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功山寺で立ち上がった高杉晋作は、なぜ長州を変えられたのか|維新を見ずに散った革命児

偉人の光と闇

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功山寺で立ち上がった高杉晋作は、なぜ長州を変えられたのか|維新を見ずに散った革命児

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1864年の十二月十五日、長州の長府にある功山寺に集まったのは八十四人でした。中心にいたのは高杉晋作が頼った相撲取りの隊と、京都から帰ってきた浪士の隊、それに町から加わった男たち。藩の正規軍はひとりも来ていません。その二か月前、幕府が差し向けた十五万の前に、長州藩は戦わずに降伏していました。この八十四人が、その藩の政府をひっくり返します。しかも本人は、その一年半前に自分で作った隊の日記に「脱走」と書かれた男でした。 生まれは1839年、萩城下の菊屋横町。父は長州藩士の高杉小忠太、家格は大組の二百石で、藩の身分では上のほうです。男子は高杉ひとりきりの跡取りでした。十歳のころ疱瘡を患い、顔に残ったあばたから「あずき餅」と呼ばれています。1857年に松下村塾へ入りますが、吉田松陰は正面から褒めませんでした。「余かつて玄瑞を挙げ以て晋作を抑ゆ」——わざと久坂玄瑞を持ち上げて、この弟子を抑えたのだと本人が書いています。1862年には藩命で千歳丸に乗り、清の上海に約二か月滞在しました。そこで見たのは、借りるという形で土地が外国のものになっていく町です。帰った年の十二月、品川御殿山で建設中の英国公使館に火を放ちました。 では、なぜたった八十四人で足りたのか。答えは第十七章から第十九章で順に開きます。決起の翌未明に襲った新地の会所で撃ったのは空砲で、死者はひとりも出ていません。ですが金も米も先に移されたあとで、軍資金は町の商人から借りた二千両でした。本格的な戦いを先に始めたのは高杉ではなく、絵堂にいた諸隊の二百人です。相手は千人でした。そして戦場の外では、小郡の庄屋たちが金と食料を出し、千人以上の人夫が弾薬と米を担いでいます。最後に藩主の父子が恭順派の重臣を退けました。 型破りという武器には、代償もついています。身分を問わずに集めた男が、決起の夜には「毛利三百年来の家臣」と家柄を持ち出して説き、誰も立ちませんでした。援助を続けた廻船問屋の白石正一郎は財が底を突き、借財は精算されないままです。調停に動いた三代目の総督 赤禰武人は、取り調べの機会を与えられずに斬られました。慶応3年4月13日の深夜、高杉晋作は下関で死にます。満二十七歳。明治という時代を一日も見ていません。葬られたのは生まれた萩ではありませんでした。どこに葬られ、誰がその墓を守ったのかは、最後の章でそのまま見ます。 ▼あわせて見たい 吉田松陰    • 吉田松陰、なぜ問われぬ暗殺計画を自白したのか|至誠を貫いた生涯   坂本龍馬    • 坂本龍馬|残された手紙は約140通…小説だけでは見えない生涯と決断   西郷隆盛    • 西郷隆盛|江戸を救い明治政府を作った英雄は、なぜ最後に反乱したのか?   ▼チャプター 0:00 オープニング 2:25 菊屋横町の跡取り 4:45 褒められない弟子 7:03 伝馬町の見舞い 9:11 上海の二か月 11:35 御殿山の火 14:01 十年の暇 16:07 白石邸の六月 18:28 三か月で外された男 20:40 一度目の脱藩 22:44 獄を出た夏 24:43 十七隻 26:55 彦島の話 29:19 逃げた男 31:46 十一月の萩 34:18 誰も立たなかった夜 36:37 十二月十五日 39:01 空砲 41:12 絵堂の二百人 43:39 千人の人夫 46:08 三度目の海 48:27 三千五百 50:59 同じ高さの石 53:19 四月十三日 55:40 東行庵 58:15 総まとめ ▼注記 ・本編は『遊清五録』『奇兵隊日記』など同時代の記録と、高杉晋作本人の書簡・詩歌を中心に構成し、後世の評伝や回想録にあたる話は、その旨を明示したうえで扱っています。 ・年齢はすべて満年齢です。数え年で記した史料との差は本編で断っています。 ・月日は当時使われていた旧暦のまま記し、年だけを西暦で添えています。 ・彦島の租借をめぐる話は、伝わり方の階層をそのまま示しています。 ・辞世の下の句と表記には複数の説があり、本編ではその両方に触れています。 ・赤禰武人の処刑については、取り調べが行われなかったこと、史料の改竄を指摘する研究者がいることまでを扱っています。 ・人名・地名の読みは慣用にしたがっています。 ・貨幣の現代換算は基準の取り方で大きく変わるため、当時の単位のまま扱っています。 ・史料によって記述が分かれる点、後世の解釈が加わっている点については、本編中でその旨を明示しています。 ・映像に登場する情景・人物の姿は史料をもとにした想像図であり、実在の肖像ではありません。 ・本動画は制作にあたりAI(音声合成・画像生成)を使用しています。 ▼クレジット 音声:VOICEVOX:青山龍星 BGM・効果音:Mixkit ほか #高杉晋作 #奇兵隊 #幕末 #長州藩 #功山寺挙兵 #吉田松陰 #松下村塾 #明治維新 #下関 #萩 #第二次長州征伐 #伊藤博文 #東行庵 #日本史 #偉人の光と闇