なぜ、親の年収は子どもの学歴に関係するのか|お金で買えるもの、買えないもの
教養としての経済
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なぜ、親の年収は子どもの学歴に関係するのか|お金で買えるもの、買えないもの
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教養としての経済
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親の年収が400万円以下の家庭では4年制大学に進んだのは31.4%、1,000万円を超える家庭では62.4%。
親の年収は、どんな道筋で子どもの学歴に結びつくのでしょうか。文部科学省・東京大学・厚生労働省などの公表データと、経済学・社会学の研究から、「お金で買えるもの」と「お金では買えないもの」に分けて読み解きます。
この動画で扱うこと
・全国学力テストと家庭環境:最も恵まれない層で毎日3時間勉強する子より、最も恵まれた層で勉強しない子の正答率が高い
・東大生の家庭の年収、地域や生活保護世帯・児童養護施設の進学率
・塾など学校外の費用は約3倍の差、「影の教育」
・ベッカーとトームズ「才能は借金の担保にならない」、生涯賃金
・ブルデューの文化資本、ラローの「計画的な育成」、親の学歴
・遺伝の影響(双子研究)と、それでも残る家庭の影響
・グレート・ギャツビー曲線、ヘックマンの幼児期への投資
・修学支援新制度と住民税非課税世帯の進学率
※年収別の大学進学率(31.4%・62.4%)は、2006年3月に高校を卒業した世代の調査です。
※学歴別の生涯賃金は平均の比較で、大学に行ったから収入が上がることを示すものではありません。
※アメリカの名門大学の数字(77倍)は、アメリカの私立大学に特有のものです。
※住民税非課税世帯の進学率は、年度によって計算方法が異なります(文部科学省)。
▼目次
0:00 二つの勉強机
1:18 Chapter 1 数字が示す差
3:50 Chapter 2 お金で買えるもの
6:09 Chapter 3 お金では買えないもの
8:29 Chapter 4 受け継がれる格差
10:13 Epilogue 生まれる家は、選べない
▼出典(数字はいずれも公表値。2026年10月時点)
・年収と進学:東京大学 大学経営・政策研究センター「高校生の進路追跡調査 第1次報告書」(2009年7月公表、2006年3月高卒の世代):両親年収400万円以下 31.4%、400〜600万円 43.9%、600〜800万円 49.4%、800〜1,000万円 54.8%、1,000万円超 62.4%(4年制大学)
・学力と家庭:文部科学省「全国学力・学習状況調査」保護者に対する調査:2021年度(福岡教育大学の分析、2023年3月)SES最上位と最下位の平均正答率 小6国語 75.4%と55.3%、中3数学 69.6%と46.3%。2013年度(お茶の水女子大学の分析、2014年3月)小6国語A:最下位層で毎日3時間以上勉強する子 58.9%、最上位層でまったく勉強しない子 60.5%
・東大生の家庭:東京大学「学生生活実態調査」2023年度:世帯年収950万円以上 42.2%(「分からない」を除くと57.4%)。厚生労働省「国民生活基礎調査」:児童のいる世帯のうち所得1,000万円以上 27.6%
・地域:文部科学省「学校基本調査」2025年度確定値:大学等進学率 東京 74.8%、京都 74.5%、全国 62.6%、沖縄 48.8%
・困難を抱える家庭:生活保護世帯の子どもの大学等進学率 39.8%(全世帯 76.6%)。児童養護施設の子ども 24.2%(高卒者全体 57.9%)(厚生労働省・こども家庭庁の資料)
・学校外の費用:文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」(2026年1月訂正):公立中学校の補助学習費 年収400万円未満 14.9万円、1,200万円以上 41.4万円。学校外活動費 20.3万円と55.0万円
・生涯賃金:労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2025」(退職金を含まない):男性 大学・大学院卒 2億6,280万円、高校卒 2億1,560万円。女性 2億990万円、1億5,790万円
・親の学歴:SSM調査(2015年):20代男性で父が非大卒の場合の大卒率 35%、父が大卒の場合 80%(松岡亮二「日本の『教育格差』とコロナ禍」財務総合政策研究所、講演2020年11月)
・理論:G. S. Becker & N. Tomes (1979) JPE 87(6)・(1986) JOLE 4(3)。P. Bourdieu & J.-C. Passeron (1970) La Reproduction。A. Lareau (2003/2011) Unequal Childhoods。M. Bray(影の教育の研究)
・遺伝と所得:Branigan, McCallum & Freese (2013) Social Forces 92(1):学歴の分散のうち遺伝 0.40、共有環境 0.36。Dahl & Lochner (2012) AER 102(5)(のちに推計を約3割下方修正)。Duncan, Morris & Rodrigues (2011)
・世代間の移動:M. Corak (2013) JEP 27(3)・(2016) IZA DP 9929:父と息子の所得の弾力性 デンマーク 0.15、日本 0.34、アメリカ 0.47。A. Krueger 講演(2012年1月12日)。R. Chetty et al. (2017/2020) "Income Segregation and Intergenerational Mobility Across Colleges":上位1%の家庭の子は下位20%の子より Ivy-Plus 大学に通う確率が77倍
・幼児期の投資:J. Heckman (2006) Science 312。Heckman, Moon, Pinto, Savelyev & Yavitz (2010) J. Public Econ. 94:ペリー就学前計画の社会的収益率 年7〜10%
・制度:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」(2020年4月開始。2025年度から多子世帯の授業料等減免)。住民税非課税世帯の進学率 約40%(2018年度推計)→73.1%(2025年度実績)(2026年9月4日掲載。年度により計算方法が異なる)
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