ほど、のちのSATの点が高かった。この結果は教科書や子育て記事に広まりましたが、元の論文をよく読むと、はっきり関係が出たのは185人のうち35人だけでした。
10倍の人数でやり直した追試では、幼児期の待ち時間は、その後の学力や資産形成をほとんど予測しませんでした。差がついたように見えたのは、母親の学歴など家の事情のほうでした。
日本とアメリカの子どもを比べた研究では、待てるお菓子の種類が逆転します。「待てば本当にもらえる」と信じられるかどうかも、待てるかどうかを左右していました。
一方で、ニュージーランドの子ども1,037人を対象に、3歳から11歳まで何年もかけて周りの大人が見てきた自制心は、45歳になった今も、老化の速さや老後への備えの差として残っていました。
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■ 使った研究・記録
・Shoda, Y., Mischel, W. & Peake, P. K. (1990) Predicting Adolescent Cognitive and Self-Regulatory Competencies from Preschool Delay of Gratification. Developmental Psychology 26(6), 978-986.
→ スタンフォード大学Bing幼稚園での実験手続き、185人のSAT相関(r=.57数学/r=.42言語、うち有意だったのは35人)
・Mischel, W., Shoda, Y. & Peake, P. K. (1988) The Nature of Adolescent Competencies Predicted by Preschool Delay of Gratification. Journal of Personality and Social Psychology 54(4), 687-696. doi:10.1037/0022-3514.54.4.687
→ 653人中125世帯への最初の追跡調査(回答95件)
・Watts, T. W., Duncan, G. J. & Quan, H. (2018) Revisiting the Marshmallow Test: A Conceptual Replication Investigating Links Between Early Delay of Gratification and Later Outcomes. Psychological Science.
→ 元研究の10倍の人数(母親が大学を出ていない子552人)での追試
・Kidd, C., Palmeri, H. & Aslin, R. N. (2013) Rational Snacking: Young Children's Decision-Making on the Marshmallow Task Is Moderated by Beliefs About Environmental Reliability. Cognition.
→ 「待てば本当にもらえる」と信じられるかで待てる時間が変わるという実験
・Yanaoka, K. ほか (2022) Cultures Crossing: The Power of Habit in Delaying Gratification. Psychological Science. doi:10.1177/09567976221074650
→ 日本の子ども(最終n=80)は食べ物条件のほうがプレゼント条件より長く待てるという逆転(食べ物 中央値15.00分 > プレゼント4.62分)
・Moffitt, T. E. ほか (2011) A Gradient of Childhood Self-Control Predicts Health, Wealth, and Public Safety. PNAS.
→ ニュージーランド・ダニーデン出生コホート1,037人、3〜11歳の複合自制心指標
・Richmond-Rakerd, L. S. ほか (2021) Childhood Self-Control Forecasts the Pace of Midlife Aging and Preparedness for Old Age. PNAS.
→ 同コホートの45歳時点追跡。自制心が高い子ほど老化指数が遅い(β=−0.35)
・Benjamin, D. J., Laibson, D., Mischel, W., Peake, P. K., Shoda, Y., Wellsjo, A. S. & Wilson, N. L. (2020) Predicting Mid-Life Capital Formation with Pre-School Delay of Gratification and Life-Course Measures of Self-Regulation. Journal of Economic Behavior & Organization 179, 743-756.
→ 元コホート(1967-73年生まれ)を平均46歳まで追跡、待ち時間単体は資産形成を予測しなかった(符号調整済み平均相関0.02)
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■ 注意書き
・冒頭と結末に出てくる子どもの場面は、記録をもとにした再現です。特定の子どもを描いたものではありません。
・日本とアメリカの比較(第3章)は、待てる時間の長さそのものではなく、待てる「種類」が条件によって入れ替わるという結果です。どちらの国の子がより我慢強いかを示すものではありません。
・第4章の自制心の追跡(ダニーデン研究)は、4歳の一度の実験ではなく、3歳から11歳までの複数時点を合成した指標です。マシュマロテスト単体の結果ではありません。
#心理学 #マシュマロテスト #世間の検算